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国連の障害者権利委員会の発表です。

 

 

日本政府へ政策の改善点について勧告を発表した。

 

“障害児を分離した特別支援教育の中止を要請したほか、精神科の強制入院を可能にしている法律の廃止を求めた。

 

勧告に拘束力はないが、尊重することが求められる。

 

勧告は障害者権利条約に基づいており、日本への勧告は2014年の条約締結後、初めて。

 

特別支援教育を巡っては、通常教育に加われない障害児がおり、分けられた状態が長く続いていることに懸念を表明。

 

分離教育の中止に向け、障害の有無にかかわらず共に学ぶ「インクルーシブ教育」に関する国の行動計画を作るよう求めた“

 

■こんなこと言っていた人がいた。

 

これを見て「支援が必要な子は普通級でも支援が受けられるようにするのがインクルーシブだ」という親御さんがいました。

 

時代の流れがこうなってるからと言って、わが子がすぐにそれをしてもらえればいいのでですが、現実そうではありません。それが可能になるのは10年後?

 

もう、子どもは大きくなってしまっています。

 

35~40人を一人の担任が見る、しかも教科書に沿って一斉指導をするのが日本の小学校の現状です。

 

インクルーシブ、今の日本の学校でそれをするのは無理があるように感じています。

 

それを可能にするにはクラスの人数を35人から10名~15名程度に減らし、飛び級やいい意味での留年を認めないと難しいのではないでしょうか。

 

今の体制の中でインクルーシブをごり押ししたら、教員は鬱になってしまって退職、教員のなり手がますます減ってしまいます。

 

■教科書が知的遅れがないことを前提に作られてる

 

知的遅れのない身体障碍者の子が通常級で学ぶにはツールを揃えれば大丈夫だと思います。

 

けれども、知的遅れ重かった場合どうでしょう。

 

教科書はその内容がわかる知能があることを前提に作られています。どう頑張っても理解できない場合、自信喪失になってしまいます。

 

私は長年学習塾の経営者でしたが、小学校2年生で出てくる算数の単元「1000mlは何デシリットルでしょうか」のかさの換算でつまずく定型発達の子を大勢見てきました。

 

通常級で学ぶ内容ですが、知的障害があると尚更です。

 

■通常級に重い知的障害の子がいた。

 

プリントや消しゴムを全部口に入れて食べてしまう、排泄の自立がままならない子がいました。

 

加配は付いていましたがい、支援が必要な子が他にもいたので、一人の子をずっと見ているわけにはいきませんでした。

 

でも、親御さんは「インクルーシブの時代なんだから、ちゃんとうちの子も見てくれないと困ります」とクレームを言っていました。

 

子ども本人は情報や意思を持って「僕には○○のクラスが合っているから、そこに通いたい」とは言えません。

 

そうなると、保護者が子どもの将来にかかわる重大な選択をすることになります。

 

けれども、ここで、「子どものため」ではなく、「親の願い」を投影した就学先が選択がされることも少なくありません。

 

障害の軽い子も中くらいの子も重い子も含め、一人ひとりの学びの機会を最大限保障することが教育の目的です。

 

今の日本の現状の中では障害の程度や周囲との関わりも踏まえて、保護者が自分の子どもに最も合った小学校を検討しなくてはならないと私は感じています。

 

【頂いたコメント】

 

身体障がい児は視覚障がい、聴覚障がいも含め、相当の重症でも、合理的配慮をして、通常級で学ぶようになるでしょう。

 

スウェーデンでも、発達障がい、知的障がいは症状によっては、個別にカリキュラムを組んで。通常級とは別の建物で授業を受ける。

 

とのこと。日本と決定的に違うのは、別の建物であっても、同一敷地内のため、交流が可能だそうです。

 

でも、これには長い歴史によるインフラが必要で、日本ですぐというのは、不可能。