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とある記事の下書き原稿です。参考にしてね。

発達障害の子を育てている親御さんから、我が子が偏食で困っていると言うご相談をよく受けます。

 

困っているのは親で、子ども自身は自分が決まったものしか口にできないことを困ってはおらず、むしろ親から嫌いなものを強要されることを困っているのではないでしょうか。

 

食事指導で一番大切なことは何かと聞かれたら、私は「まず、食事をすることは楽しいということを経験させることです。」と答えています。

 

どうしてかというと、人間の脳には短期記憶から長期記憶へと情報をつなげる海馬という部分が奥底にあって

 

その横に扁桃体という部分があって、不快な感情、辛い感情を伴った場合、それを受け取る箇所でここから長期記憶に刻まれていくと言われているからです。

 

つまり、幼い頃、嫌いなものを強要されると「食事は辛い」という記憶をなってしまうからです。

 

知人の自閉症の35歳の人が幼い頃、親から「この一かけらだけ食べたら許してあげる」と言われ、口に嫌いなものを突っ込まれた話をしていました。

 

でも、本人にとっては「この芋虫、一かけらだけ切ってあげるから、それだけは食べなさい」と言われているようなものと言ってました。

 

それくらい拒否したいのです。

 

親御さんは

 

「世の中には美味しいものが沢山あるのだから、好き嫌いしないで色んな物を食べてほしい」

 

「栄養が偏るのではないか」とつい心配になりますが

 

ピーマンや人参がきらいでも、アスパラガスなどで代用できます。

 

野菜を一切食べないのならば管理栄養士さんに相談して代替え食品がないか聞いてみるのも方法だと思います。

 

また、野菜が嫌いでもポテトチップなどスナック菓子なら食べる場合、野菜をステック状にして揚げてみるというのも良いのではないでしょうか。

 

そういう私の息子も小学校低学年まではひどい偏食で、食べられるものが限られていました。

 

でも、年齢を重ねるうちに徐々にではありますが食事の幅が広がっていき、22歳になった今は何でも食べます。

 

と言っても、自閉症の特性かまたは保育園、小学校時代に先生から「残さず食べよう」とか「お皿はピカピカにしよう」と言われ続けていたのが染みついているのか

 

取り分けてしまうと嫌いなものも無理して食べようとします。

 

食慾を満たすのは人間の基本的欲求なので、我が家の食卓は大皿に盛って好きな物を好きな量食べるバイキング形式をとっています。

 

これですとより食事を楽しめると思っているからです。

 

偏食に悩んでいる親御さん、参考にしてくださいね。

 

【頂いたコメント】

 

30代後半のASD当事者です。幼稚園の時、お母さんの作ったお弁当だから、美味しく残さずに全部食べましょう、という方針でした。

 

わたしは食べることが遅い。下顎の発達が未熟で、噛むことが困難でした。感覚過敏から飲み込むことも苦痛。

 

時間がかかり、みんなが帰ってからも1人居残りで、毎日全て食べさせられました

 

小学校1年生の時、遅刻をよくしました。

 

理由は朝食のトーストが食べられないことです。

 

遅刻の理由を先生に問われた母は、トースト半分食べるのに15分、1枚30分かかるのだと事実を書き、わたしは先生に何故と問われました。

 

まさか言えないですよ、トーストが固くて口の中をハリセンボンが暴れ回るような痛みを感じるほど苦痛だなんて

 

これは当たり前に存在した、平成初期の話です。今こんなことがあれば、親御さんはやめてくれと学校なり幼稚園に言う人もいるのでしょう

 

わたしは下顎が発達しきらずに成長し、下の永久歯は乳歯のような大きさです。舌が人並みの大きさなのに下顎におさまりきらず、いつも会話の中ですら舌を噛んでしまいます。

 

食べ物は麺類ばかりです。すぐに飲み込めるので

 

わたしにとって食事は「空腹感による苦痛・不快感を防ぐ作業」に過ぎない。

 

その必然的に生じる「作業」にまで、苦痛を伴うことは、わたしは耐えられないですね