はい、どーも!井上です!
関西を中心に精神医かつ産業医しています!
ラフな人生をめざしていきましょう(^^)
少しずつ秋っぽい気候に
なってきましたね。
季節の変わり目ですから
あなたも体調を壊さぬように
気をつけてください。
このような
寒くなるシーズンには
産業医として取り組むのが
職場の加湿の問題です。
加湿器などを使って
少しでも環境を改善しようと
取り組んでくれる会社さんもあります。
ところが
この加湿器の扱いは
注意しないと
とんでもない健康被害や
会社のPCの故障まで引き起こします。
そこで今回は
そのような事故がおきないように
正しい加湿器の使い方について
お話させて頂きたいと思います。
そもそも、加湿器には
その構造によって
3つのタイプに分けることができます。
①スチーム式
②気化式
③超音波式
(厳密には
ハイブリッド式というタイプもありますが
ここでは、分かりやすさ重視で
この3つのタイプで説明していきます。)
そこで
この3つのタイプの違いから
どのタイプが良いのかについて
説明したいと思います。
ただ、その前に…。
そもそもですが
どの加湿器を使ったとしても
どれくらいの湿度を目標にして
加湿をするのでしょうか。
広いオフィスと家の中では
加湿のしやすさは異なりますが
大体の目安は下記くらいなので
参考にしてください。
湿度60%くらい:理想点
湿度50%以上:目標点
湿度40%以上:合格点
そこで
ここからはどのタイプの加湿器を
使っていけばよいのかについて
お話させていただきます。
①スチーム式
細かい構造はどーでもいいですが
超簡単に説明すると…
水を沸騰させて、水蒸気を作るタイプです。
イメージとしては
ヤカンの水を火にかけた時に
水が沸騰しはじめて
注ぎ口から湯気が出てきますよね。
まさに、それがスチームです。
そして、このスチーム式には
他のタイプにはない
とても大きなメリットがあります。
それは水を沸騰させることです。
つまり
水を沸騰させてから水蒸気に変えるので
雑菌を含まないのが
とても大きなメリットなのです。
さらに
沸騰することで生まれる水蒸気は
とてもあたたかく (ヤケド注意)
加湿だけでなく、加温の効果もあります。
②気化式
これは
布(フィルター)を水で湿らせてから
それにブォーーンと風を当てることで
水分を蒸発させて、水蒸気粒子に変えて
部屋のなかにフワッ~と散乱させるタイプです。
これは
濡れたタオルを室内に干して
風を当てていると
パリパリに乾燥するイメージです。
ちなみに
空気清浄機とセットになっているのは
ほとんどこのタイプの加湿器ですね。
ただ、この気化式には
次の2つの注意点があります。
1つ目:水を熱していない
スチーム式との大きな違いです。
沸騰させない水を使うので
蒸発した水蒸気粒子には
雑菌を含んでいる可能性があります。
この雑菌のなかで
とくに注意しなけれないけないのは
レジオネラ菌です。
これは
あまり聞き馴染みが
ないかも知れませんが…
重度の肺炎を引き起こす菌です。
実は、過去には
老人ホームで使っていた加湿器から
レジオネラ菌がまき散らされて
利用者が亡くなる事故も起きています。
なので
気化式のタイプを使う時は
清潔に使う必要があります。
2つ目:室温が下がる
ただでさえ寒いシーズンなのに
気化式の加湿器を使うと
室温が下がってしまいます。
これは仕組み上の問題です。
濡れた布から気化熱を奪いながら
蒸発させて水蒸気粒子を室内に送るので
それは室温より冷たい空気に
なってしまうのです。
なので
空気清浄機についている
加湿機能を使う時は
これらを知ったうえで使ってください。
③超音波式
これは超音波の振動によって
水をミスト状に変化させて
ミストを外に出して加湿するタイプです。
オフィスなどでは
よくデスクの上に置いて
使われているのをよく見ますね。
ただ、これにも
次の2つの問題点があります。
1つ目:水を熱していない
これは先ほどの気化式タイプでも
説明したことと全く同じで
雑菌をまき散らす可能性があるので
とても注意が必要です。
それを防ぐためにも
気化式や超音波式を使う時には
必ず下記のルールを守りましょう。
①タンクの水は毎日新しい水に交換する
②水のつぎ足しはしない
③タンク内はこまめに洗浄する。
④使用後は、タンクをよく乾燥させる
2つ目:PC周りで使わない
この超音波式の加湿器を
机の上に置いて使っていると
PCにミストがかかりやすいです。
そもそも『ミスト』というのは
日本語でいうと『霧』です。
要するに
ミスト式の加湿器から出てくるものは
気体の水蒸気ではなく
液体の細かい水の粒です。
つまり
ミストがPCにかかる状態とは…
ずっと霧吹きで
PCを濡らし続けていることと
まったく同じ意味なのです。
もちろん
PCが故障する可能性があるので
超音波式を使う時には
ミストがかからないように
置く場所には工夫が必要です。
では、今日のおさらいです。
今回は
これからのシーズンに向けて
加湿器のタイプの違いについて
お話をさせて頂きました。
3つのタイプがありましたね。
①スチーム式
②気化式
③超音波式
そのなかでも
お勧めとなると
やっぱりスチーム式です。
②と③で起こりうる
雑菌をまき散らす可能性は
やはり見逃せません。
ただ
スチーム式にも注意点はあります。
それは
電気を使って水を沸騰させるので
それなりに
電気代が結構かかることです。
しかし
どのタイプで加湿をしても
湿気がこもり過ぎないように
換気も忘れないでください。
湿度が65%以上になると
カビが発生する可能性も
高くなるので要注意です。
なので
連続で加湿を続ける加湿器ではなく
湿度設定ができるモードのある加湿器なら
換気しながら加湿もやりやすくなりますよ。
では、今日はこのへんで!
See You Next Time Bye-Bye!!
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