横断歩道で車に道を譲ってくる歩行者に対してどの様に対処すべきか?
について取り上げたいと思います。
道路交通法での定義
- 横断する歩行者がいないことがあきらかな場合は、そのまま進むことができる。
- 横断する歩行者がいるかいないかあきらかでない場合は、横断歩道の手前(停止線のあるところではその手前)で停止できるような速度に落として進まなければならない。
- 歩行者が横断している場合や横断しようとしている場合は、横断歩道の手前(停止線のあるところではその手前)で一時停止をして、歩行者に道をゆずらなければならない。
1番と3番の義務については比較的わかりやすく、言い換えれば『横断歩道は100%歩行者が優先である』という事になります。
これは極論になってしまいますが、もし子供が急に飛び出してこようが、高齢者が這いつくばって出てこようが、横断歩道上であるからには車が必ず停止しなければならないという訳です。
いないかあきらかでない場合は停止できる速度に落として進まなければならない
この『いるかいないかあきらかでない場合』とはどの様な場合なのでしょうか?
『いるかいないかあきらかでない場合』とは?
結論を先にお伝えしますと、以下の2つの場合が『いるかいないかあきらかでない場合』になります。
- 横断歩道のすぐ近くに歩行者がいて、横断するのかどうか判断が付かない場合
- 横断歩道の入り口がよく見えない場合
横断するのかどうか判断が付かない場合
実はこれについては色々なパターンがありますが、車を運転する中で最も多いと思われるのが上の写真の様な場面。
この場面では、横断歩道の左側に数人の子供がいる事が確認できます。
見る限りこの後すぐに横断歩道を渡る可能性はそれほど高く無いと思われますが、もちろん横断歩道を渡ってくる可能性も考えられます。
ここでポイントになる考え方が『横断歩道を渡るか渡らないかを決めるのは歩行者であって、車の運転者では無い』という事。
つまり、『たぶん渡らないだろうなー』の様な運転者主体の考え方では無く、『もしかしたら渡ってくるかもしれない』と、歩行者の側に立って考えるということです。
特に子供は大人が予想もしない様な行動をとる事もあり、この場面の様に横断歩道のすぐ近くに複数の子供がいる場合は、車の接近に気付かず急に横断歩道を渡る可能性を十分に考慮しないと、大きな事故に繋がる恐れがあります。
そこでこの様な場面を含め、横断歩道のすぐ近くに歩行者がいる場合は車の運転者側が、『いつでも渡ってきていいですよー』のスタンスで横断歩道に近付くのが最善。
この様にする事で自然とアクセルから足が離れて速度が抑えられ、仮にいざ歩行者が渡ってきたとしても急ブレーキにならず安全に停止して、道を譲る事ができます。
速度が抑えられれば交通の流れもそれに合わせて抑制されるので、副次的には後続車に対して追突を防ぐ効果もあり、『歩行者に道を譲るため止まったけれど、後続車から追突されてしまった!』というケースを避ける事にもつながります。
従って、横断歩道の近くに歩行者がいる場面は、歩行者の立場に合わせた運転をしつつ後続車への配慮も行う必要があるため、速度を落として進まなければならないという訳です。
入り口がよく見えない場合
画像元:google
この様に、写真のA地点は左から来る車からは死角となっているので、もしA地点に道路を横断しようとして立っている歩行者がいても車の運転者からは、横断歩道の直前まで近付かないと歩行者を確認する事ができません。
また、ここは見通しの悪い十字路の交差点でもあり、写真右奥の道路から歩行者や自転車が横断歩道に近づいてきても、歩行者の存在を全く確認することができません。
過去には、実際にこの横断歩道で車と自転車が衝突するという事故も発生しています。
【事故事例】2017年 某日 AM7:00代
写真の左側から進行してきた普通乗用車と、写真奥の脇道から横断歩道へ進行してきた自転車が、B地点で出合い頭に衝突。
この事故で、自転車に乗っていた方は1週間意識不明となりましたが、後に回復。
従って、横断歩道の入り口がよく見えない場合は速度を落として進まないと、もし歩行者などが急に出てきた場合にブレーキをかけても間に合わず、大きな事故に直結してしまうという事になります。
ルール上は100%歩行者優先なのですが・・・
道を譲る歩行者に対して運転者はどう行動すべきか?
それでは、横断歩道で車に道を譲る歩行者に対して具体的にどの様に行動したら良いかという事ですが、結論を先にお伝えしますと
譲られてもさらに
1回は歩行者側に進路を譲る
それでも譲られた場合は
行ってよい
という行動をとるのが最も適当です。
なぜ譲られてもさらに1回は歩行者側に進路を譲る必要があるのか?その理由について補足します。
先ほど『横断歩道を渡るか渡らないかを決めるのは歩行者であって、車の運転者では無い』という事をお伝えしました。
ここで重要なのが、歩行者が横断歩道を渡る意思があるのか?無いのか?をしっかり確認するという事です。
つまり、最初に歩行者から道を譲られた段階では、『渡る意思が本当に無い』のか『渡る意思はあるけれども善意で運転者に道を譲ってきている』のかわかりません。
そこで、『あなた(横断歩行者)に進路を譲るために止まったのだから、どうぞ先に渡ってください』と、あくまで100%歩行者が優先であるというスタンスは変えずに、歩行者側にもう1回進路を譲ります。
このとき相手の顔を見て、窓を開けて手招きしてあげると効果的(私の経験ですが、直接『どうぞ』と言ってあげるのが最も手っ取り早く、スマホ見てても大概先に渡ってくれます)。
それでもさらに譲ってくる場合は渡る意思が無いと判断して良く、冒頭のルールでお伝えした『横断する歩行者がいないことがあきらかな場合』に該当するため、行ってよい事になります。
以上の理由から、譲られてもさらに1回は歩行者側に進路を譲る必要があるという事になります。
結論
横断歩道で車に道を譲ってくる歩行者に対してどの様に対処すべきか?
譲られても1回は歩行者側に進路を譲り、それでも譲られた場合は行ってよい
おわりに
今回は、横断歩道で車に道を譲る歩行者にどう対処すべきかについて取り上げました。
今回の対処の仕方は、以前私が大型免許・けん引免許を取得する際にお世話になった自動車学校の職員のアドバイスを参考にしつつ、私の見解も交えてお伝えしました。
この記事が悲惨な横断歩道上での交通事故の防止や、何らかのお役に立てば幸いです。
私のブログをここまで閲覧いただきありがとうございます。
感謝します。
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鉄道旅行資金倍増計画
まだ見ぬ路線を求めて、私が取り組んでいる資産形成1つ。
この記事を書いた人
名前:ゼルファー
車を趣味にしていましたが、現在は車を降りて乗り鉄・撮り鉄を満喫中。主に関東甲信・東海・名古屋地区で鉄活しています。
所持免許
大型自動車第一種運転免許
大型特殊自動車第一種運転免許
けん引第一種運転免許
大型自動二輪運転免許
運転歴
無事故無違反11年
その他
県警運転免許本部長表彰 1回