頼もしい宇野=大舞台で動じない強さ
頼もしい宇野=大舞台で動じない強さ〔五輪・フィギュア〕
時事通信 [2/9 15:25]
目の前で実力者が次々と崩れ、最終滑走で初舞台のリンクに立った。心の持ちようが問われる状況で、宇野は笑みすら浮かべていた。「自分も失敗するのかなと思った」と振り返ったものの、そうは感じさせなかったSP。動じない強さが出た。
冒頭、4回転フリップは踏み切りで軸が傾き「やばい」と思っても、転倒しなかった。宇野は空中で瞬時に体の状態を把握し、修正する能力にたけていると言われる。「気 づいたら立っていた。覚えていない」。無意識でこらえた。
感覚的に体が動いていると分かり、あとは無心で演じた。回り過ぎるのが課題だった4回転トーループは3回転との連続ジャンプでしなやかに、トリプルアクセル(3回転半)はきっちり決めた。得点の増す後半で2点前後の高い加点。10点満点の9点台が並んだ演技構成点は今季のSPで最も高かった。チェン、コリャダ、チャンら他国の主力が振るわなかったことで一段と輝いた。
10時開始に合わせて朝5時に起きた。早起きは苦手で二度寝、三度寝をした。7時すぎからの公式練習も流しぎみ。「眠いならアップもしなくていい」と平然としているところが宇野らしかった。個人戦へ弾みをつけても「団体戦は別物。たまたまうまくいっただけで、つながるものは何もない」。つかみどころのなさが、むしろ頼もしい。(時事)