火曜日…担当…でした…!
すっかり曜日感覚やら何やらが狂っております…すみません…!
「呪いならいいのに」終演致しました。
ご来場頂いたお客様方、そして関わって下さった全ての方々、本当にありがとうございました。
芝居が一つ終わると竜宮城から現世に帰ってきたような感覚になるのですが、驚きました。もう夏服はセール対象品で売り場には秋物新作がずらりと並んでいるじゃないですか。
待って夏!置いていかないで!!
今回の私が演じた怪しい隣人「斑鳩歌香」について、少しお話しようと思います。
久々の飛び道具役です。
散々、怪しい、変な人と言われ私も稽古序盤は「変な人だなぁ」と思いながら演じていたのですが、終わってみれば完全に普通の人なのですよね。「隣の家が呪われている」と最初から本当のことしか言っていないし、呪いにもそこまで関与していない。「友人の死を悲しみ続ける」いたって普通の人。
なので演じている時は「どうして皆そんな目で見るの?失礼ね。」くらいに思っていました、が…こうして振り返ってみると己が化物であることに気が付いていないクリーチャーみたいですね…。
ストーリーの根幹にはあまり関わらず、Wキャストの面々とも実はそこまで絡まないと言う孤独な役回りでしたがそれはそれでと楽しみました。
七場梨乃との関係について。
梨乃ちゃんは家族旅行中に一家で事故に巻き込まれて亡くなった、とふんわり演出から聞いていたのですがそれって斑鳩的には「いってくるね!」「いってらっしゃい!」みたいなやり取りをしたきり、唯一の友人が戻ってこなかったってことですよね。
だからきっと、斑鳩は情報として梨乃ちゃんの死を知っているけど理解はしていない。だからいつまでも喪服をやめられない。受け入れてない死からは立ち直ることも出来ない。
劇中「深夜に徘徊していた不振人物!」と川俣に言い放ちますが、よくよく考えればそれって斑鳩も深夜に徘徊していたってことで、他の場面でも神出鬼没、色んな所に現れます。何故か?
きっと斑鳩は無意識に毎日梨乃ちゃんを探しているんだと思います。いつかひょっこり梨乃ちゃんがこの街に、「七場さんの家だった」場所に帰ってくるかもしれない、そんな気持ちから立川家を監視したり辺りを彷徨いているんじゃないかな。
最後「ここに七場さんがいる、あなたが悲しみ過ぎて離れられなくなっている」と言われた時、そこにいる筈の梨乃ちゃんが自分には見えないことで漸く「もう梨乃ちゃんには会えない」事を理解出来たんだろうなぁ。
何て事を考えて役作りをしていました。
これ、裏設定でも何でもなくて、ただ単に私が役を演じるにあたってそういう解釈をしたってだけなのでお客様には全然知られなくて良い情報なのですが(笑)
折角なのでこの場で成仏させました。
役を演じているとつくづく感じるのですが、創作された人物とはいえ人の一生の一部を演じるって何て烏滸がましく大変なことなのだろうと思います。
少しでも、少しでもお客様方にこの人の人生が届いていたらいいなぁ。
さぁ、たすいち次回公演は10月、何と劇団員のみの公演です!どうぞお楽しみに!!
