人は、人の感情に引っ張られる。

「部屋を片付けなさい」  
「〇〇した方がいい」  
「〇〇できてなかったよ」

そんな言葉を向けられることがある。

そのとき、  
相手の感情と  
自分の感情は、どうだろう。

本当に同じだろうか。

たとえば「片付けなさい」と言うとき。  
その言葉の奥にある相手の感情を、少し想像してみる。

・常識を当てはめ、「片付いていて当たり前」と思い込んでいる  
・自分ができていないことを、相手に重ねている  
・別の不安や焦りを、「片付けること」にすり替えている  
・無意識に、相手より上に立とうとしている  
・なぜかその人を見ると不安になり、何か言わずにいられない  
・たまったストレスのはけ口にしている  

そこに「あなたのため」
という言葉が添えられていたとしても、  
実はその多くが、
相手自身の内側の問題だったりする。

つまり、  
注意されたその出来事は、  
本当は「自分とは直接関係のない感情」から  
生まれていることも少なくない。

けれど、言われた側は、  
その感情をそのまま受け取ってしまう。

・片付けられていない私はダメだ、と思ってしまう  
・「放っておいて」と反発したくなる  
・心を閉じて、無反応を装う  
・「あとでやる」とその場を濁す  
・慌てて片付け始める  

どれも自然な反応。  
その反応は実は自分の心を守ろうとしている。

ここで、ひとつだけ  
立ち止まってみる。

これは、  
「私の感情」だろうか。  
それとも、  
「相手の感情を引き受けている」だけだろうか。

相手の不安  
相手の焦り  
相手の常識  
相手のストレス

それらは、本当は  
自分のものではないかもしれない。

感情には境界線がある。

全部を受け取らなくていい。  
全部、背負わなくていい。

「そういう感情が、あの人の中にあるんだな」  
と思うだけで、十分なこともある。

相手の本当の気持ちはどこにあるんだろうか?
自分は本当はどう思っているのだろうか

相手と自分にしっかりと境界線を引き
自分の心に、静かに戻る。  
自分の感情を、そっと感じ直す。

自分に戻れたとき、  
人の言葉に、  
必要以上に揺さぶられなくなっていく。

今日もまた、  
自分の感情を  
自分のところへ、帰ってこよう。