上田信行『プレイフル・シンキング[決定版] 働く人と場を楽しくする思考法』を読了。
会社や上司から新しい課題や挑戦を命じられた時、次の2つのタイプの反応に分けられる。
Can I do it? 自分にできるだろうか
How can I do it? どうやったらできるだろうか
統計的には2/3が前者であるが、後者の方がハッピーである。
未知の領域に足を踏み入れるとき、不安や緊張でドキドキするが、それを乗り越えて未知への挑戦に胸躍る感じになるとワクワクとなる。プレイフル・シンキングとはワクワクドキドキを楽しむ思考法である。
人生を楽しく豊かにしてくれる一番の経験は「学び」であるが、学びは知識の吸収だけではなく、実践する→振り返る→意味づけすることであり、本来は楽しさの中に学びがある。
しかしながら、楽しめないのは認知心理学でマインドセットと名ぼれる心のあり方や心の癖のためである。
努力しても変われない → 努力すれば伸びる
よく見せたい → よくなりたい
失敗は過ち → 失敗は自己投資
自己防衛 → 課題挑戦
プレイフル・シンキングとは心のあり方を左から右のように、自分は変われるとする心のあり方にしていくコツである。
このために有効なことのひとつが「メタ認知能力」である。不安や緊張でドキドキしている自分を、ザ・たっちの「幽体離脱」のように、横から上から客観的に眺めると、自分や自分を取り巻く状況がよく見えるようになり、自分の可能性に気づき、「それならやってみよう」とやる気もわいてくる。また、こうして実践したことをメタレベルで省察する(振り返る)ことが大切である。
もう一つ大切なことは与えられた課題や目標を自分の問題として設定直すことである。これは問題の意味づけにつながる。
こうしたプレイフル・シンキングが自然とできるようにするために、他人の力を借りるコツや、空間や道具などの環境を整えるコツが紹介されていて、興味深かった。