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こちらに書いた記事です

 

息子は22歳の知的障害を伴う自閉症です。

 

ある日、息子が私に「今日はすごく暑いね」

 

と語りかけてきました。

 

自閉症の特性から、息子が相手に共感を求める言葉を発することはめったにないので

 

この言葉を聞いて感動しました。

 

幼い自閉症の子を育てている知人は、

 

「今までで一番嬉しかったことは、言葉のオウム返しばかりだった息子が

 

私の声かけに対して『う・ん』と答えたこと」

 

と語っていました。

 

私には、知人の嬉しい気持ちがとてもよくわかります。

 

「う・ん」これはたった2文字の言葉ですが、立派な会話だからです。

 

息子は言葉を話せるようになっても、動物園に連れて行った時、象の前でその場と関係ない

 

好きな便器の型番をずっとブツブツと言っていました。

 

独り言をずっと言っているよりも、「象がいるね」との私の問いに

 

一言「う・ん」と言ってほしかったのです。だから、知人の気持ちがよくわかります。

 

これって、子どもへの期待値が定型発達児を育てている人に比べて、低すぎるのかもしれません。

 

でも、こういうことに幸せを感じられることが、障害のある子の子育ての醍醐味だと感じています。

 

先日も、ゴミ袋のストックがないのを見て、「お母さん、ゴミ袋ないよ」と言ってきました。

 

こんな目糞、鼻糞、耳糞みたいなことでいちいち、心が嬉しくて震えます。

 

「2025年 11月27日 木曜日 大安」なんて言えなくていいから、

 

「お母さん、このアイスクリーム、美味しいね。また買ってきて」と言ってほしい。

 

「お母さん、今日は寒いね」「今日は暖かいね」と言ってほしい。

 

自閉症の子を育てる親の欲望と期待です。

 

定型発達児だけを育てている親御さんが、

 

「うちの子が平均点より低い算数の点数をとってきた」と眉間に皺を寄せて悩んでいました。

 

この様子を見て、オウム返しではない言葉を息子から言われて喜んでいる自分は、

 

「子どもに対しての期待やハードルが低すぎるのかなあ」とも思います。

 

しかし、もともとの期待値が低いことで、子どもも親も本当に楽になれるような気もします。

 

オウム返しの言葉ではなく、「これ美味しいね」「今日は寒いね」と親に共感を求める言葉を発すること。

 

たとえ、音声による言葉が出ない子でも、表情で「う・ん」と反応してくれること。

 

自閉症の子どものこのような反応に、喜びを感じる親たちは決して少なくありません。

 

おそらく、こういった親御さんたちも、子どもが幼い頃は、

 

「もっと単語が増えてほしい」と、言葉が増えることだけを願っていたはずです。

 

でも、自閉症児を育てる経験を積むうちに、言葉が増えることより、わが子と共感したい

 

「う・ん」でいいから反応してほしい──との願いに変わってきたのでしょう。

 

子どもが「う・ん」と言った時に、この2文字に幸せを感じられることが、

 

障害児を育てる親としての成長なのだと思います。

 

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