みなさんこんにちは!
はじめての方ははじめまして。
Zelpher(ゼルファー)です。
今回は、前回の続きで臨時特急あずさ85号に乗車した時の記録について取り上げます!
前回の記録はこちら↓↓
前回のあらすじ
山梨県小淵沢駅に出向き、臨時特急あずさ85号松本ゆきに乗車。
この列車は現行のE353系電車での運用ではなく、旧型のE257系電車での運用されるのが大きな特徴。
前回はすずらんの里を通過したところまでお伝えしました。
今回は終点松本までの記録についてお伝えします。
国道20号と並走
すずらんの里を通過した後、国道20号線と並走します。
住宅などの建物がだんだん視界に入ってきました。
この辺りは山間部の路線となるので、特急列車でも高速運転は行わず、90km/h前後のスピードでゆっくり走ります。
ここまで来ると、次の停車駅となる茅野はもうすぐです。
諏訪盆地は各駅停車
11:54に定刻通り茅野に到着。
ここから先は、上諏訪、下諏訪、岡谷と4駅連続停車となります。
特急列車なのに各駅停車状態となるのは面白いですね。
これは単純に各駅の利用者が多く、観光拠点駅にもなっているのが理由です。
白樺湖への玄関口
茅野駅は2面3線のシンプルな通過駅ですが、1日の利用者数は3,600人以上。
『白樺湖池の平ホテル』や『蓼科高原』などの観光地の玄関口となっているほか、『東海大諏訪高校』や『公立諏訪東京理科大学』の最寄駅でもあり、平日・休日問わず駅前は観光客や学生で比較的混雑します。
そのため、すべての定期列車・臨時列車が停車する様にダイヤが組まれている他、当駅始発や終着となる普通列車が数本設定されています。
茅野から先は単線区間
茅野を出発してしばらくは複線区間が続きますが、左手に『諏訪中央自動車学校』のコースが見えてくると、まもなく見えてくるのが普門寺信号場。
ここを過ぎると岡谷までが、ダイヤ編成上のボトルネックとなっている単線区間となります。
この区間内にある上諏訪、下諏訪、岡谷の3駅は2019年3月のダイヤ改正時、特急あずさ号の新宿〜松本間歴代最速2時間23分のダイヤを実現させるために、特急停車駅削減を強いられた経緯があります(詳細はこちらをご覧下さい→JR東日本が犯した罪 その2)
ホームに足湯がある上諏訪
茅野を出発して約6分で上諏訪に到着です。
この駅も、茅野と同様2面3線のシンプルな通過駅ですが、長野県屈指の観光地『上諏訪温泉』の玄関口となっていて、1日に4,300人が利用します。
駅周辺には、日本最古の温泉保養施設となる『片倉館(国の重要文化財)』をはじめ、源泉かけ流しの温泉が楽しめる大型ホテルや無料の足湯があり、諏訪湖を眺めながら浸かると温泉旅行が大好きな方にとってはまさにパラダイスとなります。
また、駅の1番線ホームには無料で入ることができる足湯があるので、旅で足が蒸れてしまったらここでひと息入れましょう。
泉温:50℃
利用時間:9:00〜21:00
乗車券、定期券、入場券があれば基本的に無料で利用可能。
注意点として、タオルが無いので別途用意する必要がありますが、駅のNewDaysで購入できます。
利用の際は注意しましょう!
12:00 上諏訪発車
定刻通り12:00ちょうどに上諏訪駅を発車します。
それでは上諏訪発車後の車窓と自動放送をお聞き下さい。
左手に見える建物のほとんどが上諏訪温泉街の旅館やホテルなどで、所々高層マンションも混じっています。
動画では諏訪湖を眺める事はできませんが、建物の向こう側はすぐ諏訪湖が眺められる様になっていて、諏訪湖畔沿いにホテルなどが立ち並ぶこの様な風景は、海のすぐ近くに旅館やホテルが並ぶ静岡県の熱海市と似ている感じがあり、個人的にはどちらも好きな風景です。
諏訪湖に沿って進みます
上諏訪を出発してしばらく進むと、国道20号線と並走しながら諏訪湖を眺める車窓に変わります。
地元の言い伝えでは、その昔、諏訪湖に隣接する『八ヶ岳』と『富士山』が高さを競い合う勝負をしたとき、負けた富士山が怒って八ヶ岳を蹴飛ばして八ヶ岳の頭が欠けてしまった事で、悲しくて何日も泣き続けた八ヶ岳の涙が溜まってできたのが『諏訪湖』だと言われています。
また、冬季には諏訪湖が全面結氷した後に極稀に起こる御神渡り(おみわたり)と呼ばれる自然現象が現れた際は、御渡り神事(みわたりしんじ)が執り行われたり、毎年8月に40,000発を誇る諏訪湖上花火大会が開催されるなど、海無し県である長野県にとって、諏訪湖は特別な存在となっています。
12:06 下諏訪停車
上諏訪を出発して約6分で下諏訪に到着。
駅の半径1kmの範囲に、下諏訪温泉街、諏訪湖、諏訪大社があり 、1日の利用者数は2,000人ほどの観光拠点駅です。
ちなみに諏訪湖上花火大会が開催される8月15日は、上諏訪駅と並んで都心の駅に匹敵する様な混雑具合となる駅でもあります。
車内を探検
少し車内を探検してみます。
今回乗車した8号車は半室グリーン車となっていて、普通車との間に自動ドアがあります。
普通車の車内は次の写真の様な雰囲気です。
普通車の雰囲気もいいですが、この列車のグリーン車はN700系の様な落ち着いた上品な雰囲気に仕立てられています。
E353系は赤い絨毯が引いてあり、「いかにも特別車両」的な雰囲気が出ていて良いですが、こちらのE257系のグリーン車も素晴らしいですね。
テーブルは普通車より一回り大きいものが装備されています。
絨毯形式のフットレスト。
可動式の大きい枕もありますね。
座席はこのくらい倒すことが可能です。
ブラインドにはあずさ号のひし形マーク。
窓枠にフックがあります。
読書灯はありませんが、各座席の頭上に冷暖房の吹き出し口があり、風向を変えることができる様になっています。
トイレは撮影するのを忘れてしまいましたが、こんな感じの手洗いスペースが設けられています。
さすがにE353系のグリーン車にある電子ロック付きの豪華なトイレには劣りますが、大理石を用いた台は上品な雰囲気。
12:10 岡谷停車
諏訪湖を眺める車窓と別れを告げてしばらく進むと、岡谷の市街地が見えてきます。
途中から高架橋になっていて、いちおう複線化に対応できる構造になっていますが、複線化の予定は残念ながら今のところありません。
岡谷は飯田線と辰野支線との乗り換え駅で、1日に3,100人ほどが利用します。
飯田線と辰野支線の列車は基本的に岡谷駅を基準として発着列車が設定されていますが、快速みすずや一部の普通列車は松本や上諏訪を発着する様にダイヤが組まれています。
岡谷始発で飯田線に入る列車は原則0番線からの発車となり、ほとんどの場合、写真のようにJR東海所属の313系電車が運用に入ります。
豊橋から上諏訪まで直通運転する313系電車もあり、岡谷〜上諏訪間はJR東海所属の車両とJR東日本所属の車両が混在する面白い区間となります。
ちなみに飯田線を全線乗り通すと約6時間30分ほどかかります!
コロナが収束したら飯田線乗り潰しもやってみたいと思います。
岡谷名物高架橋
岡谷を出発して数分後、突如高架橋が現れます。
これは長野自動車道の高架橋で、高架橋の先が岡谷JCT、写真の向かって右側が名古屋方面、左側が東京方面となっています。
岡谷JCTから東京までは約200km、名古屋までは約190kmとなり、ちょうど両者の真ん中に位置する岡谷市は日本の二大都市にほぼ同じ時間(約2時間)でアクセス可能な立地のいい街となります。
静かな田舎の街にミスマッチな高架橋は、隠れた岡谷市の観光名所です(笑)
高架橋の下をくぐった後、辰野支線の線路と別れて、塩嶺トンネルに向かいます。
写真の奥の方が辰野・飯田線方面。
1983年に全長5,994mの塩嶺トンネルが開通したおかげで、それまで約28kmあった岡谷〜塩尻間のルートが約12kmに短縮され、所要時間も10分以上短縮されました。
現在、新宿方面と松本方面を結ぶ列車のほとんどは辰野をスルーして塩嶺トンネルを通りますが、一部の普通列車は辰野経由になっています。
少し昔の話しですが、新宿発信濃大町ゆき『急行アルプス』は、塩嶺トンネル開通後も辰野経由で運行されていましたが、この列車は2002年に廃止になっています。
塩尻大門
塩嶺トンネルを通過後、みどり湖を過ぎると左側から先ほど別れた辰野支線の線路が合流。
この区間は、あずさ85号は現役時代を彷彿させる120km/hの高速運転を行います。
さらに進むと左側に見えてくるのが塩尻大門。
この辺の配線は見ていても面白いので、あずさ号ご利用の際はぜひ注目してみて下さい!
塩尻大門については以前取り上げた記事で補足がありますので、次の青字をタップしてご覧下さい。
こちらからどうぞ➡︎白馬ゆき臨時特急しなの81号の旅①
塩尻には定刻通り12:19に到着。
ここまで来ると終点松本は目と鼻の先です。
終点松本
塩尻を出発して約10分。
両側に松本駅の車両基地が見えてきました。
JR東日本カラーの211系電車が多数留置されているのが見えます。
E353系の姿や奥の方にはJR東海カラーの211系電車も見えますね。
12:31。
3番線に到着です。
小淵沢からはわずか55分の旅でしたが、気分的には新宿から乗り通した感じです(笑)
最後にE257系の勇姿を眺めることにします!
先頭から望む。
後続のあずさ13号とツーショット。
E353系がデビューして3年以上経ちますが、やはり旧型のE257系のあずさ号は松本駅がよく似合う。
新旧あずさ号と383系しなの号が並ぶ光景。
最後はお見送り。
これから車庫に入ります。
今日も乗せてくれてありがとう。
またいつか乗車できる日に想いを馳せ、今回の企画はこれで終了となります。
私のブログを最後まで閲覧していただき、ありがとうございます。
感謝してます。
松本ゆき臨時特急あずさ85号
・その1