ある親子の話です。子どもは自閉症でした。

 

保育園で遠足が予定されていました。

 

親子遠足ではありませんでしたので保護者はもちろんついて行きません。園児と職員だけで出かけます。

 

その子は音楽発表会、お誕生会、節分行事など、普段と違う保育の流れになるとき、園内でパニックを起こして自傷していました。

 

当然、遠足も子どもが不安定になることが予想されました。

 

そのため親御さんは

 

「子どもがパニックを起こさず、少しでも楽しめるように」

 

「お友達や先生方に迷惑がかからないように」

 

と思い、事前に園から当日のタイムスケジュールが書いてある行程表を受け取り、これを何度も子どもに説明しました。

 

更に紙面だけでは不足と考え、親子で週末を使って下見、同じ電車に乗り、同じ場所でお弁当を食べるなどの涙ぐましい努力をしていました。

 

このことにより、当日楽しく参加できるのならば、事前練習するのも一つの方法かもしれませんが

 

子どもの状態があまりにも悪く、断固拒否している場合は「良かれと思って参加させる」のはかえって子どもを苦しめることにはならないでしょうか。

 

「少しでも皆と同じことを経験させたい」。そう思うのは当然の親心です。

 

でも、何もかも一緒のことを経験させることが、果たしてよいことなのでしょうか。

 

運動会も同様です。

 

ボイシーで語ってますので、聞いてくださいね。

ダウン