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「ほら、大声で騒ぐと運転手さんに怒られちゃうよ」、「みんなうるさいなぁって見てるでしょ?静かにしなさい」...、子どもを叱るとき、つい言いがちではありませんか?

 

このような叱り方は他力本願や責任転嫁、他人の力を借りてしつけることは、一般的には「良くない」とされがちです。ですが…

 

「ほら、大声で騒ぐと運転手さんに怒られちゃうよ」、「みんなうるさいなぁって見てるでしょ?静かにしなさい」

 

なぜ、こうした言葉がけがよくないと言われているかというと、

 

この言葉は子どもにとっては、「ママはあなたが騒ぐのは悪いことだとは思ってないけれど、他の人は怒っているので止めておこう」と伝えているとも受け取られるからです。

 

つまり、他力本願、責任転嫁です。

 

それから…

 

既に鬼の形相になっているのに「ママ怒るよ!」と予告している人もいます。これも「ママ」という他人をつくり上げて叱っている感じがします。

 

ただし、褒めることに関しては親だけが褒めるだけでなく「○○先生も褒めてたよ」「○○さんも感心していたよ」と伝えるのは、子どもの励みになるので、良い評価の仕方だと言われています。

 

■工事の人の力を借りた

 

ある朝のこと、息子は朝起きるなり、トイレの型番を書くことに熱中していたので…

 

「遅刻するよ。早くごはん食べなさい」と、口からつい息子の行為を否定するような言葉が出てしまいました。

 

息子はちょっとでも否定的な言葉を投げかけられると、パニックになります。

 

この日も、床を物凄い勢いで蹴り、腕を思いきり噛んで自傷しました。

 

どうにもこうにも収まらない状況になったので、責任転嫁、他力本願で思わず次のように言ってしまいました。

 

「家を壊すと工事の人に来てもらわなくてはならないね。もしかして、『壊したので引っ越ししてください』と言われるかもしれない」

 

息子は不安な顔をして「引越ししたくない…」と呟きました。

 

私は更に追い打ちをかけるように…

 

「お母さんもこの家に住んでいたいけれど、仕方のないことでしょ。」と言ってしまいました。

 

そう言わないとますますパニックを起こす状態だったので、脅すように他人の力を借りてしまったのです。

 

そのうちに、就労移行支援事業所に通所しなくてはならない時刻になってきましたが、そこは自閉症のある息子らしく時刻をキッチリと守り、出かけて行きました。

 

きっと悶々とした気持ちで出かけて行ったでしょう。

 

■先生の力を借りる

 

グズグズしていつまでも宿題に取り掛からない子に、「サッサとやることやりなさい!」と叱って、子どもから「うざい、くそババア」と反撃されて、バトルになってる親子がいます。

 

そんなときは、先生から「『明日までに宿題を済ませておいてください』とプリントに書いてあったよ」

 

子ども騙しの伝え方が通用しない場合は、「『宿題の提出期日が明日の午前中になりました』と電話があったよ」の方が、親子喧嘩になるよりよい気がします。

 

息子は強迫性障害もあり、通院しています。

 

トイレを見に行く計画についても「電車の本数が減ったらどうしよう」「時刻表が変わったらどうしよう」と次々に不安が襲ってくるようで…

 

何度も何度も書いた用紙を確認し、強迫行為が治まることがありませんでした。

 

そこで主治医から

 

「確認は2回だけにしましょう。そうしないと不安が酷くなり、ここに入院することになってしまうかもしれません。そうなったらトイレも撮影に行けなくなってしまいますよね」と言ってもらうようにしました。

 

医師は毎日息子を診ている訳ではありません。

 

診察も月1回、10分程度です。ですから、普段、息子の様子を観察している私が先生から伝えてほしいことを事前にメモで渡しています。

 

白衣を着た医師から伝えてもらった方が息子には有効なことが多いからです。

 

■王道のしつけなんて糞くらえ

 

第三者に協力をしてもらうことで、息子自身も親に言われるより受け止めやすくなる、よい方法だと思っています。

 

一般的な子育てサイトや本などには「怒らないで叱りましょう」と書いてあることがあります。

 

・怒る……(自分が不快なこと、不満を感じることについて)その気持ちを表に出すこと。腹を立てること。

 

・叱る……(子どものためを思って)よくない行為を指摘し、より良い方向へ導こうとすること。

 

明確な違いは、“誰のためか”ということ、でも保護者にとってはかなりハードルが高いです。

 

子どもにとっても同じで、

 

・怒られる

・叱られる

・注意される

・指摘される

 

どれも、言われた側にとっては同じように感じるかもしれません。

 

怒ると叱るの違いを意識して親は声をかけていても、こども子どもは違いがわからないのではないでしょうか。

 

王道のしつけに囚われすぎず、「そこに愛があればよいのだ」

 

「他力本願と言われようが、そのほうが子どもも納得しやすいなら、こだわりすぎなくていいのではないか」と私は思っています。

 

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