前回は「GDP」で検索して、データを落とすだけの話しでした。

 

経済がいつまでもよくわからないという方へ 2

今回はデータを落としたので、さっそく加工に入っていきたいと思います。

内容はGDPのグラフと前年比の作り方です。

 

その前に、パソコンの便利機能のショートカットの余談。PCの画面上に、ウィンドウがいくつも表示されていたり、頻繁に切り替えるとき、便利な操作方法、ショートカットがあります。

ALT押しながらTabをポチポチで、ウィンドウ切り替えです。

また、ALTを1回ごとに離しながら、ALT+Tab、ALT+Tabを繰り返すと、直前の2つのウィンドウを交互に往復してくれます。


Macの人はないでしょうが、Windowsボタン+Tabでもバージョンによっては切り替えがあったりします。WindowsボタンはWindowsのハタみたいなマークの、キーボード左手下の方にあるボタンです。

また、余談の余談で、Windowsボタン+Dで、すべての窓を最小化して、すぐにデスクトップを見ることができます。元に戻す場合はもう一度Windowsボタン+Dです。

ショートカットの余談でした。こういうショートカットは、他人のPCや、新しいパソコンでもすぐに使えるので覚えておくと便利です。

 

閑話休題。GDPのデータの加工でしたね^^;

 

人によってはもうデータをいろいろいじっていると思います。しかし読み流ししている人のためにも一応最初から説明します。とはいえ、今回からはデータを自分でいじらないと、さっぱり実感も手に感触もつかないでしょうが。

 

 

上記が前回のGDPのデータで、まだ何も加工していないものです。赤く箱で囲ったB列がGDPのデータの列です。すぐ下の6行目にGDPうんちゃらと書いていますね。

 

シャープの羅列########になってしまっているのは、数字の桁数が多すぎるため「表示できないよ!」と表計算ソフトが返事をしています。右の「民間住宅」のF列は数字が見えますね。だからバグっているわけでないとわかります。

 

とりあえずシンプルに話を進めたいので、GDPだけにします。C列のCを左クリックして、列全体を選択して、そこから右を全部消しちゃいましょう。

 

 

こんな感じに。ちなみに区切りの点を入れたら数字が見えるようになりました。また、数字の単位は10億円です。消してしまいましたが、表の一番右上に10億円と書いてありました。だから1994年度のGDPは502兆円となります。

 

さて、数字がいっぱいですね。これでは見るのも大変です。だからグラフにします。では表のデータのどこか一部を選んでいる状態で、CTRL+Aを押してもらうと、データ全体を自動で選んでくれるはずです。

 

そして、画面一番上のメニューの挿入あたりから、グラフの作成を頑張ってください。もしかしたらグラフのアイコンや、右クリックですぐにグラフ作成ボタンが出てくる人もいるかもしれませんね。

 

わからなければグーグルで「エクセル グラフ作成」などで検索してください(丸投げ

 

 

そして上記はエクセル2003の折れ線グラフで表示したものです。まだ何もしていません。あ、左のデータだけ、不要なのでキレイに整理しました。

 

で、このままだと、何年がどの点なのかとか、いろいろわかりにくいですね。しかし、データを見るだけならこのままでもいいわけです。あとは自分の好みや他人の見易さで装飾していけばこのようにも。

 

 

一度作れば、あとはフォーマットを登録しておけば早いです。それもおのおのの表計算ソフトのやり方を調べてください。

 

さて、とりあえずひとつグラフができました。その際数字もいじりました。

 

年度のところは余計な数字を削除。CTRL+F もしくはCTRL+H で検索して、同じ記号を削除。GDPは数字6桁だったので、兆円単位にするために÷1000をして、新しく列を作りました。

 

で、2008年にがくっと下がっているのは気になるでしょうが、一応はリーマンショックというやつですが、まだ最初のグラフを作成しただけです。ちなみにどうでもいいのでおいときましょう笑

 

100兆円単位の動き、すごいなぁ、と思いますが、本当にすごいでしょうか?さぁ、前年比のグラフを作成してみましょう。先に言ってしまいますが、経済は前年比が基本ですので。

 

前年比とは、今年が2016年ならば、2016年のGDPを、去年2015年のGDPで割ったものです。

 

2016年のGDP(前年比) = 2016年のGDP ÷ 2015年のGDP

A = B ÷ C

 

1.00936= 539 ÷ 534

 

1.00936を%表示にすると、桁数が2つ後ろに行きます(算数)。

=100.936%

 

毎回100が出てきても不要なので、マイナス1=マイナス100%して見ますと

100.936%-100%=0.936%

 

つまり、2016年のGDP(前年比)は0.936%です。

これが経済成長率というやつです。

つまり2016年の日本の経済成長率は1%もなかったってことですね。

 

で、全部手計算は大変ですし、表計算ソフトなので、

一気に計算してもらいましょう。

 

 

1995年のGDP前年比を最初に計算します。C3のマスで、516÷503をやってしまってください。あとは100%打ち消しのためのマイナス1も入れておきます。

 

なお、最初にイコールを入れているのは、表計算ソフトで、マスの中で計算をしてほしい場合には、最初にイコールを入れておくことが通例です。ちなみに、マスのことは正式にはセルと言いますね。

 

入力し終わったらEnterを押して決定してください。

 

 

すると0.027となり、これはまだ%表示になっていないからですが2.7%だったとわかります。

 

で、いま0.027のセルを選んでいるんですが、このセルの右下の角にマウスカーソルを当てると、エクセルと、マウスカーソルが黒い十字になります。この状態でマウス左をクリックし続けて、下まで伸ばすようにマウスを移動すると、自動計算してくれます。

 

または、黒い十字のところでマウス左をダブルクリックです。

 

または、ショートカットを使いたい人はCTRL+Dです。コントロールダウンと覚えるといいかも。ちょっと慣れている人用のショートカットです。選択範囲の一番上の行を、選択範囲の一番下まで繰り返す、というショートカットです。同じようなもので、CTRL+R(ライト)もあります。

 

とりあえず、前年比を一番下まで作ると

 

 

こんなふうにグラフが描けるはずです。ちなみにA列とC列を選択状態にして、グラフ作成に進むと、範囲指定が楽チンですよ。

 

こうしてみると、前年比にすると、ぜんぜん印象が異なりませんか?ちょっとグラフを重ねて描いてみると

 

 

左右に表示を分けるやり方を知りたい人は調べていただくとして、見てもらいたいのは、例えば2016年。青い線の実額では「ここ20年で一番いいんだ!」と、ニュースでは声高らかに謳うでしょうが、前年比つまり経済成長率で見るとそうでもないわけです。前年比たかだか1%です。

 

それに、今の1円は安いものですが、昔の一円は1万円のような大金だったわけです。つまり、実額は勝手に増えていく性質があります。

 

それはつまり、実額を見ていても、長期的には必ず右肩上がりになってしまうということです。だから、増えるのが当たり前であるのならば、「どのくらい増えているのか?」を指標にする必要があります。

 

それに、増える一方なら、「実は日本経済は私の年齢と連動している!」と発表してもいいわけで笑 だから変化率もとい経済ならば前年比が妥当です。実額はあまり見ても仕方ありません。

 

仕事をするときや買い物するときは実額が大事ですけどね^^

 

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----編集後記----

 

今回はGDPのグラフを作り、前年比まで作って見ました。しかし「だからなに?」って感じですよね。次回こそはなんとか給与との関連をつけるところまでいければ、、、とも思います。

 

繰り返しですが、ここで自分でデータをダウンロードして開いて、少しでもいいからいじるかどうかが、自分に自信を持って、経済について話ができるかどうかの分水嶺だと思います。

 

経済については、ですけどね。「データ、ダウンロードして見たことあります?」 いろいろ批評している人がたくさんいますが、これだけで、たいていの人は「いや、それはないけど・・・」となります^^;

 

人のグラフを引用して終わり、裏取りはしない、って人がたくさんいるので、ちょっとでいいので、裏取りする習慣が身につけばいいかと思います。

 

この人の言うことならたいがい間違いない、という人を見つけておくのもいい手ですけどね^^ なお私は三橋さんですね。試しに独学で同じグラフが作れるのか試したら、本当に作れて感動した覚えがあります笑