はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

精神科には

 

ギャンブル依存症の患者さんが

 

受診されることもあります。

 

 

 

 

こちらの疾患では

 

多額の金銭トラブルが絡むので

 

患者さん本人だけではなく

 

家族もかなり悩んでいることも

 

珍しくはありません。

 

 

 

 

とはいえ

 

家族としても

 

どう対応すればいいか分からず

 

気が動転してしまって

 

ついNGなこともやってしまいます。

 

 

 

 

その代表的な行動が

 

借金の肩代わりです。

 

 

 

 

これがNGであることは

 

以前の記事でも

 

説明させてもらいました。

 

 

 

 

患者さんにとって

 

治療の介入となる

 

貴重なタイミングを

 

失うからでしたね。

 

 

 

 

さらに

 

もう1つのNG行為が 


存在します。

 

 

 

それが金銭管理です。

 

 

 

 

借金の肩代わりは

 

『現実的に無理だからやってない…』

 

という家族さんもいますが

 

 

金銭管理に関しては

 

かなりの家族が

 

積極的にやろうとします。

 

 

 

 

たしかに

 

『とんでもない借金とか

 

もう絶対に金銭トラブルに

 

巻き込まれたくない!』

 

という気持ちはあるでしょう。

 

 

 

 

しかし

 

ギャンブル依存症は

 

あくまでも疾患であり

 

気合や理性だけで

 

何とかはなりません。

 

 

 

 

なので

 

家族が金銭を管理をしても

 

友人からこっそり借りているとか…

 

身分証再発行でローンを組んだり…

 

保険を解約していたり…

 

なんとか工面してしまうのです。




そもそも人間は

 

だれかに管理されたり

 

禁止されたりすればするほど

 

その反動も大きかったりします。

 

 

 

 

ダイエットをしている時に

 

横から『食べたらダメだよ!』

 

なんて言われれると

 

余計にフラストレーションも

 

たまってしまうものです。

 

 


ギャンブル依存症の

 

患者さんに対する

 

家族が行う金銭管理には

 

それと同じ側面があるので

 

とっても危険なことなのです。

 

 

 

 

 

 

とはいえ…

 

家族がお金を管理しないと

『また莫大な金銭トラブルが…』

 

と不安になるのもよく分かります。

 

 

 

 

しかし残念ながら

 

家族が金銭管理をしても

 

おそかれ早かれ

 

治療をしてないなら

 

金銭トラブルはやってきます。

 

 

 

 

どちらかといえば

 

家族が金銭管理をしない方が

 

その時は早い段階でやってきます。

 

 

 

 

残念なことのように


思えるでしょうが…

 

前の記事でも伝えたように

 

このタイミングこそが

 

一番のチャンスでもあります。

 

 

 

患者さん本人が

 

崖っぷちに追い込まれて

 

うなだれている時こそ

 

”唯一”といっていいほど

 

本人が意思をもって治療に

 

つなげられるタイミングなのです。








ただ

 

ここでも1つだけ

 

注意があります。




それは

 

本人が治療に前向きになって

 

”金銭管理をお願いしてきても”

 

しっかり断るようにして下さい。

 

 

 

 

ギャンブル依存症の治療は

 

ギャンブルをやらせない治療ではなく

 

自己の金銭との向きい方を

 

整えていくことなのです。

 

 

 

 

あくまでも

 

これからずっと

 

自分が責任をもって

 

金銭を管理できるようになることが

 

治療のなかでの本質であり

 

それを別人が行っている段階は

 

あまり意味がありません。

 

 

 

 

そのため

 

本人にはいつも通り

 

1か月のお小遣いも

 

しっかり渡してあげてください。

 

 

 

 

1日置きに分割にして

 

ちょこちょこと


お小遣いを渡すのは

 

相手を信頼してない証拠でもあり

 

関係に溝も生まれやすく

 

本人の治療にもなりません。

 

 

 

 

本人が

 

治療に取り組んでいるときは

 

小遣いの範囲であれば

 

本人に何に使おうが

 

お咎めしないでください。

 

 

 

 

そのうえで

 

小遣い以上に

 

お金を求めてくるようなら

 

厳格にNOをつきつけて下さい

 

 

 

 

本人の金銭感覚や

 

金銭との向き合い方を

 

再構築するためには

 

何度も何度も自分の戦いを

 

制してもらう必要があります。

 

 

 

 

それこそが治療であり

 

その戦いを制するためにも

 

自助グループを利用して

 

先輩患者さんからコツを聞いたり

 

たまには

 

グチを吐くことも必要でしょう。

 

 

 

 

とはいっても

 

治療を開始したからといって

 

すべて100%解決する

 

というわけではありません。

 

 

 

 

人間ですから時には

 

上手くいかないことも

 

大いにありえます。

 

 

 

 

家族としては

 

そのあたりも理解したうえで

 

これからも一緒にいる選択をするなら

 


そのような波も”ありき”で

 

覚悟をもって

 

患者さんの回復を信じて待つこと

 

求められるのです。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

=(大切なお知らせ )=

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