はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

精神科医は


仕事のなかで

 

医療や心理、福祉などとは

 

ちょっと縁のなさそうな職業の人と

 

連携することが多いです。

 

 

 

 

たとえば

 

警察や弁護士とは

 

かなり接点がありますね。

 

 

 

正直なところ

 

私も働き始めるまで

 

こんなにも接点があるなんて

 

知らなかったです。

 

 

 

 

そして最近は

 

学校の先生との接点も

 

増えてきた印象です。

 

 

 

 

学校の先生の大変さは

 

ここでは置いときますが

 

やはり

 

”いじめ””精神疾患”

 

かなり近い存在ですね。

 

 

 

 

患者さんや先生方の話を

 

聞かせてもらうと

 

『今の小学校では

 

こんなことが起きてるのか…』

 

と絶句することもあります。

 

 

 

 

たしかに

 

最近はTVニュースでも

 

かなり酷いいじめの話が

 

とりあげられます。

 

 

 

 

しかし言うまでもなく

 

それらは

 

氷山の一角ですね。

 

 

 

 

では

 

そんないじめを

 

なくすためには

 

どうしたらいのでしょうか。

 

 

 

 

極端な話では

 

加害者を生まないことです。

 

 

 

 

加害者がいなければ

 

被害者は生まれません。

 

 

 

 

そこで今回は

 

ちょっと踏み込んだ内容ですが

 

いじめの加害者が

 

どのようにして

 

生まれるのかについて

 

お話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

 

突然ですが

 

ここ最近になってから

 

いじめが社会問題になっていると

 

感じていませんか。

 

 

 

 

いじめ防止対策推進法は

 

2013年に成立しています。

 

 

 

 

もうすぐ10年が経ちます。

 

 

 

 

どうでしょうか。

 

 

10年前から

 

いじめが減ったなぁ


と感じていますか。

 

 

 

 

10月27日に

 

いじめの認知件数が

 

文部科学省から

 

発表されましたね。


 

 

61万5351件で過去最多

 

 

 

 

とても残念な気持ちに

 

なってしまいますが

 

これが現実であり

 

しかも…


あくまでも

 

”認知件数”なんですよね。

 

 

 

 

そんななかで

 

いじめの加害者の研究

 

進んでいます。

 

 

 

 

加害者になってしまう

 

根本的な理由として

 

つぎの説が有力です。

 

 

『加害者になる人は

 

”いじめはダメ”と分かっているが

 

自分の振る舞いをいじめ行為だと

 

まったく認識していない』

 

 

 

 

つまり

 

本人はいじめている自覚が

 

全くないのです。

 

 

 

 

だから

 

先生から注意されても

 

次のような反応になるのです。

 

 

『いじめじゃないよ。

 

あれは遊びだから。』

 

 

『いじめじゃないよ。

 

相手が悪いんから。』

 

 

 

 

”そんな都合のいい話ある?”

 

と思うかもしれませんが

 

大人になってからも

 

この構図の話を聞きませんか。

 

 

 

 

それは

 

パワハラですね。

 

 

 

 

『”パワハラはダメ”と

 

分かってはいるが

 

自分の振る舞いをパワハラだと

 

まったく認識していない』

 

 

 

 

だから注意された時に

 

『あれがパワハラなんですか?

 

指導の一環ですよ。


あいつが悪いんですよ。』

 

とか平気に言ってしまいます。

 

 

 

 

いじめもパワハラも

 

相手の気持ちに

 

共感する力がないので

 

どんな加害行為も

 

自分のなかでは正当化されます。

 

 

 

 

では

 

そもそも

 

なぜ自分の振る舞いが

 

いじめだと認識できないのしょうか。

 

 

 

 

それには

 

アメリカのBondsとStokerが

 

次のように述べています。

 

 

 

 

『そのような子供は

 

他人への攻撃的な行動が

 

いじめではないと思える体験を

 

過去か現在にしているから』

 

 

 

 

具体的にいえば

 

・家庭内で虐待を受けていた

 

・よく体罰を目撃していた

 

・学校のそこら中でいじめがある

 

などが当てはまります。

 

 

 

 

要するに

 

これらの加害行動が

 

日常的で身近なものとして

 

体験すればするほど

 

それがいじめという問題行動だと

 

認識が出来なくなってしまうのです。

 

 

 

 

そのうえで

 

国立教育政策研究所は

 

いじめのリスクがUPするのは

 

次の3つの要素だと

 

発表しています。

 

 

 

①友人ストレッサー

 

②競争的価値観

 

③不機嫌/怒り/ストレス

 

 

 

 

この3つの意味を

 

ラフに説明しますね。

 

 

 

 

①友人ストレッサーとは

 

分かりやすくいうと

 

友人だけど

 

”ウザく”感じる度合です。

 

 

 

 

友人という関係だけど

 

波長が合わないことなんて

 

いくらでもありますよね。

 

 

 

 

これが強くなったら

 

直接的ないじめに発展するのは

 

イメージもできるでしょう。

 

 

 

 

②競争的価値観は

 

”いつも勝たないとダメだ”

 

という思考の度合のことです。

 

 

 

 

これが極端だと

 

とてもストレスになるし

 

友人ストレッサーも強くなります。

 

 

 

 

③不機嫌/怒り/ストレスは

 

イライラの度合ですね。

 

 

 

 

イライラの憂さ晴らしに

 

いじめにつながるのも

 

イメージできるでしょう。

 

 

 

 

ただ

 

イライラの原因が

 

学校の人間関係だけではなく

 

家庭、成績、身体の問題など

 

色々な背景が考えられます。

 

 

 

 

このようなことが

 

総合的に合わさってしまうと

 

いじめの加害者が生まれるのです。

 

 

 

 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は

 

いじめの加害者が

 

どのようにして

 

生まれるのかについて

 

お話しさせていただきました。

 

 

 

 

もちろん

 

個々のストレス耐性の問題や

 

校風の問題であったり

 

色々な要素が絡みあってきます。

 

 

 

なので

 

これだけで全てを

 

説明できるわけではありません。

 

 

 

 

しかし

 

子どもだけではなく

 

ある程度は

 

大人に当てはめても

 

『たしかに…』

 

と思える箇所もあると思います。

 

 

 

 

原因がこれだけ

 

分かっていても

 

それらを全てを取り除けるかは

 

また別の話になってくるでしょう。

 

 

 

 

だからこそ

 

とても残念ながら

 

まだいじめは

 

起こり続けるのでしょう。

 

 

 

 

そのため

 

いじめが起きた時の

 

被害者の迅速なケアが必要なのは

 

言うまでもありません。

 

 

 

 

加害者に対しても

 

毅然とした態度で臨み

 

出席停止や警察との連携も

 

必要になってくるでしょう。

 

 

 

 

そのときには

 

当然ながら

 

加害者の親の協力も必要です。

 

 

 

 

ただ

 

加害者を生み出す原因に

 

家庭環境であるケースもあり

 

なかなか一筋縄では

 

いかなかったりします。。。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!