ヒト女性型宇宙人たるさんのたびかさなる女性器のお話、ですが、どうぞ
男性も、うんと若いみなさんもこの文章が読めるなら、老若男女みなさまご覧ください。
あなたの家族や友人を守るかも知れない一つの知恵をお守りみたいに持っておいてください。
確率は低くても30代から、小さい子供から母親を奪うかも知れない
まさか元気なこの人が?!という子宮体がん発見のお話の続きです。
個人差やその時どきで変化もある生理の出血(経血:けいけつ、と言ったりします)。
宇宙人たるさんはふだん7日以内に終了しますが、その時は
それまで見たことないくらい長く2週間経っても止まらず、
前回4年くらい前に行ったレディースクリニックにネット予約。
こう言う時、一度も婦人科に行ったことが無いと「どこへ行けばいいの?」からのスタートできつい。
あんまり深刻じゃない「ちょっと変?」くらいの頃に行っていた方がいいですよ。
相変わらず20歳前後の若い人が多い待合室。
前回大きくておしゃれなクリスマスツリーがあった場所には綺麗な花のアレンジメント。
今度はたくさん待たずに診察。
相変わらずここの内装とのギャップがでかいピカピカのあたまの院長。
診察室と分離された面談スペース。荷物置きの台は可愛い北欧っぽい羊でした。そうだった。
一通り説明すると、隣の扉から入る診察室へ。
この時も経血はまだポタポタしていて心配でしたが、それを気にする様子もなく、
看護師と院長が都度手短に指示や説明をくわえながら診察。
まずはエコーで「筋腫がいくつかあります。そこまで大きくありませんね。
ただ、子宮内膜(ないまく)がだいぶ厚くなっています。子宮の中の組織を取りたいですが・・・」
子宮を電球に例えると、
光るガラスのところが体部:たいぶ、
銀色のギザギザ部分が頸部:けいぶ。
頸部は少し広いけれど、体部の入り口「子宮口:しきゅうこう」は一旦せまい構造。
その子宮口から中へ器具が入らないと言うのです。
「頸部:けいぶ」と「体部:たいぶ」が違うから、子宮体がんは検診しない!
人体のしくみとして、受精卵がついて赤ちゃんとして生まれるまでを
ほぼ無菌で育むために、子宮口は構造と機能上、開けっぱなしには出来ないのです。
それでも、赤ちゃんを産んだ経験のある人など、人によってはとても細い器具を使って
中の組織の一部を取り出すような検査が出来ることもあるようです。全員ではない。
そういう事情もあって、子宮頸がん検査は一定の年齢以上の女性全員に毎年できるけれど、
子宮体がんの検査を全員に行うことはできない。しない方がいい。
何でもない健康な子宮体部はそっとしておくのです。
さて、外来で子宮体部の検査が出来ない宇宙人たるさんのような場合どうするのか。
「お薬で出血を止めたり出来ませんか?」
「止血剤のようなものは無くはないけれど、これは(この状態をありのまま)早くちゃんと見てもらった方がいい」
再び面談スペースに戻り、パソコンをカタカタと操作した院長がモニターをこちらに向けてきました。
「この近くの、こちらの病院はいかがでしょう。紹介状を用意します。
予約はご自身で電話していただく必要があります。」
クリニックのビルから出た瞬間、しょぼくれた実写版のピカチュウみたいに
誰が見てもしょんぼりしていると分かったかも、っていう風情のたるさん。
でもでも、めげていられない。まだ血が止まっていません。
うちに帰って予約の電話をしてみたら「婦人科の予約は大変混み合っておりまして」
3週間後!!ボエー!!貧血で死んでまう!!!!!
「予約はそれより早く出来ませんが、指定の曜日には予約なしの受診が出来ます」
次のその指定日とやらに朝イチ駆けつけ、診てもらおうと心に決めたたるさん。
薬局で鉄分のサプリを購入。ご飯もしっかり食べて備えることにしました。
このヒト女性型ボディを生かせるのは今、自分しかいないんだぞ!と踏ん張りました。
しかし、この時にはまだ「がん」なんて頭の片隅にもない宇宙人たるさんなのでした・・・
「【がん】人生3度目の婦人科受診がはじまりだった」は今回まで。
ここから「がん告知」までさらに8ヶ月長い。
どうしてそんなに長いのか。だって、どこも痛くも辛くもなかったから。
次回からはクリニックに紹介された総合病院でのお話です