遠い昔‥練馬の果てで‥エピソード18 | 立川雲水のブログ

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「落語とは人間のギョウの肯定」と信じて入門してきたクルクルパーは勿論まともに落語の勉強などしやしない。勉強の仕方を知らないと言った方が真実に近いかもしれない。

しかし自身の不勉強を自覚せず改めようともしないのは本人の責任だから周囲の先輩も後輩も誰も相手にはしない。

ところが本人だけは自身に関する悪評などどこ吹く風で全く根拠のない自信と希望をふりかざすから周囲は辟易するのだ。

真面目に教わった通りに噺を稽古している後輩に「ねぇねぇ⭕️⭕️クンもさ、そんな古臭い演り方やめて、面白派に入らない?」と邪魔をする。この馬鹿が立ち上げた面白派がお客様から面白がられたという実績を寡聞にして私は知らない。

「おい、こないだ教えた『垂乳根』ちょっと喋ってみろ」家元に催促された際はこう答えた。「はい、それでは5分バージョンで‥」基本となるベースがどこにも確立されてない内にバージョンチェンジをしていた。さすが面白派!何一つ面白くはないが。

こんな輩が開口一番の高座に上がる。耳にするのも穢らわしいお粗末極まりない落語を汗だくで喋り散らす。高座から下りてきたご本人は一仕事やり終えた充足感に満ち満ちた顔で話しかけてくる「いや~兄さん、高座は麻薬です」‥確かに麻薬である。聴かされた側の人間をバッドトリップさせる危険ドラッグである。

まともな人間は近づいてはいけない。「ダメ、絶対」である。