「人は、何のために生きるのだろう?」 -96ページ目

「人は、何のために生きるのだろう?」

「自分だけの幸せ」ではなく、「誰かの幸せを自分の喜びにする生き方」にあるのではないか。
我欲ではなく、愛情を中心に生きる。
そんな生き方を、歴史や社会、身近な出来事、そして人生の「なぜ?」を通して、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

 

 

 

ルシファーは言った。

 

「もう一度質問させて下さい。人間は宇宙創造に全く参加していま

 

せん。その人間がどうして創造者の位置に立てるのでしょうか?」

 

神様は言われた。

 

「人間が無条件に創造者の位置に立つことはあり得ない。私は全知

 

全能だが、それはあくまでも原則に基づいてのことだ。私が私の立

 

てた原則を無視することはない。全知全能であればこそあり得な

 

い。人間には創造者として立つための責任を与える。人間自身の自

 

発的意志によって、自体責任を完成することである。

 

今まで人間以外に責任を与えたことはない。万物は全て定められた

 

プログラムに従って行動している。植物の種は一定の条件が整えば

 

自動的に発芽し、組み込まれた定めに従って成長し、定めに従って

 

結実する。それは種の意志と責任において行われるものではない。

 

しかし人間には私の権限も及ばないほどの自体責任が与えられる。

 

人間が創造者として、私と同等の位置に立つためには、その自体責

 

任を果たさなければならない。」

 

ルシファーは言った。

 

「人間はあなたの全てを相続しています。あなたを100とすれば

 

人間もまた100になります。小宇宙と呼ばれる理由がここにあり

 

ます。つまり人間が宇宙創造の初めから参加していなくても

 

、人間自体が宇宙に匹敵しているため、自体責任で自分自身を完成

 

すれば、宇宙を創造したと同じ位置に立てるということですね。な

 

るほど納得しました。」

 

神様は言われた。

 

「それだけではない。今までの138億年の創造はまだ完結してい

 

ない。創造完成の鍵は人間にある。つまり人間の完成がそのまま宇

 

宙の完成となる。その総仕上げの時、完全なる自体責任において人

 

間が完成すれば、それは同時に宇宙を完成された功労者となる。そ

 

れを根拠として人間に、私と同じ宇宙の創造者としての資格を与え

 

るのだ。」

 

ルシファーは言った。

 

「ご主人様、その点は良く分かりました。もう一つ教えて下さい。

 

創造者であるあなたが、お一人で全ての責任を担当されれば、あ

 

なたの思いのままに宇宙は完成することでしょう。しかし最後の責

 

任を人間に任せた場合・・・、このような質問はしたくありません

 

が万が一、いえ万万が一、人間が責任を完成できなかった時、あな

 

たは宇宙創造の完成者になれなくなるのでは・・・、そのようなリ

 

スクを冒してまで、何故人間などお造りになるのですか?」

 

神様は答えられた。

 

「ルシファーよ、私の本質が愛であることはお前も良く知ってい

 

る。私が愛そのものであることの宿命としか答えようがない。

 

お前の言う通り、安全を考えて、もし人間を造らないとしよう。そ

 

うすれば私は宇宙の創造者には、間違いなくなれるだろう。しかし

 

愛の完成者になる道は閉ざされる。その上、私の部分的結果として

 

のサルやチンパンジーと喜びを分かち合うしかない。しかし彼らと

 

では愛を分かち合い、喜びを分かち合うことはできない。何故なら

 

彼らは私の部分的結果であるため、私の全てを認識できないから

 

だ。愛は、持てる全てを投入しても惜しくないほどの相手を持たず

 

して完成されることはない。私はまだ投入しきっていない。だから

 

こそ最後の創造、即ち人間の創造に踏み切るのだ。愛の完成のため

 

にはこの壮大な挑戦に懸けるしかない。

 

人間は動物と違って直立させるつもりだ。私に直結する存在である

 

ことを象徴する。更に当然のこととして、あたかも私が宇宙の全て

 

を思いのままに想像力を膨らませて一つ一つを創造した様に、人間

 

にも豊かな想像力と緻密な創造力を与える。人間は宇宙の全てを材

 

料として、見事な創造を見せてくれるだろう。

 

更に唯一人間だけは、私と直接交流することのできる特権が与えら

 

れる。人間はその誕生の意義を追求する能力が与えられる。即ち哲

 

学的能力を備えた唯一の存在となる。この能力によって人間は成長

 

と共に、私を知るようになり、その時、自らの存在の意義と使命を

 

知るであろう。そうして初めて、最も価値ある生き方を正確に知

 

るであろう。」

 

ルシファーは納得して言った。

 

「ご主人様、良く分かりました。あなたがそんなにまで人間創造に

 

情熱を注ぎ、そんなにまで人間を愛しておられることを今更ながら

 

思い知った気持ちです。私達も最善を尽くしてお手伝いさせていた

 

だきます。」

 

つづく