はい、どーも!井上です!
関西を中心に精神医かつ産業医しています!
ラフな人生をめざしていきましょう(^^)
能登半島地震から
2か月以上が経過しましたね。
復旧に向けたニュースが
今でも毎日のように
飛び交っています。
そのなかでも
つい先日は
病院に勤めていた
看護師さんの多くが
退職されてしまう報道も
耳にしました。
これによって
地域の大きな病院でも
看護体制が保てなく
病院の運営を揺るがして
継続が困難になる可能性も
示唆されているとのことです。
この結果として
十分な医療を受けれない
地域住民の患者さんは
とても困った事態に陥るでしょう。
このような
退職をする看護師さんの動向に
災害のストレスなどもあってか
冷ややかな視線や厳しい言葉を
浴びせる患者さんもいるようで…
やっぱり悲しいですね。
たしかに
『医療従事者なのに
患者を放置するつもりなのか!』
『患者の治療に
向き合うのが当たり前だろ!』
という声もきこえてきそうです。
ただ
看護師さんに限らずですが
言うまでもなく
どの医療従事者にも
自分の生活があるわけです。
なかには
自宅や実家が倒壊した
医療スタッフも
いることでしょう。
倒壊のように
外から見える範囲では
被害が全く分からなくても
子供を保育園に預けられないから
出勤することができなかったり
子供の学習や親の介護などで
別の生活環境を優先せざるをえなく
移住を決断する人もいるでしょう。
そのような人が
今の病院を退職して
新しい土地で生きることを
周りの人が
非難する権利はありません。
もしかしたら
後ろめたい気持ちが
あるかも知れませんが
どうか
自分や愛する人の幸せを優先して
行動してほしいです。
では、その一方で
今の職場に残ることを
決断しているスタッフは
いかがでしょうか。
そもそもが
”今の病院に残って
働くのがあたり前”
ではありません。
残って働くスタッフもまた
人手不足による業務量の増加し
慣れない業務を担当するものの
当然、ミスのないように
強い緊張感で過ごしています。
休みも簡単には取れず
持ち前の真面目で
責任感のある性格で
どんどん心身の疲労が
溜まっていくばかりの人も
少なくないことでしょう。
時には
自分の中に生まれる
逃げ出したくなるような
ネガティブな感情を抑えながら
自己犠牲の連続で
患者のために尽くし続けると…
うつ病などの
メンタルヘルス疾患の
発症リスクをかなり高めます。
このような災害のあとには
いつも以上に
医療スタッフが貴重であるのは
だれもが
理解しているでしょうが
『休まず働いて当たり前』
『患者に尽くして当たり前』
のように義務感や罪悪感を刺激して
行動をコントロールしないようには
注意したいところですね。
たしかに
被災者のだれもが
自分のことで精一杯でしょう。
それでも
たとえ社交辞令でもいいので
医療従事者に向けて
『ありがとうね』という
ねぎらいの一言があれば…
それが
大きな励みになって
明日の活力につながります。
ちなみに
能登半島に限らず
過疎化の進む地域では
地域医療を支える公立病院は
人手不足と経営難によって
すでに
病院の統廃合が進められる
傾向になっています。
あなたのお住いの地域でも
A病院とB病院の合併などが
ありませんでしたか。
今回の能登地区では
あまりにも広範囲に
甚大な被害が起きており
各拠点の病院が力を合わせて
地域医療が届く範囲を
拡大する必要があるのでしょうが
残念ながら
医療スタッフが減ることや
安定したインフラの整備に
時間がかかることを考えたら
どうしても
病院の統廃合は
加速する方向ではないかと
予想しています。
では、今日はこのへんで!
See You Next Time Bye-Bye!!
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