何を言っているかわからないかもしれませんが、
私も日銀が何を言っているのかよくわかりません。
いや、言葉はわかりますけど。。



日銀は安倍政権になって当初、2年で物価を2%上昇させる、と言ったわけですが、現在3年経ってもできてないわけです。

当たり前です。

GDPと公的需要

公的需要もとい政府の支出(予算)とGDPは連動しているんですから、
日銀がいくら何をしようと、政府が動かなければ景気は回復しません

あ、もちろん物価もGDPと連動していますので。

これは式の上でも自明の理で、

GDP=民間支出+政府支出=A+B
(三面等価の原則)

中学校で習う足し算でもありますから、
Bの政府支出が増えればGDPは増えるわけですね。

それをきちんと前年比の推移で見れば、
1997年の消費税5%に上げたあたりから、
政府はぜんぜん予算を出してないわけです。

日銀が役にやっていない、というわけではありません。

日銀はお金を刷れるので、
それで国債を買いこんでくれます。

日銀資産

MBが今までに刷ったお金の総額。
それに比例するように日銀の手持ちの国債残高が急激に増えている。
年間80-100兆円くらい。

だから政府が国債を発行すれば即座に、
政府の手元に現金収入が見込めるわけですね。

それを予算に繰り入れればすぐにも景気回復ですが、
政府がそれをしてないだけ、って話ですね。

政府の支出は2015年で125兆円なので、
前年比5%をにするなら、

2016年は131.25兆円にすればいいだけ。
増加額は6.25兆円。

年間80-100兆も刷っているなら、
一月6.6-8.3兆円なので一月分です。

収入 - 支出 の収支がマイナスで(基礎的財政収支)
もともと国債を政府は発行していますが、

平成27年は36.4兆円みたいなので、
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/003.htm

追加で6兆円くらい出すのはやはり余裕ですね。

財務省は赤字国債が増えすぎると、

1.必要な予算が圧迫されてしまう
2.財政不安で国債金利が上昇し、利払い費が激増してしまう
http://www.zaisei.mof.go.jp/theme/theme5/

とHPに説明を載せていますが、

公的需要と公債残高

1.はむしろ、国債残高が増えていれば、政府支出は増加していますから明確なウソですし。

そりゃ、国債をたくさん発行すれば、政府の手元にお金がたくさん入ってきますから、予算に組み込んで使うしかないですもんね。

2.財政不安が何の事を言っているのか、これまた意味不明ですが、金利の上昇を見ると

国債金利1年

1990年の資産バブルをピークにほぼゼロです。
これは40年ものの長期国債までほぼ同じ傾向です。

つまり、金利は不景気になったから下がったわけですね。
逆に言えば、金利は景気が回復しないと上昇しません。

そのときには景気が回復しているから、
むしろいいことでは?税収も増えているはずです。

しかし、そうカンタンに回復しないというか、
最初のグラフで見たとおり、

政府が予算を出さないと景気回復しませんから。


自作自演もいいところです。

それに、それでも
金利が上がらないように、
日銀に国債を買い取らせているんですよね


普通、途上国の国債を見ればわかるとおり、
売りさばけない国債ほど、金利は高いです。

ブラジル国債金利

売りさばいて財源を集めようにも、
売りさばけないから、金利というプレミアをつけてるわけです。

では日本の国債は?
年間40兆円くらいしか新規発行していないのに、
日銀の国債買取のペースは80-100兆円でしたよね。

即効売り切れになって、
枯渇してしまい、

大人気だから、
金利が低いんですよね。

で、日銀に買い入れ指示をしているのは政府じゃないですか?

どこに国債の金利が上昇する余地がありますか?

もちろん買っているのは日銀だけじゃないんですよ。

国債保有者
財務省 国債保有者 リンクの一番下の方
http://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/

ちょっと思い出して下さい。

日銀が国債を猛烈に買い出したのは、
安倍政権になって以降です。
3年くらい前です。

でも、日本国債の人気は、金利の下落は、
1990年あたりからです。

これは不景気初の買い込みと考えられますから、
円グラフの2番手が買い込み人かと。

資産バブルが弾け、お金の使い道がなくなったから、
みんな銀行に貯金。それでがっつり預けられた銀行は、
みんなに金利を払わないといけないから、

「そうだ、絶対金利が帰ってくる国債を買おう」

となったんじゃないかなーと。
国債保有者の推移を見れば1発ですけど。

まぁ2番手か3番手も、
大量に買いこんでいることには変わりありません。

つまり、日銀が出張ってこなくても、
もともと国債は金利がゼロ、、枯渇気味でした。

いかに国債の発行額が少ないか
ってことです。

公的需要と国債の推移

こうして推移をみると、
国債の発行額は1985年あたりからもうずっと絞られてきたことがわかりますね。

だからわが国は30年も不景気が、デフレが続いているわけです。

まとめれば、

日銀がお金を刷って、国債を買い取る姿勢は別にいいんですね。
しかし政府の国債発行額が少なすぎて、ダメって話です。
それだけです。

---- 日銀と政府の会話式まとめ ----

日銀「買い取るよ!いっぱい国債発行しな!そっちが会合でそう言ったじゃない」
政府「いや、大丈夫。40兆円くらいで。去年より少なめで」
日銀「え」

政府「ほら、借金増やしちゃったら予算減っちゃうし」
日銀「いや、お金借りたら使うんから、支出(予算)増えるでしょ?」

政府「あんまり借金多いと金利上がっちゃったときに利払いが困るよ~」
日銀「えっと、金利上がらないように、うちら(日銀)に、
  「国債出たら、すぐ、大量に買え!」
って指示出してるの、あなた(政府)じゃない・・。」

日銀「しかもうちら(日銀)はお金刷れるから、財源不足で
買取できないとかないし、金利、上がりようないよ?」

日銀「不景気で民間も国債を以前から大量に買ってるよね。
うちら(日銀)が買わなくてももともとほぼゼロだし」

日銀「そしてそもそも、
こうやって国債を発行>すぐ買取のループで
資金を融通できるわけで、利払いが増えたときも、

すぐ資金を融通するから問題ないよ?
世界中の国がそうやってるわけだし」

日銀「そしてそもそも2、

そうやってあなた(政府)が
国債をたくさん売り出して、国内に支出を増やしていかないと、
景気は回復しないのだから、

それやらないと、
民間だって国債の買取をやめないよね?
金利上がりようがないよね?」

日銀「金利を上げたくないのはわかるけど、
うちら(日銀)が買い取るから絶対平気でしょう?
なんでもっと国債発行して予算出していかないの?
景気回復したいんじゃなかったの?」

政府「しかし国の借金ガー。財政ガー。ガーガー。

日銀「・・・。」

日銀「とりあえず、こっちは景気回復するまで
国債の買取体制は無期限で継続するから、
早く国債を発行してくださいよ。。        ← いまここ

政府「ガーガー。」

日銀「そうしないといつまでも景気回復せず物価2%に
届かなくて、こっちが「2年で」と言ってしまった手前、
面目丸つぶれじゃないですか。」       ← 去年からここ

政府「ガーガー。」                ← いつもの安倍政権

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