はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神科医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

もし大切な誰かを亡くして

 

落ち込んでいる時

 

誰かに話を聴いてもらっている人が

 

 

『この苦しさは、経験がないあなたには

 

分からない話だと思うけど…』

 

 

のような前置きをする人もいます。

 

 

 

 

もちろん、これが ”遠慮” という形で

 

表現されていることもあります。

 

 

 

 

しかし、時には

 

”この苦しみを分かってもらえない…”

 

という "イライラ" から

 

同じような表現をしてしまう人もいます。

 


『経験がないあなたには


私の苦しさとか分からないでしょ。』

 

 



病院のなかに限らず…

 

支援者と呼ばれる立場の人なら

 

このような言葉をぶつけられた経験がある人も

 

多いかもしれません。

 

 

 

 

支援者という硬い関係でなくても

 

友人から同じようなことを

 

言われたことがある人もいるでしょう。

 

 

 

 

言われた側としては

 

『正論すぎて、何もかける言葉がない…』

 

という状況にもなるし

 

思った以上に精神的にズドーンときますね。

 

 

 

 

では、このような時は

 

支援者としてどのようなことに

 

注意しなければいけないのでしょうか。

 

 

 

 

さらには、本日は

 

当事者として注意しなければいけないことは

 

何なのかについても

 

お話していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

大切な人が亡くなるだけではなく

 

自分にとって大切にしているモノが無くなることは

 

喪失体験といって


精神医学では同じカテゴリーで扱われます。

 

 

 

 

ちなみに

 

私も同じような言葉を患者さんから

 

言われたことがあります。

 

 

 

 

早い時期に大切な人を亡くしたことで

 

すごく落ち込んでいる人だけではなく

 

うつ病で休職している患者さんが

 

いよいよ仕事を失う場面でもありました。

 

 

 

 

『先生は、そんな経験してないから

 

分からないでしょう…』

 

 

 

たしかに、その言葉は正論であり

 

実際に、同じような経験をしたことがないので

 

本当の意味で辛さや気持ちが

 

分かっていることはないでしょう。

 

 

 

 

だからこそ、その言葉は

 

かなり心にズドーンときます。

 

 

 

 

しかし、私はその事実も大切だと思っており

 

経験した当事者しか


その本当の辛さが分からないという

 

当たり前の事実を大前提にする必要がある


と考えています。

 

 

 

 

これはどのような意味かというと

 

精神科医や産業医をしていると

 

残念ではありますが…

 

・仕事を失う人

 

・大切な人を亡くした人

 

とお会いすることは決して珍しくありません。

 

 

 

 

この中途半端な経験があるから

 

つい当事者の苦しさを

 

過去の事象に当てはめて

 

分かった気になってしまうことがあるのです。

 

 

 

 

しかし、本当の辛さは

 

当事者しか分からないといった

 

当たり前のことを忘れてはいけないのです。

 

 

 

 

大切な人を亡くしたり

 

仕事を失ったりなどの喪失体験は

 

個人によって、背景が全く異なるので

 

誰一人として同じ体験はありません。

 

 

 

つまり比べることもできないのです。

 

 

 

たとえば

 

『応援している芸能人が亡くなり、とても落ち込んでいるAさん』

 


『不慮の事故でパートナーを亡くしたBさん』

 


 

この2人であれば遺族であるという意味で

 

Bさんの方がショックが大きいだろうと

 

思われがちですが


決してそんなことはありません。

 

 

 

 

とくに死別というのは

 

遺族だけに関わってくる問題ではありません。

 

 

 

 

そのには表面上には見えない

 

故人との精神的なつながりがあるのです。



 

喪失体験において

 

どちらがより苦しいかを比較するのは

 

とてもナンセンスなことなのです。

 

 

 

 

そのような意味で

 

当事者の人がつい口してしまいがちな

 

『あなたには分からないと思うけど…』

 

という表現は


つい比較するニュアンスも含んでしまい

 

お互いが傷つけあうことにもなるので

 

十分に注意しなければいけません。

 

 

 

 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

喪失体験をした人は

 

その人にしか分からない

 

真の痛みや苦しみがあるという

 

シンプルなルールを忘れないようにしましょう。

 

 

 

 

つまり、支援者としては

 

過去の経験などにあてはめて

 

分かった気になってはいけません。

 

 

 

 

個人に起こった体験を尊重して

 

初めての事象として

 

当事者の声に耳を真摯に傾け

 

辛く苦しい気持ちに寄り添って

 

サポートしていくスタンスを貫きましょう。

 

 

 

 

その一方で、当事者としては

 

たとえ頭が真っ白になったしても

 

『経験していない あなたには分からないでしょ』

 

という言葉はグッとこらえましょう。

 

 

 

 

他人との喪失体験と比較することになるし

 

たとえ、その支援者が

 

同じように夫を亡くした経験はなくても

 

大切なペットを亡くした経験があるかもしれません。

 

 

 

 

そこに苦しみや辛さに大小関係は無く

 

その発言によって

 

知らぬ間に相手を傷つけてしまい

 

必要な支えを失ってしまう可能性もあるので

 

注意したいですよね。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 
 
See You Next Time Bye-Bye!!

 


=(大切なお知らせ… (*´ω`*) )=

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