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昔、記事に書いたこと転記します

ダウン

発達障害の子どもの中には、おとなしい子、暴れてばかりいる子など様々なタイプの子がいます。

 

■暴れる子、多動の子

 

自分自身が「ここにいるのは耐えられない!」と感じ、

 

教室から脱走したり、暴れたりすれば、担任もほっとくわけにはいきません。

 

たとえ、保護者が

 

「うちの子は通常学級にいさせてください。他の子から刺激を受けて伸びると思うので」

 

と言っても、6年間通常級で過ごさせるわけにはいかなくなります。

 

学校側も保護者も「ここにいるのは限界だ」という本人のSOSをキャッチし、

 

通級の利用を考えたり、知的障害も伴うのならば支援学級への移動も考えたりするでしょう。

 

但し、気を付けなくてはならないことがあると思います。

 

それは「取り合えず通常学級に入れて、いよいよ着いていけなくなったら支援級に移してもらおう」

 

と考えてしまうことです。

 

いよいよついて行けなくなったらの判断を一ヶ月後にするのか半年後にするのか、一年後にするのか?

 

いずれにせよ、子ども時代のこの期間はとても重要な期間です。

 

「いよいよダメになった時点」で本人は虐められたり、自信をなくしたりして傷ついてい

 

て既に二次障害を起こしてしまうこともあるからです。

 

■おとなしい子

 

更に注意して見ていかなくてはならないのは、おとなしいタイプの子です。

 

椅子にじっと座っているディドリーマータイプ。

 

授業内容がわからなくても、友達から苛められていても、奇声を出したり立ち歩いたりしないので、

 

担任教師にとってはある意味扱いやすい児童です。

 

結果、通常学級の中にポツンと座っていて義務教育の9年間、放置されてしまうケースもあります。

 

具体例です。

 

知的障害が決して軽くはないおとなしいBさん。

 

義務教育期間は「通常学級の中で我が子を伸ばしたい」という親の強い要望で小学校、中学校を9年間通常学級で過ごしました。

 

通常級は教科書の内容がわかる知能を持っているという前提で進められていきますので、当然学力はつきませんでした。

 

義務教育期間が終わった後、高校受験する学力はなかったので特別支援学校高等部に入学してきました。

 

入学してみるBさん以外のクラスメートは

 

中学では特別支援学級の出身者で、Bさんよりも障害は軽い子達でした。

 

特別に支援され個別の支援計画のもとしっかりと教育を受けてきたので

 

登校、着替えなどの身辺自立はもちろんのこと、読み書きもある程度できていました。

 

更に「わからないから助けてください」とSOSを出す教育を受けているので、

 

「誰かがやってくれるだろう…」という受け身の姿勢で黙っていることもありませんでした。

 

ところが、通常級に9年間Bさんは特別支援教育を受けていれば出来るようになっただろうこと、

 

例えば着替え、一人登校なども身についていないまま、

 

 

また自分から誰かに助けを求めることもしない受け身の姿勢で特別支援学校高等部に入学してきました。

 

■経験していないとわからないかも

 

知的遅れのある子を通常級に行かせようという親の会もあります。

 

それらの考えの人には到底受け入れられないでしょう。

 

双子を育てている人に「大変でしょ」と言っても、

 

双子しか育てていないので、自分が大変かどうか正確な回答ができないかもしれませんが、

 

もしかして1人子でも同じように大変さを感じるかもしれません。

 

それと同じで、息子に特別支援教育しか受けさせていない私は障害児が通常学級で学ぶ良さを経験していませんが、

 

なぜ、素晴らしい特別支援教育という制度があるのにこれを受けさせないのか不思議に思ってしまうのです。

 

「特別支援学級に入学させたくても知的遅れがないので入れてもらえない

 

、療育手帳がないため特別支援学校に入学できない自治体もあるのに」と思います。

 

私は週末、知的障害者の移動支援、ガイドヘルパーの仕事をしています。

 

特別支援学校高等部を卒業した青年が誇らしげに「僕はスペシャルスクールを卒業したんだ」

 

と笑顔で語っていたのが印象的でした。