ラジオ(ボイシー)で詳しく語ってますので、聞いてねラブラブ

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自閉症の息子はこだわりが通らなかったとき、自分の頭を叩いたり腕、顔をパチパチ叩いたりしていました。

 

現在23歳、ほとんどが言葉による自傷に変わってきています。

 

■息子の言葉による自傷

 

「もう、帰る!」と家に居ながら叫ぶ。(←どこに帰るんだ?)

 

「入院する」(←入院したくない)

 

「注射する」(←注射したくない)

 

「家出してやる」(←家出したくない)

 

「死んでやる」(←死にたくない)

 

「9時58分に寝る!」(←毎日10時02分に寝るので、僅かに時間をずらす言葉の自傷)

 

■もしかして、言葉による他害も存在しているかも!

 

もし、子どもが次のように言ったとは本心ではなく、もしかして言葉の他害かもしれません。

 

「お母さんなんていなくなっちゃえ」(←お母さん 大好きなのに)

 

「○○君、いなくなってほしい」(←○○君と遊びたいのに)

 

さて、言葉による自傷は心にもないこと、望んでいないことなのです。それが私にはわかるので、次のように息子の言った言葉をオウム返ししながら、共感する語尾を入れるようにしています。

 

息子「もう、帰る!」と

私「もう、帰りたくなっちゃたんだね」

 

息子「入院する」

私「入院したくなっちゃったんだね」

 

息子「注射する」

私「注射したくなっちゃったんだね」

 

息子「家出してやる」

私「家出したくなっちゃったんだね」

 

息子「死んでやる」

私「死にたい気持ちになっちゃったんだね」

 

息子「9時58分に寝る!」

私「9時58分に寝たくなったんだね」

 

■火に油を注がないように

 

「家出する!」と言ったとき、「気を付けていってらっしゃい」と家出を推奨するような言葉をもしかけたら、自閉症の特性のある息子は字面通り受け止めて、出て行ってしまうかもしれません。

 

また、以前、次のように言ったことがあるのですが…

 

「なんでそんなこと言うの!いい加減にしなさい!」

 

これらは、火に油を注ぐ結果になってしまい、息子の自傷はますます激しく燃え盛ってしまいました。

 

さて、自殺したいくらい苦しんでいる鬱病の人に家族や身内が

 

「元気出して」

 

「皆、辛い時もあるんだから頑張って」

の氷のような言葉は本当に自殺の引き金になってしまうので禁句であると聞いたことがあります。

 

「死にたくなるくらい辛いんですね」と共感し耳を傾け、寄りそうことが大切だそうです。

 

身体への自傷も、言葉での自傷もパニックも、自分の混乱した心の安定を図るためにやっているような気がします。そんなとき止めようとすればするほど、混乱して自傷が続くことがあります。

 

パニックを起こしているとき、周りがなんとかしようと言葉をかけること自体が刺激になります。何もしないことが解決法だと思います。

 

唯一息子にやっていることは41度のお風呂を溜め、つかるように指示しています。身体が温まり気分が変わり、自傷の時間が短くなるように感じています。