同じアパートの住人で、

まるっきり挨拶しない

六七十代のオヤジがいるハッ

 

このオヤジは

何十年もここに住んでいるらしく、

最古参をいいことに

決められた自転車置き場があるのに

ひとりだけ、アパートのエントラスに

我が物顔で自転車を停めている。

 

また、ベランダがあるにも拘わらず

自分の部屋の前の共用廊下に

植木鉢を数鉢置いて、 

歩行路を狭くしている。

 

おそらく、消防法違反なのだが、

誰も注意できない。

 

こんなふうに書くと、

柄の悪い、近所迷惑なオヤジを

想像するかも知れないが、

そんな感じでもない。

 

いつもちゃんとした身なりをしていて、

一見したところ、常識のある勤め人風なのだ。

 

しかも、驚くことに、

可愛いらく、オヤジとは真反対の

実に愛想のいい奥さん(たぶん)もいるびっくり

 

このオヤジは極端な人見知りなのか、

それとも人を見下しているのか、 

あるいは中二病ならぬ中年病で

反抗期なのか笑い泣き

ともかく、いつもこちらの挨拶をシカトする。

 

正直、感じが悪いちょっと不満

 

挨拶を返されないと、

小心者のこちらは、

何か気に障るようなことでもしたかと

変に気を回してしまう。

 

オヤジ同様に

無言で通り過ぎてもいいのだが、

さらに場の空気が悪くなるので

どんなにシカトされようと

嫌味なほど明るく声をかけて

逆襲しているニヤリ

 

もし、オヤジが対人恐怖症なら、

恐怖のどん底に陥れているかもしれない泣き笑い

 

だけど、こうしていれば、

いつしかオヤジも慣れて、

挨拶を返してくるかも…

 

と、思っているのだが

ここに越してきて十数年経った今でも

まだ挨拶をされたことがない。

 

今日も然り。

 

おいっむかつき

 

かくして、

逆襲はまだまだ続くのだった魂が抜ける