佐野元春デビュー35周年のキックオフ・イベント、の | 落語家・立川志らべのブログ

佐野元春デビュー35周年のキックオフ・イベント、の

 えーと、前回の続きです。

 私、自分では”佐野元春マニア”とか”佐野元春フリーク”みたいには思ってないんです。案外と。

 もちろん、私にとってはいろんなことを教えてもらったり救ってもらった存在なのですが、佐野さんだけを追いかけていた、というわけでもなく。

 今ではいろんなジャンルの音楽が大好きで、いろんなライブにも行って、好きなものが多すぎなのでは、って思うほど。

 ただ、それでもやっぱり昔と変わらず佐野元春が好きでいられるというのは、それだけ佐野さんがすごいということで。

 今回のライブも改めて調べたりしたこととかはほとんどなくて、私の持ってる自然な佐野元春知識で挑んでます。

 まあ、それが自然であることがおかしいんだと言われれば否定しませんが…。






 で、ライブの後半はいきなり私が1人で登場。

 あのライブの後に出囃子が流れると何とも滑稽で、妙な気恥ずかしさ…。

 そして、これが落語会なら大変な状況ですよ。

 うちの師匠だとか志の輔師匠の出番の後に私が出てったらお客さん冷ややかですよ~。(十中八九)

 でも、すごいお客さんの熱狂ぶり。ありがたい限りです。

 そもそもお客さんにはここで落語をやるなんて告知されていないので、そこだけは気をつけていましたが。

 ネタは「初音の鼓~佐野元春ver」とでもいいますか。

 ここはまあ、私の本職のところなので、ある程度の想定はできておりましたけど、それでもやっぱりずい分とマニアックなお客さんが多いんだなあと思いましたねー。

 特に、「僕は30分あればたいていの楽器を弾けるようになるんだ」ってセリフにあんなに反応があるとは思いませんでした。

 「このギャグを入れるお前がマニアックだろ!」と言われるかもしれませんが、いやいや、私にとっては自然に出てきたギャグです…。

 この話、ライブに来ていない人には、何のことかちっとも分からないでしょうけどね…。すみません。



 ご存知の方もいるとは思いますが、「初音の鼓」は私の持ちネタで、この何年かそこそこやってます。内容はけっこう変えつつですが。

 最初の打ち合わせでスタッフの方に、「佐野さんが出るような落語ってありますか?」と言われた時は「?」だらけ。

 佐野さんは江戸っ子であるのだけど、落語に出てくるような一般的な、気が短くてそそっかしいような江戸っ子のイメージがまったくない。

 一番近いのむしろ与太郎なんじゃないか?とも思ったのだけど、それも半分当たっていて半分違う。

 「ちょっと考えます」と言って、打ち合わせ終わって電車に乗ってちょっと考えたらすぐにこのネタが浮かびましたね。

 別に私は佐野さんのモノマネをしたかったわけではなく、オチに象徴されるような、ユーモアの分かる、遊び心のある人物として佐野さんを描きたかったというのが本当のところです。

 あとは自然とギャグを加えてっただけなんですけどね。

 本当に、本当に、モノマネをしようなんて了見ではやってないのです。

 ただ、どうしても最初に登場する時だけは分かりやすくやらなくてはいけないので、この、なんというか、家で佐野さんっぽく喋る訓練…? やってて時どき恥ずかしくはなりましたが。



 とにかく、落語に関しては高座に上がってしまえばいつも通り。(多分)

 終演後、伊藤銀次さんにはずい分お褒めの言葉をいただいて恐縮の至り。

 銀次さん、最初に私が出てきた時は父親のように「大丈夫かな?」と心配してくれていたとのこと。銀次さんに心配かける私…。

 でもとっても喜んでいただいて、驚きだし嬉しかった。

 コヨーテバンドの皆さんにも「面白かった」という言葉をいただいて、安堵であります。

 単純に、選曲のセンスが4割くらい占めるようなもんでしたけどね。

 佐野さんにもそこのところを褒めていただいて、でも終演後はひたすら舞い上がってるだけでちゃんと喜べなかったですけど…。


 って、ライブ見ていない人にはまったく分からないこと書いてすみません!



 で、長くなったので今回もこの辺で。

 いつまで続くんだよ!

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