はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

少し前になりますが

 

『あなたの生理前のイライラは

 

PMSではなくPDMMかも?』

 

という記事を書きました。

 

 

 

 

ありがたいことに

 

たくさんの反応がありました。

 

 

 

 

その一方で

 

医療従事者かれすれば

 

よく知られていることでも…

 

一般的にはまだまだ

 

知られていないものだなぁ

 

とも実感できましたね。

 

 

 

 

また

 

その記事のなかでは

 

PMSとPMDDは治療法が違う

 

ということをお伝えしました。

 

 

 

 

その件に関して

 

色々、聞かせてほしいとの声も

 

たくさんありました。

 

 

 

 

そこで今回は

 

PMSとPMDDの治療が

 

どう違うのかについて

 

お話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

実際の病院で行われる

 

治療内容というのは

 

当然ながら

 

患者さんによって異なります。

 

 

 

 

なので

 

今回の治療に関する話は

 

あくまで一般論として

 

読んでもらえたらうれしいです。

 

 

 

 

ちょっとだけ復習させてください。

 

 

 

 

PMSの場合は

身体症状 >> 精神症状
 

で産婦人科で治療。

 

 


PMDDの場合は

身体症状 << 精神症状

 

で精神科で治療。

 

 

 

 

 

かなりラフな分類ですが

 

この2つを抑えたうえで

 

さっそく治療の話に

 

いってみましょう!

 

 

 

 

PMSの治療では

 

ピルであったり

 

加味逍遙散などの漢方薬

 

よく使われます。

 

 

 

 

さすがにピルという薬は

 

精神科医が処方することは

 

ほとんど無いでしょう。

 

 

 

 

その意味でも

 

やはり産婦人科ならでは

 

って感じもしますね。

 

 

 

 

たしかに

 

これらの薬自体は

 

PMSによる身体的な症状には

 

それなりに効果があります。

 

 

 

 

しかし

 

精神的な症状には

 

なかなか効果は出てくれません。

 

 

 

 

そこで

 

あまりにも精神症状が強い場合は

 

PMDDの診断になっていき

 

精神科医が治療していきます。

 

 

 

 

そこで

 

PMDDに対しては

 

少量のSSRIという抗うつ薬

 

処方することが一般的です。

 

 

 

 

個人的な治療経験としても

 

わりと患者さんの満足度の高い効果が

 

出やすい印象がありますね。

 

 

 

 

ただ

 

「少量」とは言ったものの

 

人によって必要な量が違うので

 

このあたりの調整が難しく

 

精神科医としての腕の見せ所でしょう(汗)

 

 

 

 

精神科医にとってのピルと同様に…

 

産婦人科の先生が

 

抗うつ薬を処方するのは

 

抵抗がある人もいるので

 

精神科で治療する感じですね。

 

 

 

 

ちなみに

 

この抗うつ薬を飲むタイミングも

 

2パターンあります。

 

 

 

1つは

 

ずっと毎日のように

 

内服するパターンです。

 

 

 

 

もう1つは

 

月経前の症状が出はじめそうな時に

 

薬を飲み始めて

 

月経開始となれば終了する方法です。

 

 

 

 

どちらがいいとかは無く

 

より症状が緩和される方法を

 

選ぶのは当然として

 

患者さんのライフスタイルや性格などでも

 

飲み方は変わってきますね。

 

 

 

 

ただ

 

ほとんどの抗うつ薬が

 

すぐには効果は出ません。


 

 

なので

 

抗うつ薬での治療が

 

始まったとはいえ

 

効果が出始める1か月くらいまでは…

 

 

月経の前には

 

できるだけ人との交流を

 

減らすようにしてもらいます。

 

 

 

 

とはいっても

 

家族や会社の人など

 

どうしても接する人もいるので

 

このあたりは

 

周りの協力も必要になってくるでしょう。

 

 

 

 

病状によっては

 

人間関係に摩擦が起こりやすいので

 

少なくとも家族には

 

素直に伝えるほうがいいでしょう。

 

 

 

 

 

 

今回は

 

PMSとPMDDの治療は

 

どう違うのかについて

 

お話しさせていただきました。

 

 

 

 

臨床の現場では

 

スパっと2つを分けて

 

診断できるケースも少ないので

 

結局のとこと

 

精神科医と産婦人科医が

 

タッグで治療にあたることも

 

珍しくありません。

 

 

 

 

さらに

 

治療の一環で

 

もう1つ大切なことがあります。

 

 

 

 

それは

 

自分の月経の周期を

 

把握してもらうことです。

 

 

 

 

それをすることで

 

『そろそろ不調がくるな…』

 

と身構えることもできます。

 

 

 

 

以前の記事でも伝えたように

 

PMDDの患者さんの悩みには

 

『症状自体を自分でコントロールできない感覚』

があります。

 

 

 

 

だからこそ

 

身構えるだけでも

 

自分の不調を客観的にみれて

 

『そろそろかも…』

 

心の準備ができることは

 

症状をコントロールできない不全感を

 

軽減してくれるのです。

 

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

=(大切なお知らせ )=

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