放射線の前処置として、レントゲンや、CVの交換をするため入院していた娘も、一旦外泊の許可をもらい、久しぶりに自宅へ戻れました。
息子も、僕と2人の生活で少しは慣れてきてはいたものの、やっぱり子供同士。
遊ぶ内容が、遊び方が違うんですよね。
自宅で基地を作ったり、プラレールやトミカで遊んだり、ペットボトルや紙パックを使っておもちゃを作ったり、手紙を書いて遊んだり。結局子供同士の感性と言いますか、大人の考えと子供の考えは全く違うので、常に笑顔にあふれています。もちろんたまには喧嘩もしますが(笑)
が、せっかくの楽しい時間も昨日の夜急遽終わってしまいました。
娘が熱を出したんです。38.7℃
時間は、夜9時頃です。病院へ連絡し、すぐに戻ってきてくださいとの事。
その時の、息子の顔と行動が忘れられません。
久しぶりに帰って来て、でも突然緊急で病院に戻る妹。絶対に病院に戻したくない!!という思いが、熱が何度あったら帰らなきゃいけないの?もう少し下?じゃあこれで熱を下げる!と取り出したのは、うちわで、それを娘にむけてパタパタ。ず~っとパタパタ。
そのうち娘が、寒いよ~。と。
そうすると、今度は、咳込む度に、パタパタ。
何してるの?ときくと、悪い奴が身体に戻らないように、外へ出してるの!!
そして、挙げ句の果てには、パパ。僕もっと小さくなれない?
どうして?
そしたら、妹の体の中に入って、悪い奴全部やっつけてくるから!!
どうしても、妹を病院へ戻したくない兄の気持ちが、汗だくになりながらそして、少し涙をためながら必死にやっている姿が本当に、可愛いし心強くて。
今、もう一回熱はかってみて。だいぶ悪い奴倒せたと思うから。
でも、熱を何度も測っても下がらない娘。そんな中娘が、しんどいながらも笑顔を兄にむけてくれました。
今、笑ったよ。元気になったかも。今だったら熱下がっているかも。測って!
でも、変わらない娘の容体。
さぁ、もう病院行こう。病院に行ったら熱も下がるから。
そんな事知ってるわ!でも、病院に行ったら次いつ帰ってくるかわからないやろ!
確かにその通りでした。
今回は、あくまで前処置が終った外泊。それは、息子にも話していました。だからこそ少ない外泊の期間に、娘と遊ぶ事を考えて楽しみにしていたこの日。それが、こんな緊急に帰ることになれば、せっかくの楽しみが、しようと思っていた事が、全て出来なくなるのですから。
でも、このまま娘を置いておくことは出来ません。息子には、とにかくこんな横になって動けていなかったら、娘が可哀想でしょ。だから早く病院に連れていかないと、しんどくなるよ。
何も出来なかった事が、本当に悔しかったみたく、涙目でうなずいてくれました。
それから、車で四人で病院へ行きました。娘と嫁はそのまま病院へ入り、息子は僕と一緒にまた家に戻りました。
別れた後、また車の中で、息子は黙って涙を拭いていました。
あえて、何も言わず、暫く大好きな音楽を聴かせていて、ある場所で信号待ちをした時に振り返ると息子は、うちわを持って寝ていました。
時間は11時を過ぎていました。普通でもこんなに起きていないのに、本当に疲れたのでしょう。
家につき息子を抱え、家に入りました。
本当に、またこの静かな空間。誰もいない空気。やっぱり寂しいなぁと思いました。
一昨日は、おかえりの言葉と食卓には四人分のご飯。
また、僕と息子の二人三脚がスタートです。