はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)
 

 

 

 

先週から風邪を引いてました…

 

 

 

徐々に回復しているので

 

これからも自分のペースで

 

記事の更新したいと思います。

 

 

 

 

さて

 

元旦に起きた

 

能登半島地震から

 

もうすぐで半年が経過します。

 

 

 

 

半年とはいえ

 

先日も石川県では

 

大きめの地震があったり

 

 

未だに普及されいない家屋も多く

 

大きな不安を抱える人が多いのも

 

容易に想像できます。

 

 

 

 

実際に

 

大きな災害が起きた後には

 

様々な精神疾患に至る人が

 

増えるだろうな…

 

と理解できると思います。

 

 

 

 

その一方で

 

このような

 

大災害が起きた時でも

 

病院に来ていない人は

 

”何も問題がない状態”

 

なのでしょうか。

 

 

 

 

決して

 

そんなことはありません。

 




治療までは

 

必要としていないけど

 

精神的な苦痛を抱えている人は

 

かなりたくさん存在します。

 

 

 

 

本人から

 

具体的なSOSはないものの

 

その心の苦痛を

 

周囲の人はスルーせずに

 

どうサポートすればよいかは

 

かなり議論になります。

 

 

 

 

そこで有効と言われるのが

 

サイコロジカル・ファースト・エイド

 

通称『PFA』と略されて呼ばれる

 

心をサポートする仕組みがあります。

 

 

 

 

これは

 

災害に限ったことではなく

 

事故、事件などの被害にあった人の

 

心の苦痛を少しでも和らげつつ…

 

 

今の状況に適応していく力を

 

伸ばしていく方法です。

 

 

 

 

そこで今回は

 

PFAの詳しい中身は触れずに

 

PFAにはどのような役割があるかを

 

説明させて頂きました。

 

 

 

 

 

 

まず第一に

 

このPFAが評価されているのは

 

『Do No Harm』つまり『傷つけない』

 

を大原則としてしている点です。

 

 

 

 

もし、あなたが

 

災害や事件の被害にあった人を

 

目の前にした時に

 

どのような関わりを行うでしょうか。

 

 

 

 

もしかしたら

 

まったく悪気はないものの

 

相手を傷つけてしまう不安が

 

あったりしないでしょうか。

 

 

 

 

まさにそうであり

 

このような緊急時だからこそ

 

『傷つけない』という側面は

 

それだけでも

 

とても大きな意義があります。

 

 

 

 

たとえば

 

今回のような

 

大災害が起きた直後に

 

避難所にいる人にむけて…

 

 

『何があったか尋ねて

 

色々と詳細に語ってもらい
 

ネガティブな感情を吐き出させて

 

スッキリしてもらおう』

 

という取り組みは

 

心理的にプラスになると思いませんか。

 

 

 

 

しかし

 

これはNOなのです。

 

 

 

 

とくに

 

災害時から1週間以内は

 

周囲からあえて

 

こう働きかけること

 

NGだと言われています。

 

 

 

 

ちなみに、これは

 

心理的デブリーフィング

 

といわれる関わり方なのですが

 

 

災害直後に行うと

 

心の自然回復を妨げたり

 

苦しかった経験をあえて語ることで

 

再び心の傷につながるリスクがあり

 

今では国際的にも

 

まったく推奨されていません。


 

 

そこで有効なのが

 

『傷つけない』を前提とした

 

PFAというわけです。




大災害が起きた時は

 

『支援の不足感』『生活のストレス』

 

精神的な苦痛につながります。

 

 

 

 

これらの2つを少しでも

 

軽減したり緩和するためには…

 

 

救援物資などの

 

物質的サポートだけではなく

 

心理的サポートも重要であり

 

PFAがその役割を担うのです。




ちなみに

 

PFAのガイドラインは

 

世界中で色々な団体が作成しており

 

たくさん存在しています。

 

 

 

 

しかし

 

ベースとなる考え方は共通なので

 

あなたの身近なものを使ってもらったら

 

それで構いません。

 

 

 

 

世界保健機構(WHO)が

 

作成されたものは

 

よく普及していますし

 

もし、興味がある人は

 

こちら からぜひ確認してみて下さい。

 

 

 

 

パッと見た感じは

 

『文章量も多くて難しそう…』

 

に見えるかも知れません。

 

 

 

 

ただ、PFAというのは

 

精神的なケアの知識がない人も

 

読んでもらうことを

 

想定されているので

 

思ったよりは大丈夫なハズです。

 







では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は

 

PFAの存在について紹介し

 

どのような役割があるかを

 

説明させて頂きました。

 


 

 

PFAは被害にあった人が

 

現状から一歩踏み出せる力を

 

取り戻すようなサポートする方法が

 

ふんだんに盛り込まれています。

 

 

 

 

ただ、何度も言いますが

 

この時に大切なのは

 

『Do No Harm』の原則です。

 

 

 

 

被害を受けた人のなかには

 

支援を望まない人もいることを

 

忘れてはいけません。

 

 

 

 

『そんなことあるの?!』

 

と思うかもしれません。

 

 

 

 

災害や事件の被害に

 

遭遇してしまった時の

 

心の反応は人によって

 

大きく異なります。

 

 

 

 

それは

 

その人の性格やストレス耐性や

 

周りの親族の支援環境などによる点も

 

大きいからです。

 

 

 

 

災害の遠くにいる人からすれば

 

被害にあった人はみな一様に

 

『かわいそうな人達だ…

 

何とかしてあげないと…』

 

という支援の気持ちになります。

 

 

 

 

しかし

 

精神的なケアを

 

押し付けられること自体が

 

ストレスになることが

 

この時期には

 

起こり得るのは

 

忘れてはいけません。

 

 

 

 

『私より、他の人を助けてあげて』

 

『今はひとりにして欲しい』

 

『お前に、何が分かるんだ!』

 

なんて言われることは

 

いくらでもありえるのです。

 

 

 

 

しかし、当然ながら

 

支援が必要な際には

 

いつでも手を差し伸べられるように…

 

必要な情報の伝達を行ったり

 

孤立させないように

 

様子を見ておく工夫も

 

切らしてはいけないのです。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

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