はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)
 

 

 

 

少子高齢化…。

 

 

 

このキーワードからは

 

認知症の患者さんが

 

どんどん増えていく未来を

 

あなたも想像できるでしょう。

 

 

 

 

2025年には

 

700万人を超える

 

と予想されています。

 

 

 

会社も定年退職が

 

どんどん先になっているので

 

働いている人が

 

認知症になる可能性も

 

十分にあることでしょう。

 

 

 

 

しかし

 

認知症といえば

 

『高齢者の疾患』

 

というイメージもありますよね。

 

 

 

 

しかし、世の中には…

 

若年性認知症といって

 

想像よりも若い年代から

 

認知症と診断される人もいます。




もしかしたら

 

名前くらいは聞いたことが

 

あるかも知れませんね。




ちなみに

 

この若年性認知症は

 

18歳以上64歳以下の人が

 

発症する認知症の総称です。

 

 

 

 

さらに、ちょっとだけ

 

詳しく説明をすると

 

18歳~39歳までの発症:若年期認知症

 

40歳~64歳までの発症:初老期認知症

 

と2つに分けて表現するのですが…

 

これは知らなくても


まったく問題ありません。

 

 

 

 

ちなみに

 

日本では、2022年に

 

若年性認知症の患者さんが

 

約3.6万人いると言われており

 

決して珍しい疾患ではありません。





しかし

 

若年性認知症というのは

 

診断されるまでに

 

かなり時間がかかります。

 

 

 

 

その理由のひとつに

 

『最初から医者も疑わない』

 

というのがありますね。

 

 

 

 

若い人が病院を受診されて

 

『最近、物忘れがひどくて…』

 

と、訴えられられても

 

よっぽどでない限り


最初から『認知症かも…』

 

思って検査はしません。

 

 

 

 

どちらかと言えば

 

うつ病などの精神疾患?

 

更年期障害などのホルモンの乱れ?


何か薬の副作用?

 

など色々な側面から検査をします。

 

 

 

 

しかも

 

結果として

 

若年性認知症だ分かっても

 

とくに初期の段階では

 

本人のなかで症状があっても

 

脳のMRI画像などでは

 

特別な所見が認められない場合も

 

珍しくありません。

 

 

 

 

なので

 

さらなる詳細な検査や

 

心理理査なども加えて…

 

本人の症状を詳細にヒアリングして

 

総合的な判断によって


診断に至るので

 

かなり時間がかかってしまうのです。

 

 

 

そこで今回は

 

この若年性認知症と

 

診断された時に起こる

 

3つの特徴について

 

お話しさせて頂きます。








まず1つ目は

 

本人と家族のショックが

 

かなり大きいことです。

 

 

 

 

やはり

 

多くの人にとって

 

認知症のイメージは

 

高齢者の疾患でしょう。

 

 

 

 

なので

 

若い年齢で診断されても

 

『そうだったのか…』

 

『原因が分かってよかった…』

 

と受け入れることはできません。

 

 

 

 

もはや、患者さんは

 

自分の存在が否定された感覚で

 

診断された瞬間から

 

『これから、人に迷惑をかけ続ける…』

 

『数年後には、寝たきりになるんだ…』

 

と人生に絶望する人もいます。

 

 

 

 

さらに

 

一緒に暮らす家族としても

 

診断がつくまでの時に

 

本人の物忘れであったり…

 

約束をすっぽかされたり…

 

同じ質問を何度もされたり…

 

が、きっかけで


喧嘩をしたことや

 

本人を叱責した過去をひどく後悔し

 

自分を責めることも珍しくありません。

 

 

 


2つ目は

 

仕事に関する変化です。

 

 

 

やはり若年性認知症と

 

診断された患者さんは

 

年齢的にも現役でバリバリと

 

働いている人が多いです。

 

 

 

 

しかし

 

この診断が下るくらいなので

 

それなりに症状はあり

 

すでに仕事に支障が出ています。

 

 

 

 

さぁ、そこで

 

この診断名を会社に

 

告げるかどうか悩みますね。

 

 

 

 

そもそも

 

会社としても

 

診断名を知らせてもらっても…

 

 

仕事に支障が出ている状況で

 

どこまで雇用の継続が可能なのか

 

難しい判断に迫られます。

 

 

 

 

そして

 

もし仕事を続けるのが

 

難しいとなった時には…


 

分かりやすいところでは

 

”経済的な問題”

 

発生してしまいます。

 

 

 

 

たとえば

 

家族の生活費だけではなく

 

車や家のローンなどの支払など

 

様々な予定が狂ってしまい

 

生活スタイルの変更を

 

余儀なくされてしまいます。




3つ目は

 

社会的支援の限定。

 

 

 

認知症と聞けば

 

色々な介護保険による

 

社会的な支援がある印象を持つ人も

 

少なくはないでしょう。

 

 

 

 

たしかに

 

40歳以上の

 

若年性認知症であれば

 

要介護認定(要支援とか要介護とか)を

 

受けることができます。

 

 

 

 

しかし

 

患者さんは

 

まだまだ若い外見であり

 

体力もしっかりあるので

 

介護度も過少評価されがち。

 

 

 

 

一方で

 

介護度によって

 

デイサービスを利用する権利を

 

獲得できたとしても…

 

 

周りが高齢者ばかりで

 

まったく話しも合わず

 

 

デイサービスの

 

プログラムも楽しめず

 

 

その場に馴染めないまま

 

苦しい時間になることもあります。

 

 

 

 

それに

 

デイサービスの職員や

 

ヘルパーなどのスタッフ側も

 

自分と同じような年代で

 

若々しく体力のある人の

 

扱いに慣れておらず

 

心地よい居場所の提供が

 

難しいこともあります。





 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は若年性認知症と

 

診断された時に起こる

 

3つの特徴について

 

お話しさせて頂きました。




若年性認知症の患者さんは

 

『あれ?ここ最近…なんか変だ…』

 

と思って自ら病院に来る人が多く

 

一般的な高齢者の認知症とは違って

 

かなり自分の症状に敏感です。

 

 

 

 

新しいことを覚えることが苦手や

 

些細なミスを繰り返したり

 

診断される前から

 

色々な症状に不安を抱えています。

 

 

 

 

そこで

 

色々な検査の結果として

 

『あなたは若年性認知症です』

 

と診断を告げられても…

 

『原因が分かってよかった…』

 

とは、なりません。

 

 

 

 

診断名を聞いた直後から

 

目の前にある世界が

 

ガラッと変わるように

 

感じる人もいます。

 

 

 

 

たしかに

 

長い時間をかけて

 

症状の進行はありますが…

 

診断されたその日から

 

”急に”記憶や体の機能に

 

変化は起きません。

 

 

 

 

しかし

 

診断を告げられた時に

 

本人と家族の気持ちの変化は

 

まさに”急”なのです。

 

 

 

 

こちらを理解しておいて

 

診断された直後の心理的ケアを

 

丁寧に慎重に行うことが大切なのを

 

忘れないでほしいです。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

===(書籍 発売中)===

★Amazon★

 

==(お仕事の依頼先⇩)==

こちらから