前に冊子に書いた原稿、載せとくねメモ

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自分ではない相手の気持ちを理解し類推する。

 

これを“心の理論”と言います。自閉症児はこの獲得が遅れると言われています。

 

発達検査の例が上のイラストです。

 

Ⓒ松永夕露

 

サリーはアンがボールを箱に入れ替えたことを見ていないのですから、正解は「かご」です。ところがサリーの立場に立てないので「箱」と答えてしまいます。

 

心の理論が育っていないと小学生になっても相手の気持ちを考えず

 

「太ってるね」

 

「背が凄く低いね」

 

「剥げてるね」

 

と思ったことをそのまま口にしてしまいトラブルが起こります。

 

大人になっても空気が読めずに失言してしまいます。

 

18歳の息子は50%しか正解できませんでした。

 

主治医によると、通常6歳過ぎれば、定型発達児であればほぼ正解できるそうです。

 

こんな状態ですから「相手がこうすると嫌がるだろう」ということがわからず、自分の気持ちだけで突っ走って、友達にしつこくしてしまうことも!

 

また相手と話すときの距離を「50センチ開けよう」と絵で見せて、具体的に伝えています。

 

■定型発達の4歳未満の子には

 

自閉症でなくても4歳くらいまでは“心の理論が育っていない”と言われています。

 

噛みついたりいきなり玩具を奪い取ったりして、トラブルが多発する時期です。

 

「お友達が嫌がることはしないで」と叱っても、相手の気持ちにはなれない年齢なので、親の言葉は左耳から右耳へ通過しています。

 

こんなときは「欲しいときは噛みついたり叩いたりしないで『貸して』と言おうね」と代替案を示す、言葉がまだ出ていなかったら「貸して」と手を出す動作を親が見せ、真似させましょう。

 

また、相手の立場に立てない子にとって「人に迷惑がかかるので止めなさい!」も通じません。

 

更に字面通り受け取って、「人がいなければやっても構わない」と考えてしまうかもしれません。

 

「他のお客さんに迷惑がかかるから、静かにしていなさい」、「ほら、運転手さんに怒られちゃうよ」と叱っている親を見かけますが、

 

たまたまその車両に他の乗客がいなければやってもいい」「運転手が優しい人で怒られなければ騒いでもよい」と考えてしまうかもしれません。

 

こんなときはシンプルに「電車やバスはお家ではないから、お口は閉じていよう」と伝えましょう。

 

社会性がまだ育っていない時期に「相手の立場に立って」はハードルが高いのです。

 

そしてまだ自分中心に生きている幼児期は、自分の気持ちを大切にされる経験を通して、相手の気持ちもわかるようになっていきます。

 

定型発達児でも自閉症児でも「やっていいこと、悪いこと」を明確に伝え、「こうすればいいよ」と具体的な行動を示すことで、望ましい行動をとりやすくなるのかもしれませんね。

 

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全文字、立石の指導動画付きです笑