前に記事に書いたこと載せるね
熱心な無理解者。児童精神科医の故・佐々木正美先生が提唱された言葉です。
次のような先生、支援者、親を指します。
・「障害というハンディがあるのだから、今、辛くても頑張らせることが本人の将来のため、それが愛情だ」と思っている。
・「こだわりはわがままの一種なのだから、応じてはならない」と思っているところがある。
・「努力すれば必ずできるようになる」と信じて疑わないところがある。
・苦手を克服させようと必死に努力させ、何でも一人でやらせようと試みる。
・「どうやったらこの子は○○ができるようになるのだろうか」とできないことばかりにスポットを当てがち。
・偏食を徹底して直そうとする。
・本人にとって難しいことであったとしても、みんなと同じことができるようにさせようとする。
・本人の意図を考えずに才能を開花させようと躍起になりがち。
・「やればできる」と過度な期待を抱きがち。
・「障害にともなう困難の改善」ではなく、「障害そのものの克服」を目的にしているところがある。
確かに「この子は障害があるのだから、何もできなくてもいい、ほっておいていい」よりも、「この子の将来のため」と思い、熱心なことは大切なことだと思います。
でも、ときにその行為は子どもを苦しめていることがあります。「良かれと思って」と熱心に取り組むあまり、子どもの真の心に気付かないこともあります。
■大人のあり方
では、子どもに寄り添い、子どもの気持ちを大切にする対応とはなんでしょう。
・できることを伸ばそうとする。
・偏食を無理に治そうとしない。
・こだわりに十分に付き合い、信頼関係を築いた上で、こだわりの緩め方を一緒に考える。
・大人本位の「こうあるべき」にとわられすぎない。
・子どもの今の状態を受け入れている。
■安心安全な港を
人生をスタートさせたばかりの時期、障害がある子どもにとって、社会は怖いもの、苦手なことがたくさんある世界に映っています。
そんなとき、熱心な無理解者から、「あなたはこうあるべき」と押し付けられ、叱責を受け、無理強いされることが続くと、苦手なものに挑戦する意欲さえ奪われてしまうかもしれません。
「この世は怖くない、安心、安全なんだ」
「先生や親は自分を脅かす存在ではない」
「大人は自分を守ってくれる人間である」
と体験させること。そして、年齢を重ねていくと、障害のある子も「人生には思い通りにならないこともある」ことを経験していきます。
そんなとき心地よい「港」のような存在がいれば社会という大海原に出る勇気も出ます。
人生をスタートさせたばかりの時期は、特に大人との愛着形成をする大切な時期です。保護者も支援者も先生もそのことを忘れてはならないと思います。
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