はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

今日は

 

普段の診療において

 

自分なりに難渋してるところなどを

 

お話ししたいと思います。

 

 

 

 

なので

 

何か学びになる話よりも

 

『へぇ~。精神科医って

 

そんなこと考えてるんだ』

 

くらいの気持ちで

 

読んでもらえたらと思います。

 

 

 

 

精神科の外来では

 

トラウマを抱えた人と

 

お話しする機会は

 

とても多いです。

 

 

 

 

トラウマときけば

 

PTSDという疾患の印象が

 

あるかも知れません。

 

 

 

 

しかし

 

実際にはトラウマによって

 

うつ病や摂食障害などの

 

疾患を発症することも

 

珍しい話ではありません。

 

 

 

 

なので

 

うつ病の治療を開始して

 

よくよく話をきいてみると

 

根深いところには

 

トラウマがあったことも

 

ほんとうによくあります。

 

 

 

 

それどころか

 

精神科の外来には

 

”不眠”という症状だけを訴えて

 

通院開始される人もいます。

 

 


 

はじめの診察から

 

かなり時間が経ってから

 

『いや実は…』というような

 

過去の大変なトラウマ体験を

 

お話しをされる患者さんもいます。

 

 

 

 

最初から

 

過去のトラウマを

 

前面に出してから

 

受診される人は少ないです。

 

 

 

 

だからこそ

 

実は私が把握している

 

トラウマを抱えた患者さんより

 

ほんとうは

 

もっと数多くいるはずでしょう。

 

 

 

 

 

 

最近は

 

このような患者さんとの

 

診察における距離感

 

改めて悩むことも

 

増えてきました。

 

 

 

 

というのも

 

トラウマを抱える人を

 

治療をしていくうえで

 

『この治療者は安全である』

 

と思ってもらうことが大切です。

 

 

 

 

そもそも

 

安全だと思えたから

 

トラウマのことを

 

やっと告白できた人も多いです。

 

 

 

 

もちろん

 

どんな患者さんにも

 

安全を感じ続けてもらう必要は

 

あります。

 

 

 

 

しかし

 

トラウマを抱える患者さんには

 

より一層そうなのです。

 

 

 

 

気をつけないと

 

すぐにその関係性が

 

崩れてしまうのです。

 

 

 

 

”治療者に安全を感じてもらう”

 

というのは

 

逆説的な意味でいえば

 

”この治療者は私を傷つけない”

 

ということです。

 

 

 

 

もちろん

 

どんな治療者でも

 

患者さんを傷つけないようには

 

十分に配慮しているでしょう。

 

 

 

 

しかし

 

良かれと思って


踏み込んだ一言が

 

相手にグサッと

 

刺さってしまうことがあります。

 

 

 

 

そこで

 

その事態を避けるために

 

当たり障りのない距離感

 

とり続けたままでよいかといえば


そうではありません。




 

これも”安全な距離感”とは

 

言えないのです。

 

 

 

 

とくに今まで

 

誰かに傷つけられてきた人は

 

人間関係の距離感に対して

 

とても繊細であり

 

自分を守るために

 

深読みしてしまう特徴があります。

 

 

 

 

つまり

 

治療者がとっている

 

当たり障りない距離を

 

『要注意人物だと認識されている』

 

『厄介者だと思っている』

 

というように捉えがちです。

 

 

 

 

こうなってしまうと

 

結局のところ

 

いつまでたっても


奥に踏み込むことに抵抗をもたれ

 

治療の本質であるトラウマに

 

触れた診療が難しくなってしまいます。 


 

 

 

 

 

とくに最初の頃には

 

近からず遠からずの

 

ちょっと踏み込んでは

 

早めに撤退するかのような

 

行ったり来たりするような距離感が

 

必要なのでしょう。

 

 

 

 

このような

 

ほんとうに診療として

 

前に進んでいるか

 

わからない状態でも

 

『これは信頼関係をつくるうえで

 

とても必要な時間なんだ』

 

と自分に言い聞かせて

 

耐えるようにしています。

 

 

 

 

トラウマを抱える患者さんと

 

会えばあうほど

 

常にどの距離感が

 

正解なのか悩むのですが…

 

 

『傷つけない距離感』

 

ってのは本当に難しいものです。

 

 

 

 

とくに結論もない話ですが(笑)

 

これからも

 

日々精進していきます!!

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

=(大切なお知らせ )=

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