はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神科医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

 

突然ですが

 

精神科の外来に来る患者さんは

 

どれくらいの年代の人のイメージでしょうか。

 

 

 

 

実は、精神科には

 

社会人と言われる年代の人ばかりではなく

 

とても幅広い年代の患者さんがこられます。

 

 

 

 

具体的には

 

80代の患者さんもおられたり

 

小学生や中学生くらいの患者さんもおられます。

 

 

 

 

今まであまり精神科医療に

 

携わったことがない人からすれば

 

高齢者の場合は認知症などもあるし

 

なんとなく想像できるかもしれませんが…

 

 

学生さんの患者さんには

 

少し驚かれるかもしれません。

 

 

 

 

ただ、学生さんの場合は

 

発達障害などの

 

生まれ持った特性による悩みなどで

 

受診される患者さんはたくさんおられます。

 

 

 

 

もちろん、学校での人間関係に

 

心を痛めてしまう患者さんもいます。

 

 

 

 

ところが、非常に残念なケースですが

 

家族内の人間関係によって

 

心に大きな傷を負ったことが原因になり

 

受診される学生さんもたくさんおられます。

 

 

 

 

家族間において

 

親が子供の心に傷をつけるケースを

 

分かりやすく表現すると 虐待 と言います。

 

 

 

 

この虐待のイメージも

 

世間のニュースなどもあって

 

多くの人がピンとくるようになってきました。

 

 

 

 

おそらく

 

あなたが”虐待”と聞いてイメージしやすいのは

 

殴るや蹴るなどの身体的虐待

 

ネグレクト(育児放棄)性的虐待など

 

ではないでしょうか。

 

 

 

 

しかし、イメージしにくいからこそ

 

表面化することなくジワジワと

 

子供の心に大きな傷を負わせる虐待があります。

 

 

 

 

それが精神的(心理的)虐待なのです。

 

 

 

 

そこで

 

今日はその精神的虐待のなかでも

 

さらに見逃されがちなよりグレーな内容について

 

お話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

精神的な虐待と聞くと

 

何となく次のようなことを

 

イメージできる人もいるかもしれません。

 

 

 

 

・親が子供の存在を無視したり、拒否する

 

 

・親が子供にいつも大声でどなりつける

 

 

・親が子供を脅迫的な言葉でコントロールする

 

 

 

 

ほかにも

 

意外と見逃されがちなのは

 

親が子供の目の前で

 

次のようなことをするのも

 

精神的な虐待にあたります。

 

 

 

・夫が妻に対してDVをしている

 

・親がリストカットをする

 

 

 

つまり、直接子供に対して

 

何かを起こしてなくても

 

精神的な虐待にあたるケースがあります。

 

 

 

 

このあたりなら

 

「まぁ、たしかにそうだよなぁ」

 

と思える人も多いかと思います。

 

 

 

 

しかし、実際には

 

もう少し不透明であり広い意味では

 

これも精神的な虐待だと

 

判断されるケースもあります。

 

 

 

 

このグレーゾーンな部分は

 

非常に線引きが難しいし

 

家庭内の問題なので

 

なかなか他者が介入しにくく

 

ことが大きくなってから

 

はじめて表面化してきます。

 

 

 

 

そのグレーゾーンとは

 

親が特定の考えに縛られており

 

それを子供に強制してしまうケースです。

 

 

 

 

このケースにおいて

 

一番わかりやすい例としては

 

親が特定の宗教を崇拝しており

 

その考えなど家族に無理強いすることです。

 

 

 

 

たとえば、宗教上の理由によって

 

「夏でも冬でも水風呂が正しい」

 

といった考えが家族の中では当たり前で

 

冬でも水風呂に入り続けることもあります。

 

 

 

 

子供であっても、いずれ

  

この家庭内の風習がおかしいと思っても

 

家には宗教的な人の出入りも多くて

 

その点を指摘することが

 

許されない空気感になっていることもあります。

 

 

 

 

そのため、違和感を感じながらも

 

一切、逆らうことができずに

 

親が熱心になる宗教的な思考に

 

コントロールされてしまうのです。

 

 

 

 

実際には

 

このような宗教的な例だけではなく

 

親の今までの成功体験に裏打ちされ過ぎた考え

 

子供に強制しつづけるケースは後を絶ちません。

 

 

 

 

もっと分かりやすく表現すると

 

子供には絶対に親の敷いてあげたレールを

 

歩かせないと許せないケースです。

 

 

 

 

ここには

 

子供の意思は反映されずに

 

親の『正しいことでしょ?』『良いことでしょ?』

 

という気持ちばかりが反映されているのです。

 

 

 

 

進学、就職、結婚などの

 

人生のターニングポイントだけではなく

 

そのレールを歩かせるためならば

 

友達付き合い、趣味、食事などの

 

子供の日常生活を完璧にコントロールします。

 

 

 

 

ちなみに

 

このようなケースになりがちなのは

 

ある程度の社会的な成功体験をしている親です。

 

 

 

 

たとえば

 

父親が社会的に成功しており

 

母親が夫に心酔している夫婦関係では

 

子供に対して、精密なレールをしきがちです。

 

 

 

 

成功体験のある父親だけではなく

 

母親も、子供に対して

 

『お父さんみたいになるのよ!』

 

『お父さんみたいな人と結婚するのよ』

 

のように言い聞かし

 

そのためにレールを作って歩かせるのです。

 

 

 

 

しかし

 

子供にも当然ながら意思があり

 

そのレールを外れることがあります。

 

 

 

では、そのような時に

 

どのように対応をするでしょうか。

 

 

 

 

もちろん、子供相手に激怒して

 

恐怖によって支配させることもありますが

 

能力の高い兄弟と比較して

 

プレッシャーを与える方法もよくとられます。

 

 

 

 

これをされると、子供ながらに

 

『親に見捨てられたくない…』の気持ちが働き

 

必死に親の期待に応えようとします。

 

 

 

 

親としては、この方法を

 

子供モチベーションを高める1つの方法として

 

信じて疑わないのでしょう。

 

 

 

 

しかし、実際には子供の心のなかでは

 

戦いたくない兄弟をライバル視するストレス…

 

兄弟の間で優劣をつけられた挫折感…

 

 

これらはとても心に大きな傷になります。

 

 

 

 

幼少期から

 

このような家庭環境が続くなら

 

ずっと息の詰まる思いで

 

窮屈さに苦しむのは容易に想像できると思います。

 

 

 

 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

虐待といえばニュースなどで

 

イメージがつきやすくなったかと思います。

 

 

 

 

しかし、精神的な虐待は

 

なかなか明るみに出ることがなく

 

まだまだ氷山の一角なのです。

 

 

 

 

そのなかでも

 

親の今までの成功体験に裏打ちされ過ぎた考えを

 

子供に強制しつづけるケース

 

早い段階で手を打つのが

 

実際にはなかなか難しいです。

 

 

 

 

その理由として

 

あくまでも、親の子育ての信念は

 

過去の成功体験をベースにしているので

 

全く間違った接し方をしているつもりがありません。

 

 

 

 

すると、当然ながら

 

子供が精神科を受診したり

 

学校の先生が違和感に気がついて

 

親に対して接し方を見直す必要があることを伝えても

 

全くといってもいいほど聞く耳をもちません。

 

 

 

 

なんなら

 

親子関係に口出しするような支援者を

 

排除する方向に動くので

 

長期間、だれも助けることができなくなります。

 

 

 

 

だから、成人になってからも

 

幼少期の時に受けた心の傷が癒えぬまま

 

原因不明の体調不良に悩まされる人が

 

まだまだたくさんいるということなのです。

 

 

 

 

 精神科医としては

 

この事実はまだまだ知られておらず

 

 

たくさんの人が知ることで

 

『もしかしたら、自分の体調不良は

 

昔の心の傷が原因かもしれない…』

 

という事実に

 

気がついたり向き合ったりして

 

何歳になってからでも

 

昔の傷を癒そうという行動に変われば 

 

うれしいことだなと思っております。

 

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 
 
See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

=(大切なお知らせ… (*´ω`*) )=

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