前回は1994年から2016年までの名目GDPについて、実額と前年比のグラフを作成しました。

 

 

今回は、まずこれを長期のグラフにしていきます。1994年から2016年だと、23年分になります。つまり23個の点しかありません。前年比にすると、さらに1個減って22点になってしまいます。

 

1995年の前年比 = 1995年GDP ÷ 1994年GDP

1994年の前年比 = 1994年GDP ÷ 1993年GDP

ダウンロードしてきたデータは1994年からのデータなので、1993年がないからですね。

 

1つ2つのデータがあったからといって、それが「今後も永久に続く事実だ」とは言えませんよね。「私が買った宝くじは5000円の当たりだった。だから次も5000円が当たるのが正しい!」とか笑 ネタとして友人同士で言うのは構いませんが^^

 

統計ではデータが多いほど精度が高まります。というか10個とかでは少なすぎます^^;

ちなみに、選挙速報では400件くらいの投票だか、全体の5%の投票だか?さえ集まれば、確報は出る、とどこかでうろ覚えですが、読んだ記憶があります。

 

まぁデータを増やしましょう、ということです。過去の調査してくれた先人に感謝ですね。もちろん、調査された分しかデータはないわけですが、まずやってみましょう。まずやってみるのも大事です。

 

グラフの加工も大事ですが、データを探すのも、むしろデータを探す方が大変かもしれません。その際、片っ端からデータを開いていくのも大分有効です笑 それ自体勉強になります。

 

と、今回はGDPの長期データです。本来ならデータの場所を探すところからですが、今は説明ですので以下をご覧下さい。

 

 

GDPの内閣府のページに飛ぶと、すぐに「よくある質問」があると思います。ここをクリックすると

すぐに、質問1に、リンクがあります。ここに入ると

2018年2月10日現在、5つの基準が出てきました。

下に行くほど古いデータがゲットできますね。

 

基準って何よ?って思いますが、私も詳しくは見ていません笑

まぁ統計の調査方法や、基準ですから、カウントする項目が変わったりしているんでしょう。

 

実際に、例えば1980年がA基準では100兆円なのに、B基準では105兆円となっていたりします。

それはあとで見るのと、とりあえずの解決方法は示します。

 

はい、ではどんどんクリックして開いてわからないものは開いていきましょう。

この画面をじーっと眺めていても時間の無駄です笑

 

では何でもいいのですが、一番下の、平成2年基準の中のリンク、平成10年度確報、のリンクの中へ行きましょう。

 

 

はい、開いて、初っ端に「内閣総生産うんちゃら」とありますね。これGDPのことです。開きましょう。

てか、リンクを押したらエクセルファイルがダウンロードされました。開きましょう。すると

 

 

と、こんなふうに1955年からのデータがゲットできるわけですね。

でも前回と表示が違いますよね。前回はタテに年度が進んでいきましたが、

今回は横です。こういうのはよくあります。

 

データが得られただけありがたいのですから、

こういうのは自分で直していくしかありません。

 

まず、タテヨコを直したいと思いますが、すぐにそれやると見た目がごっちゃになります。

今はGDPの情報だけゲットできればいい、ということで、

黄色の行以外、削除してしまいましょう。

あ、10億円の行もいらないかな・・

 

 

するとあらすっきり

 

 

本当は上の2行だけ残るのでしょうが、ヨコは使いにくいので、

さっそくここでタテに変換しました。やり方は

 

<表計算ソフトのタテヨコ変換>

 

CTRL+Aで、表全体を選択状態にして、

CTRL+Cで、コピー

 

そうしたらA4のマス、セルのところで右クリック。

すると、貼り付けってメニューがあると思いますが、他にも

形式を選択して貼り付け」とか、それに類似する言葉があるはずです。

ただ貼り付けるんじゃ元通りなので、それを選びます。

 

すると、さらに選択項目として、数式を貼り付けだの、値を貼り付けだの

あるでしょうが「行列を入れ替える」みたいな言葉もないでしょうか。

それにチェックを入れて貼り付けを実行すると、タテヨコが変換されます。

 

さて、ここまで来ましたら、もうヨコの年度は要りません。

削除しましょう。そして体裁を整えればこのとおり。

 


これで扱い安いデータになりました。

ここで、ファイルに名前をつけて保存しておきましょう。

CSVファイルだったりすると、保存したつもりが消えていたりしますからね。

 

これで前回同様、前年比を作ることもできるわけです。

これを他の基準でもまずはやっていけばいいわけですね。

 

それに5つの基準すべてでやる必要もありません。

いま1955-1979年がゲットできたわけですから、、、

 

、、、なぜか中身が1955-1998年データになってますね。

参考系列からぶっこんであるのかな?

 

まぁいいや、だったらあとは最新年2016年を含むデータをゲットしましょう。

やってみた結果、1994-2016年だったので、これで1955-2016まで網羅できます。

 

前回のもの、、、よく見たらあれは暦年1月-12月のだからダメですね、

今回編集してきたのは年度(4月-3月)でした。

 

で、同じような表の、最新年のやつはどこかと探してみたら

 

 

GDPで検索した、内閣府の最初のページの中ほどでした。

クリックして進むと

 

 

はい、似たようなのありました。

 

というわけで、2つのデータを集めれば済みました。

で、2つのデータをあとはひとつにすればいいだけです。

しかし、データがかぶってるんですよね。例えば

 

1998    497,256    -2.04%
1998    526,013    -1.37%
 

こんなふうに。基準が違うと、大分値が違います。

29兆円も違います。

 

しかしそれぞれの基準のエクセルで、前年比を計算すれば、

差異は0.7%もありません。グラフを作ったときも誤差みたいなものです。

 

だから、どちらかを採用して、前年比のグラフを作ればいいかと思います。

もっと専門的な方法があればぜひ教えてほしいところです。

 

なお私は、年度がかぶった時には、一応最新年の基準の方を優先して、

一本のデータを作るようにしています。今回なら

 

A 1955-1998

B 1994-2016

 

のデータがあるので、最新年を優先して、重複を省くと

 

A 1955-1993

B 1994-2016

 

こんな感じ。Aデータだけ短くすれば、1955-2016まで連続データが得られます。

ただし、継ぎ目の1993-1994では、基準が違うため、

ガクンと実額データのグラフはずれると思います。

 

まぁしょうがないですかね。あまり気にしなくてもいいかと思います。

前年比を作成してつなぎましょう。

 

すると、こうなります。

 

うまく作れましたか?1994年から始まるグラフは、1994年の前年比が作れませんので、

もしかしたら1994年が空白になってしまっている人もいるかもしれません。

 

そうしたら1995-1998のグラフの方で、1994年の前年比をゲットしてくればいいわけですね。

 

で、宣言したとおり、実額のグラフは、私が作ったものだと、1994と1995で年度が違うため、

がくんとずれています。(1993と1994と宣言しておきながら、1994の前年比がないのはいやだなぁ、と思ったため、1994と1995で基準を分けました^^;

 

さて、前回は1994-2016年と、近年のグラフだけを作成したのでした。

どうでしょう。ぜんぜん印象が変わりませんか?

 

GDP自体は昔から見るとがんがん増えて、1990年からはヨコ一線です。

近年のグラフだけをみて「GDPは増えないものだ」なんて認識がおかしいのです。

 

GDPの前年比、暦年の2016だけをみて「3%、こりゃすごい」ではありません。

高度経済成長期1975年までは最低でも10%です。

 

1990年のバブル崩壊前でも、最低5%でした。

近年は5%にかすりもしません。

 

だからグラフは長期で見るべき、なんですね。

 

植木をどアップで見せられて

「すごいでしょう?我が街は緑が豊富なのです」

というように、木を見て森を見ず、となってはいけません。

 

グラフでだましてくる人たちはこれをよく使いますので、

怪しい評論家のグラフにはご注意下さい。

 

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----編集後記----

 

一本のグラフを作る話しにするために長くなりました^^;

とはいえ、これで最低限グラフが作成できる人が増えるでしょうか。

そうなれば幸いです。

 

とはいえ、これで終わりではありません。

GDPって何?だから何なの?って話しをしていません。

 

ここまでが準備だったわけです^^;

 

次回は同様に給与のグラフでもゲットしていきたいと思います。

そして連動性を確認、、、するところまでいけたらと思います。