こんにちは。


1/35能登殿の製作の続きです。


前回は安芸太郎と次郎の兜を製作しました。

今回は能登殿の頭部です。

このままでも強そうに見えるのですが、以前にも書いたように、このときの能登殿は、平家物語に「胴ばかり着て大童(おおわらわ)になり、」とあります。

「おおわらわ」は今では、一生懸命とか夢中になっている様を表しますが、本来は、髷(まげ)が解けて髪型が大きな子供(童)のようになっている様を表しています。

つまり、私達が落武者を想像したときの髪型ですね。

では、この髪をどの素材で表現するか。

通常の刺繍糸では太すぎます。

1/35のスケールに見合うほど細くて、入手しやすく、金額的に安いものは何か?

部屋の中を見渡して思いついたのは、筆の毛です。いらなくなった毛筆用の筆が1本、筆立てに立ててありました。

ちょっと色が茶色ですが、後で黒色を塗ればよさそうです。

さっそく別の頭部で試してみました。

いつもの「のり」を、頭部に塗って乾かしてから、


切り取った筆の毛を付けていきます。

う〜む、、、

丁寧に1本1本付けていけばよかったのかもしれませんが、髪が乱れすぎてまとまりがなく、いまいちイメージと違います。

よって次の方法を考えます。

要するにまとまりがあればいいので、、、

筆先が塗料で固まったものであればよいのではないか?

ありました、手入れを怠ったため毛先がバリバリに固まった筆です。


これにあらためて黒のアクリル絵具に浸して乾かします。

乾くのを待つ間に能登殿の頭部の地肌も黒く塗っておきます。


さらに、太郎と次郎の太刀を仕上げます。
1mm角棒の角をヤスリで削り取って黒く塗ったものに鍔としてリード線から取り出した銅線を巻き、要所に金色を施し、下げ緒として刺繍糸を巻いたのがこれです。


そうこうしているうちに、筆が乾きました。


これを適当な長さで切り取ると、、

いい感じです。

能登殿の頭に付けていくと、、、


雰囲気は出ましたね。


台座をきれいなものに換えて、能登殿の左足を真鍮線で固定しました。






今日はここまで。

やっぱり鎧武者いいですね〜