9月(2021年の)になって夏休みが終わり、新学年に入って、息子達の通う高校も普通に登校するスタイルに戻りました。各地の大学もキャンパスをオープンしていて、訪問者やツアーを受け付けてくれるようになりました。

 

三段跳びでそれなりの記録を持っていたRには、NCAAディビジョン3の複数の大学からオファーがあり、コミットする前に一度キャンパスを見て、陸上部のコーチに会っておきたいと、有望そうなところを見に行くことになりました。

 

仕事が忙しく、コーチに会ったりすると喋りすぎる傾向のある夫は身を引き(?)、私がRに付き添うことになり、旅行の計画を立てました。

 

まずはミネアポリスに飛んで、近郊のカールトン大学へ。次にアルバニーに飛んでレンタカーでマサチューセッツ州のウィリアムズ大学、さらにバーモント州のミドルバリー大学へ。そこからさらに車で大西洋側に出てボストン近郊のタフツ大学へ。ボストンの空港で車を返し、飛行機でフィラデルフィアに飛んで近郊のスワースモア大学へ。と、6日間で五つの大学を訪問してきました。レンタカーでかなりの距離を走ることになり、全行程一人で運転するのはあまり気が進まなかったのですが、丘陵地の綺麗な道が多く、起伏に富んでいて眠くもならずに楽しく運転できました。

今年度卒業する高校生達、コロナ禍のせいで、大変なしわ寄せを被っています。去年の卒業生達がコロナ禍の渦中に大学に入ることになり、普通にキャンパスで大学生活を送れないなら、コロナが収束するまで一年待とうと、合格していながら入学を延期したケースが続出しました。そのため、今年の入学選考では、その分の人数を最初から合格者数から差し引いて、普段よりも少ない受験生を合格させることになってしまいました。これはどこの大学もほぼ同じ状況です。

 

このため、とても成績の良い学生で、GPAが4.0でもどこのアイビーリーグの大学にも合格できなかったケースというのも実際に出てきました。一斉に合否のわかる日に、7つのアイビーリーグの大学から不合格通知が来たという、不運な子も息子のクラスにいました。成績の良い子で、普通の年だったら、あり得ないことです。

 

そういうシニアのケースを聞いて、今のジュニアの生徒達も愕然としています。また、今年度入学してから、他の大学にトランスファーする学生も増えるのではないかと言われています。

アムハースト大学の陸上部ヘッドコーチに、会いに行きました。これまた大変勉強になりました。

 

アムハーストはリベラルアーツの大学の中でも名門で、学生数も少数精鋭のため、大変な狭き門です。入るのが難しいというのは、トップクラスのリベラルアーツカレッジに共通しています。大学の規模と、学力重視の伝統から、スポーツ部はNCAAのディビジョン3のリーグに所属しています。

 

NCAAのディビジョン1は、世界選手権級の実力を持った学生が集まりますが、ディビジョン3になると、地区大会でトップクラスという程度でも引っかかります。ただし、学力の方は妥協してくれないので、それなりの成績と共通テストの得点が必要になります。

 

それぞれの部のコーチは、一年に何人リクルートできるという割り当てを持っていて、その範囲でチームの実力を最大限にできるように、全国から学生を集めます。スポーツによる推薦入学みたいなものですが、お目当ての学生が願書を出したら、それにコーチが「お墨付き」をしてくれ、入試処理の際に優遇されるということらしいです。ただ、このプロセスが有効なのは、ED (Early Decision)という、早くに願書を出し、受かったら他には行かずに必ずそこの大学に入るという、日本でいう推薦入学のような出願の仕方のときです。その次の段階で、Early Action という出願の仕方があり、一般願書よりも一段階早いのですが、それになると、コーチによるお墨付きが有効な確率はかなり低くなるそうです。

 

いずれにしても、アメリカって、足が速いというだけで大学に行けるんですね。私のように他の国から来た親達は、みんな驚いてました。