日本では、文武両道という言葉があるように、

 

子供はスポーツにも勉強にも長けていることが理想とされています。

 

そして、スポーツが優秀な子は、それなりに良い学校へ行くことができるシステムになっているし、

就職活動の際にも、部活や体育会などで頑張った若い人は有利な評価を受けますね。

 

でも、フランスでは、スポーツと勉強の両立は無理、という考えが広く深く浸透しています。

 

勉強ができる子でスポーツも上手な子は珍しい、

 

スポーツができる子は勉強なんてできるはずがない、

 

と、親も教育関係者も信じている人が多いです。

 

新学期に入って、私が入っている、とあるスポーツのクラブの高校生の男の子や女の子が数人、芋蔓式に辞めてしまいました。

 

スポーツではフランス全国大会で入賞レベル、学校での成績もとても優秀な子たちです。

 

クラブを辞めてしまうのは、高二・高三になって勉強が大変になりそうだから、という理由。

 

フランスではスポーツをいくら頑張っても進学で優遇されるシステムもほぼ皆無なので、グランゼコールなどに行くためはスポーツする時間はないと考える若い子達の気持ちは分かります。

 

でも、フランスでは日本とちがって”お受験”はないし、バカロレアなんて不合格になるほうが難しいくらいのレベルだし、この子達なら週2回くらいスポーツしても良い成績を取り続けることはできるだろうとし、リフレッシュになって勉強の効率も上がるだろうと、オバチャンは確信しているのですが…。

 

オリンピック期間中には、

 

スポーツは脳の働きを良くする

 

というようなことをテレビで言っていた解説者もいました。

 

でも、フランスが

 

スポーツできる子=勉強できない子

 

勉強できる子=スポーツは下手なインテリ

 

という既成概念から抜け出すのにはかなりの年月がかかりそう…。

 

小さい時から知っていて、私にとっても可愛い子たちだったので、けっこうショックです。

 

それなりに長く生きていても、

人との別れには慣れることはないようです。