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私は、移動が困難な人に対して移動支援を行うガイドヘルパーの仕事をしています。
コロナ禍では、福祉事業所への出社がなくなった方たちが、外出する予定もなく、ずっと家で過ごしているという例を多くみました。
そうなると、人は時間を持て余すようです。
この時期、時間が余って困った方たちから、外へ出かけたいというガイドヘルパーの依頼が増えました。
私は、こんなとき、みなさんが没頭できる余暇活動、つまり趣味があればいいのにな…と思いました。
そして思い浮かべていたのは、自閉スペクトラム症のある息子のことです。
■息子の趣味は“トイレの便器”!
自閉スペクトラム症のある息子は、小学生のころからトイレの便器に対して強い執着を持っています。
昔から、どこへ行ってもトイレの便器にしか興味を示さず、今でも趣味は“トイレの便器”です。
アイドルに夢中
電車が好き
エレベーターに興味がある
換気扇が回るのを見ていたい…
子どもたちの興味はさまざまです。
ですから、私は息子のそれが便器であってもよいと思っています。
息子が22歳になった今では、彼は週末一人でトイレ散策に出かけます。
そして好きな食事をとって帰ってきます。
平日の仕事でのストレスはあるでしょうが、この週末の趣味を息子は唯一の楽しみにしています。
そして、この時間がさらに平日の頑張りへとつながっていると思うのです。
こんな有意義な時間の使い方ができるのは、息子に趣味があったからにほかなりません。
■得意を伸ばすことが苦手の克服につながる“ハンカチの汎化作用”
“ハンカチの汎化作用”という言葉を聞いたことはありますか?
ハンカチを拾おうと、四隅をすべてつまもうとしても、すべてをつまむことはできませんし
持ち上げるという目的も果たすことができません。
ですが、ハンカチの1ヶ所をつまめば、問題なく持ち上げることはできます。
これは、オールマイティにしたいがため、すべての苦手を克服させるよりも
その人の得意を伸ばしていった方が、結果的に苦手の克服も出来るようになるということです。
私は、こだわりや趣味も同様だと思います。
今は亡き私の父は、トイレの便器に没頭する息子の様子を見ては「変な趣味を止めろ!いい加減にしろ!」と何度も息子を怒鳴りつけていました。
私は、息子が怒鳴られたらすぐ息子の側につき「興味があるんだから放っておいて!」と言い返していました
(そのため父との関係は悪化していく一方でしたが…)。
親や周りから見たら変なこだわりや趣味も、本人にとっては大事なことなのです。
そして、本人が興味のあることを徹底して応援してやることが、本人の居場所を作ることになり、豊かな人生を送ることにつながっていくのではないでしょうか。
「そういう趣味は一般的ではないから、別の趣味を持たせよう」と、本人が望まないことを押し付けるよりも
本人が没頭できる趣味をこれからも応援したいと思います。
(監修・鈴木先生より)
外来で私はよく「人に迷惑をかけなければいいよね」と話しています。
十人十色で興味やこだわりも人それぞれです。
普通の型にはめようと押し付ける教育はよくありませんが、他人がトイレを使っている時は遠慮するなど一定のルールやマナーは必要になります。
いわゆるSST(ソーシャルスキルトレーニング)をわかる範囲内でできるだけ早期に教えるべきだと思います。
特に最近のお子さんは電子メディアのルールやマナーが守れず、また場所を問わずやりたい放題で睡眠不足になっているケースが目立ちます。
他人の前では食事中にトイレの画像は見せないなどの一定のルールは必要だと思っています。
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