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前に某社のコラムに書いたもの
息子はもう成人していますが、7歳くらいまでは度々パニックを起こし、自傷することが多かったです。
当時は私自身も親としてまだ7年しか経っておらず自閉症の子育てに未熟でしたので、子育てが辛くて辛くて仕方がありませんでした。
パニックを起こしたときは、私の経験ですが、放って置くしかありませんでした。
時間が解決してくれるからです。
自傷やパニックをなんとか止めさせようとしてなだめたり、身体に触れたり、言葉をかけたり
更に最悪なのは「落ち着きなさい、静かにしなさい」など注意したりすることは、却ってそれらが刺激なってしまい、良くない状態が長引いてしまうように感じていました。
■親として切り替えられる方法を見つける
大人もどうしようもなくなったときの気分転換として、何か各自方法があるでしょう。
親であれば、自閉症の子の気分転換が何かは経験上わかってくるかと思います。
息子の場合はただただ時間が過ぎるのを待つことと、40度位のお風呂に入れてやることでした。
お風呂は好きな子だったので、湯船につかることにより体が温まり、気持ちがリラックスするようで、パニックを起こす時間が少し短くなっていくように感じていました。
こうして自閉症のある子の親は行きつ戻りつしながら、経験を積み、子育てが上手くなっていくのかもしれません。
■主治医の言葉
幼児期、小学校低学年の一番状態が悪かったときの主治医の言葉です。
「パニックを起こす理由が立石君にはあるのです。
『こうしてほしい』というこだわりには応じ、小さいうちに安心できる生活環境をお母さんが与えてください。パニック起こして一番、苦しいのは本人なんですから」
「もし、お母さんが人の履いたスリッパがどうしても履けなかったとしましょう。『履け』と命令されたらどうですか?
それを履いて落ち着いていられますか?こだわりは自分だけのスリッパと同じなんです。他人が履いたものは苦痛なのです。」
「人が食べたガムを食べることができますか?子どもにとって偏食は、芋虫や他人が食べたガムを食べろと言われているようなものなのです。」
「喘息発作も起こせば起こすほど、それを誘発させます。『普段から吸入して発作を起こさない予防をすることが肝心です。
自閉症のパニックもそれと似ています。起こさないように周りが配慮してやることです。」
「お母さんからすれば『なんでこんなことにこだわるんだ』と思うことも、本人にとってはとても耐えがたい嫌なことなのですから、こだわりには応じてあげてください。」
■安全基地となる
もし、パニックを起こしてしまった場合は嵐が過ぎ去るのを待つしかありませんでした。
これに親が巻き込まれてしまっては、共倒れ、何もしないことが一番の解決法だと今になって思います。
更に、「あなたの負担になる原因はつくらないようにするからね」と安全地帯になることです。
また、自傷するときは自分の身体がダメになるほど傷つけたりはしていないように思います。
感覚鈍麻の子も確かにいますが、「これ以上やるとひどい怪我になる」のマックスギリギリのところをわかって本人はやっているように見えました。
そのコントロールが難しい場合は主治医と相談して抗精神病薬を使う場合もあります。
できれば、パニックを起こさないように
・同じ道順をいつも通ってやる。
・同じ服を着せてやる。
急いでいるのならば、いつもより早く家を出て、近道を通らなくても時刻に間に合うように出る、
「毎日同じ服を着たら汚くなってしまう」と思うのならば、同じ服を何着が買っておけば済むことです。
親の忍耐が必要ですが、これを続けているうちに安定し、本人も人生経験を積んでいくうちにパニック、自傷も減っていくように感じています。
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全文字、立石の指導動画付きです