はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

精神科の外来をしていると

 

色々な人に出会いますが

 

本人不在で親だけが相談という形で

 

受診に来られることもよくあります。

 

 

 

 

この場合の相談内容として

 

『子どもが”引きこもり”になっており

 

どのように対応すればいいか分からない』

 

というケースも少なくありません。

 

 

 

 

最近は

 

何かとニュースなどでも

 

『引きこもり』という単語も出るので

 

心配になる気持ちもよく分かります。

 

 

 

 

家族としても

 

引きこもりが病気だとは思ってないけど

 

どこに相談すればよいか分からないから

 

『とりあえず病院に…』

 

というスタンスでの相談も多いです。

 

 

 

 

ただ

 

この”引きこもり”と言われる人の

 

生活ぷっりが

 

世間的には誤解されていることも

 

たくさんあります。

 

 

 

 

そこで今回は

 

”引きこもり”に対する誤解について

 

お話しをさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

”引きこもり”の人が

 

どのような生活をしているかは

 

内閣府が発表しているデータを

 

参考にするのが手っ取り早いです。

 

 

 

 

おそらく

 

その意外な姿に

 

驚く人も多いかと思います。

 

 

 

①15歳~39歳を対象とした結果

 

(4:集計表を参照)

 

 

 

②40歳~64歳を対象とした結果


 

 

 

まず、多くの人が

 

”引きこもり”と聞くと

 

1日のほぼ全てを自室で過ごし

 

家族とも全く会話がないような姿を

 

想像するのではないでしょうか。

 

 

 

 

結論からいえば

 

そのような人はかなり少数です。

 

 

 

 

15~39歳を対象としたデータでは

 

『自室から出ない』

 

『自室からは出るが、家から出ない』

 

の2つのグループを合わせても

 

たった10.2% という結果でした。

 

 

 

 

つまり

 

ひきこもりの90%の人が

 

趣味の用事に出かけたり

 

コンビニに買い物に行ったりする

 

生活をおくっているのです。

 

 

 

 

さらに

 

いつから”引きこもり”に

 

なってしまったのかについてです。

 

 

 

 

世間的には

 

学校の不登校からの延長線で

 

”引きこもり”になっているイメージを

 

持つ人も多いかと思います。

 

 

 

 

たしかに

 

そのような人もいるでしょうが

 

そのケースはかなり少数です。

 

 

 

 

内閣府の発表でも

 

15歳~39歳を対象とした結果では

 

引きこもりのきっかけが

 

小中高の不登校にあるという人は

 

18.4%でした。

 

 

 

 

つまり

 

社会人を一度でも経験したあとに

 

”引きこもり”になっている人の方が

 

圧倒的に多いのです。

 

 

 

 

これは病院に

 

”引きこもり”で


相談にくるケースとしての

 

私の肌感としても合っています。

 

 

 

 

もちろん

 

社会人になると学生の時とは違った

 

責任感やプレッシャーがのしかかります。

 

 

 

 

しかし

 

”引きこもり”になった人は

 

人間関係の問題でつまづいている人が


かなり多いですね。

 

 

 

 

というのも

 

学生の時の人間関係と

 

社会人からの人間関係では

 

断然、社会人の時のほうが

 

大変なのは言うまでもないでしょう。

 

 

 

 

自分の気が合う人とだけ

 

仲良くしていればいいわけではなく

 

年齢も立場も違う相手に合わすことも

 

たくさん求められてしまいますから。

 

 

 

 

ただ、これは社会人になって

 

初めて目立ってくるのではなく

 

学生時代にその”カゲ”がある人もいます。

 

 

 

 

だから

 

精神科医としては

 

たとえ不登校が無かったとしても

 

”引きこもり”の悩みをもつ本人や親からは

 

学生時代の友人関係のリアリング

 

とても丁寧に行います。

 

 

 

 

注意すべきポイントは

 

学生時代に

 

不登校がなかったからといって

 

何もトラブルがなく

 

過ごせていたかはまた別の問題なのです。

 

 

 

 

親からしたら

 

・幼少期からずっと1人で過ごしていた

 

・友達の輪に入ることが苦手だった

 

・休日、友達と遊んでいるのは見たことない

 

など、人間関係を作るのが

 

とても苦手な様子に

 

気づいたケースもあります。

 

 

 

 

それでも

 

・たまたまいじめとかがなかった

 

・それでも気にかけてくれる友人がいた

 

・学校の先生に恵まれた

 

などの理由になって

 

不登校になる要素がなく

 

卒業しているパターンもあるのです。

 

 

 

 

つまり

 

もしかして生まれもって

 

コミュニケーションの質的障害

 

あるのではないかと

 

想像したりするのです。

 

 

 

 

このような話から

 

『やっぱり”引きこもり”の人は

 

発達障害があるんだ!』

 

と思う人もいるかもしれません。

 

 

 

 

ただ、これは

 

しっかりしたデータは無いのですが

 

私の肌感としては

 

半分にも満たないと思います。

 

 

 

 

なので

 

『”引きこもり”の人の

 

ほとんどが発達障害だ!』

 

なんて極端な考えは


誤解といっていいでしょう。

 

 

 

 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は世間的にも話題になっている

 

”引きこもり”について

 

お話しをさせていただきました。

 

 

 

 

まずは

 

”引きこもり”のイメージが

 

大きく違っていた人も

 

いるのではないかと思います。

 

 

 

 

結局は

 

『引きこもりといえば、こう!』

 

のようにくくることは出来ずに

 

そこには多様性があります。

 

 

 

 

つまり

 

”引きこもり”のなかには

 

医療と関わる必要がない人も

 

たくさんおられます。

 

 

 

 

ただ、それでも

 

最初の相談窓口として

 

親などが病院に来やすいのも事実でしょうから

 

医療従事者は


なんとか、そこから情報を集めて

 

適切なところに繋いでいく必要もあります。

 

 

 

 

もちろん

 

本人が病院に来ないことも多く

 

診断ができなかったり

 

様子が分からなかったりで

 

杓子定規で解決できない難しさがあり


まだまだ奥が深い問題になります。

 

 

 

 

そこで

 

このブログでは今後も

 

社会的に問題になりがちな

 

”引きこもり”の話題についても

 

記事にしていけたらと思います。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

【今日の参考記事】


 


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