◆順序を入れ替えて、「ウロ」の話の前に一品。
殻つきのままでも手に入れることができるようになった、ホタテの稚貝 「ベビーホタテ」。
これを今回は、バターなど他の調味料の類を使わず、酒だけで蒸上げます。
もっともSimple故に、下処理には丁寧さが要求される料理「酒蒸し。浅蜊の酒蒸しがポピュラーですが、
ホタテの酒蒸しは、より一層食卓の主役級に華やかさを演出してくれます。
浅蜊との比較になりますが、蒸す工程にさほど変わりはありませんが、下処理など
押さえておきたいコツがありますので、今日はその話題を。

【 ベビーホタテ 酒蒸し 】
【 分量 】(2~3人前)
・ベビーホタテ殻つき・・・400g
・酒・・・100cc
・木の芽・・・適量
【 ベビーホタテの下処理~蒸す 】

①殻の表面の汚れを、手早く、且つしっかりたわしでこすり洗う。
②水気を切ったホタテを、殻の色が白い側を上にして並べ酒100㏄を加える。
③フライパンなら蓋をしてごく強火で一気に火を通し、アルコールを飛ばす。
レンジの場合は、各機種ごとのメニュー参照のこと。

④口が開いて一呼吸で火が通る。
開き方にバラつきがある場合は、開いたものをいったん取出して、閉じているものに再度
火を入れる。フライパンの場合、ここで軽くゆすって衝撃を与えるが、③ではゆすらず
自然に開くのを待つ。
⑤木の芽、もしくは刻んだ浅葱などの青味を散らす。

◆貝の上半分はこすり洗いした状態、下半分は洗っていない。比較するとこれほど差がある。
Pointは、まずしっかりと貝の表面の汚れをこすり洗うこと。
画像のように貝の表面にはたくさんの汚れが付着しています。浅蜊のように貝同士をこすりあわせてとる
ことが出来ないので、しっかりとひとつずつタワシ等でこすり洗うようにしたいところ。
今一つのPointは、貝の向き。
白いほうを上に向けると、余分な負荷がかからず、火が通ったらすんなりと口を開ける一方、
色付きの面を上にすると、見事に半開きになったり、口を開けるときにフライパンを蹴るように開くことに
なるため負荷がかかって自然に開きにくくなり、火が入りすぎる原因になります。
酒蒸しは、そのままいただく料理としてももちろんですが、
酒蒸した後、貝身を取り外して、料理にも使うことも多いので知っておくのも手かと思います。
話題が前後しますが、そのまま食べるときは「ウロ」がついていますので、
食べるときにむしりとるようにするとよろしいかと。
※画像を追記しました。