「人は、何のために生きるのだろう?」 -90ページ目

「人は、何のために生きるのだろう?」

「自分だけの幸せ」ではなく、「誰かの幸せを自分の喜びにする生き方」にあるのではないか。
我欲ではなく、愛情を中心に生きる。
そんな生き方を、歴史や社会、身近な出来事、そして人生の「なぜ?」を通して、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

 

 

 

 

「ええー、私はルシファーです。天使界を代表して、私が一言ご挨

 

拶申し上げます。この度ご主人様の一人息子アダム様と一人娘エバ

 

様が晴れて結婚の日を迎えられることになりました。これ以上の喜

 

びはありません。宇宙創造の全てのお手伝いを担当させていただき

 

ました私としては、ご主人様のなされる全てをこの目でつぶさに見

 

た証人として、誰よりもご主人様のお心を知っていると自負してお

 

ります。今日のこのお祝いの日を迎えたご主人様の、これほど喜び

 

に満ちたお姿を未だかつて見たことがありません。

 

私も心からうれしく思っております。

 

さて、この日を迎えるにあたり、誰も知らない秘密をお話しなけれ

 

ばなりません。

 

人間の創造は宇宙の如何なる創造物とも別格であり、なんと、ご主

 

人様と同格つまり創造者の位置に人間を立たせることに目的があり

 

ました。そのために自体責任が与えられていました。

 

私は今まで最高の待遇を受けてきましたが、ご主人様の愛が私から

 

離れてアダム様とエバ様に向かったと思うようになった時、恥ずか

 

しながら心に沸き上がるねたみの心をどうすることもできませんで

 

した。こともあろうにここにおいでになるエバ様を誘惑したので

 

す。今になって考えてみればどうしてあのような気持ちになったの

 

か理解できません。ご主人様は私の生き甲斐であり私の全てでし

 

た。その全てが失われると錯覚していたのです。その実、ご主人様

 

のみならずこのように素晴らしい王子様からも愛と信頼をもらえる

 

と分かっていたら、あのようなことは考えなかったと思うのです

 

が、ただただ恥ずかしいばかりです。

 

どんな誘惑があっても断固はねのけ、ご主人様の言葉を確信して、

 

最後まで親孝行の道を貫き勝利されたエバ様に、最大の賛辞をお送

 

りしたいと思います。エバ様は私がどんなに誘惑してもお父上に対

 

する信頼を維持し、兄上アダム様に対して、不変の信頼を置かれて

 

いました。そこまで妹さんの信頼を獲得していたアダム様にも最高

 

の賛辞を送りたいと思います。本当にお二人は宇宙の創造者にふさ

 

わしく、また私達の主人としてふさわしいお方です。お二人が責任

 

を果たして下さったおかげで、私も反逆者にならずに済みました。

 

本当にありがとうございました。神様の王国の永遠なる繁栄を祈念

 

して一言お祝い申し上げました。」

 

神様はルシファーの祝辞を勝手に想像しながら、未来が最高の結果

 

になることを切望した。

 

つづく