長野県佐久市 デマンドワゴン「さくっと」 | 田崎あきひさオフィシャルブログ「出かけたさきでちゃりんこブログ」Powered by Ameba

長野県佐久市 デマンドワゴン「さくっと」

長野県佐久市 デマンドワゴン「さくっと」
話を伺いに出かけてきました。タイミングよく市長ともお会いすることができ、方針を大きく変えられた決断の一端のお話を聞くことができました。
 

以下メモ
概要
長野県佐久市は平成17年に4市町が合併し、現在は人口約98,000人、面積423.51㎢。
令和5年4月から本格運行を開始したデマンドワゴン「さくっと」は18台体制で運行しており、
年間1億4,500万円(運賃収入、国庫補助金差引後)一般財源を活用している。

デマンドワゴンの運営コスト
1億4,500万円(運賃収入、国庫補助金差引後)

うち車両経費:約4,000万円 運行経費:7,500万円 コールセンターやシステム利用料:3,000万円

長久手市はN-バス年間1億円とよく表現されるが、佐久市は長久手市の約20倍のエリアを上記の財源で運営している。また、停留所の他に市内8カ所に乗継ポイントが設置され、エリアをまたぐ移動にはAIが自動設定する。


その他の公共交通
佐久市はその他に路線バス(廃止代替バス継続5路線、自主運行バス継続1路線)に約1億円の経費を支出している。これは、朝・夕の便の継続運行のためである。

運行の課題
デマンドワゴンは平日のみ運行しており、土日は18台運行するだけのドライバーが確保できないため、タクシー運行に頼っている。地域におけるドライバー確保の厳しい状況がうかがえる。(市はドライバーが確保できれば土日も運行したい意向)

運用方針
「弱者へ配慮した公共交通」を掲げ、自宅前での乗降を必須条件としている。

「安く利用できるタクシーではない」「状況に応じてタクシーと使い分けてもらう」という運用。
平均待ち時間は10分程度であり、予約不成立は令和5年度で日平均2~3件(849件)発生。

課題
コールセンター(電話予約)のみの対応 →(アンケート結果、これは是としている様子)
運転手による介助が行われないため、車椅子での利用は不可
未利用停留所が88箇所あった(全478箇所中or507箇所 聞き漏らし)
1運行当たりの乗り合い率の向上を目指している


以前(チョイソコとよあけ→刈谷のコールセンター)、AI配車の現場を見に行った際に

デマンドワゴン18台体制とダントツ振り切ってるなと気になっていたのが佐久市でした。
長久手の公共交通の再構築においても(実証実験だけは過去にもやっています。10月にも始まります)

注視していきたいと思います。