星成田美紀さん (フルート)  青森南部町出身。朗らかお姉さん

 

 成田美紀(なりた・みき) さん。

 1989年1月生まれ。青森県三戸郡南部町出身。

 八戸聖ウルスラ学院高等学校音楽科→上野学園大学音楽学部音楽学科演奏家コース卒業、同研究科卒業。

 

   

 現在、都内・関東中心に、ソロ・室内楽・オーケストラ、パーティ演奏、バーやライブハウスでの演奏、アーティストのバックバンドやレコーディングなど幅広く活動中。

 

1 幼少期

〇青森県南部町 (人口17000)

 南部町は青森県南東部、岩手県に隣接する位置にあり、自然豊かで空気が澄んだ町です♪

 周囲は山々々・・・コンビニが1つしかないびっくり田舎町です。

 

 『ゼネラルレクラーク』と言う西洋梨が特産です。

 もっとも、5年前に地元での仕事の際、初めて知りましたが(笑)。

  東京に出てきてから、地元がより好きになりました(笑)。

 

 地元の中学校から音楽高校→音楽大学へ進学した人は私が初めてのようで、地元で「フルートの子」と言えば、大抵の人は私のこととわかるようです(笑)。


〇音楽環境

 3人きょうだいの真ん中の長女です。

 音楽好きな家族ですが、クラシックを続けているのは私のみです。

 

〇音楽を始めた時期

 ピアノを弾いていた兄の影響で、2歳からピアノをはじめました。

 10歳のとき、たまたま伺ったコンサートでフルートの音色を聴きフルートに魅了され、母にフルート購入をお願いしました。

 初めてのフルートは、サンキョウ(三響)の「エチュード」でした。

 

2 小学生時代

〇目立っていたかな・・・

 三年生のとき、八戸市内の小学校から田舎の小学校へ転校しました。

 その頃、髪の毛が腰の下まであり、田舎では珍しいピンクのランドセルでしたので、目立っていたようです(笑)。 

 

             

〇部活動

 合唱部とブラスバンド部が混在した音楽部でした。

 ですので、実は今でもトランペットとトロンボーンを吹けます。音が出せて、運指がわかるくらいですが(笑)。

 

         

〇フルートの美紀キラキラ

 音楽祭での合唱発表の際に、曲の間奏でフルートを吹かせてもらってから、学校では「フルートの美紀」の名称が定着しました。(笑)

 

 

3 中学生時代 

〇吹奏楽部ではクラリネット

 もちろん吹奏楽部に入部しました。

 当時、週1で自宅から車で40分ほど(距離は35キロ!くらいです)にある、青森唯一のフルートの先生に手ほどききを受けていましたので、部活でもフルートを吹く気満々でした。

 

 ところが顧問の先生に、なんと

「あなたはフルート習っているのだから、ほかの子に譲ってあげて」

と言われ、クラリネットを渡されました(笑)。

 田舎の中学校の古いプラスチックの管のクラリネットを想像してください(泣)。

 「どうしても嫌!」で、クランポン(フランスのメーカー)のE11(グレナディラ材を使用したスチューデント・クラス)を買ってもらいました。

 今振り返ると、なんてわがままな小娘だったのかと思いますが(笑)。

 

 中3の吹奏楽コンクールでは、県大会で金賞をとりました。

 ただし「ダメ金」(東北大会に行けない金賞)でしたが。

 このときは、「小編成あるある」の持ち替えで、Esクラ・Bクラ・フルートを巧みに操りました(笑)。

 

※クラリネットは種類が多く、「B管(ベーカン)」「A管(アーカン)」「Esクラ(エスクラ)」「Altoクラ(アルトクラ)」「Basset Horn(バセットホルン)」「Bassクラ(バスクラ)」「コントラアルト・クラ」「コントラバス・クラ」などがある。

 

〇エピソード

 中学の3年間、合唱コンクールの伴奏や卒業式での伴奏など、行事があれば毎回ピアノで出番を作ってもらっていました

 

 高校受験は推薦だったこともあり、皆が高校受験真っ只中の緊張感ある教室から先生公認で脱出して、音楽室で練習させてもらっていました。

今でも感謝しております。

 

 男女共に仲が良く(もちろん時には衝突もしましたが)、先生方や友達とは、今でも結構な頻度で連絡を取り合っています。

 中学時代は、私にとって一生の財産と思っています。

 

      

 

4 高校時代 八戸聖ウルスラ学院高等学校音楽科

〇高校紹介

 青森県に2校しかない、「音楽科」があるミッションスクールです。

 私の学年まで女子校でしたが、一つ下の代からは共学になりました。

 

 部屋はピンクラブラブ(笑)ロッカーもピンクラブラブ(笑)。

 制服も可愛いかったラブラブのですが、共学変更に伴い制服も変わってしまいました。。

 修学旅行は、オーストリアのザルツブルグでした♪

 

 

〇音楽活動

 私の学年の音楽科は、わずか10人(!で、ピアノ8人、声楽1人、フルート1人(私)でした。

 ボランティア演奏やクリスマスプレー(宗教行事)など、行事のたびに演奏させてもらえました。

 

〇音楽研究部

 部活ではないのですが、授業が終わると、高校に併設している「音楽研究部」という音楽教室で20:00ごろまでほぼ毎日練習していました!

 学校にはスクールバスがありましたが、帰りはいつも親に迎えに来てもらっていたので、せっかくのスクールバスを使うことはありませんでした(笑)。

 

〇エピソード

 体育は3年間バドミントンでした。珍しいでしょう(笑)。

 

 

5 上野学園大学 演奏家コース

〇進学理由

 三上明子先生という有名なフルート奏者がいらっしゃったので、こちらを受験しました。

 当時はインターネットもあまり普及しておらず、情報も少なかったので、

「とりあえず音大!」「フルートをもっと吹きたい!」

と、大学を決めた感じです♪

 

           

〇大学紹介

 ガラス張りのビルなので、夏のレッスンは暑すぎでした(笑)。

 

 演奏家コースは、1週間に2人のフルートの先生のレッスンや室内楽のレッスンがあり、とてもハードでした。

 今思うと世界で活躍する方々のレッスンを受けたり、一緒に演奏、飲みにケーションをしたりと、濃い5年間でした♪

 

 上野公園内の旧東京音楽学校奏楽堂で下野達也先生指揮の元、協奏曲を演奏できたことが思い出ですね♪

 

〇辻井伸行氏と同期

 実は、辻井伸行くんと同期なんです。

 演奏家コース用の事前予約する練習室があるのですが、勝手に使われたことが何度かあります(笑)。

 コンコンして、「練習室.・・・あ、やっぱいいや」と、最後まで「私、部屋取ったのに~」と言えませんでした(笑)。

 

        

 

6 フルート・トーク

〇愛用のブランド

 フルートは、「サンキョー」「マテキ」「パウエル」「アルタス」2の4.5本。

ピッコロ「ハンミッヒ」1本です!

 

〇得意・好きな演目

 ゆったりとした曲調の曲が好きで、セシル・シャミナーデ(ド)(1857-1944 フランス)のオータムが大好きです♡

 

〇心がけていること

 私の代名詞と言える音色(笑)で、「また聴きたい」と思っていただける演奏です♪

 

 

〇20歳すぎると・・・

 高校・大学時代は、毎日基礎練習だけで1時間半はやっていました。

 トレヴァー・ワイ先生(後述)に、「20歳すぎると、指は衰えるだけだよ」と言われましたので、必死です。

 今は...聞かないでください(笑)。

 

〇受賞歴

「第18回クラシック音楽コンクール」(2008)全国大会入選、レスプレンデルコンクール入選。

「第16回日本フルートコンヴェンション」(2013) in 高松アンサンブル部門にて金賞(1位)受賞

「第3回さかい九頭竜音楽コンクール」(2016)金賞審査員奨励賞受賞。

「第17回大阪国際音楽コンクール」(2016)デュオ部門入選。

 

 高松で行われたフルートコンヴェンションのコンクールが印象深いですね♪

  年上の先輩と3人で楽しくコンクールを受けられたことと、讃岐うどんが美味しかったことで。(笑)。

 

            

〇印象深いコンサート

 地元でのソロリサイタルです。

 仲良しのお友達や地元の方々に成長した姿を見てもらえました。

 おばあちゃんが亡くなる1年前に生音を聴かせられて本当によかった。おばあちゃんには、大学受験のとき、マテキフルート(国産・高品質で有名)を買ってもらいました。。


〇印象にある会場

 品川のアンビエンテ

 洋風で響きも素敵なホールです♪

 

〇海外留学

 イギリスで開催されたウィリアム・ベネット氏(1936-)主催のセミナーにも何回か参加しました。

 

 ある時、ジェームズ・ゴールウェイ氏(1939-)が急にレッスンに顔を出して、ipadでウィップ(ベネットのあだ名)を撮り始めました。あの画は、今でも忘れられません(笑)。

 新し物好きで、おちゃめなゴールウェイウィップの仲の良さが身近で感じたのを覚えています。

 

   

         (ウィリアム・ベネット氏と。むぎゅー💦

 

〇尊敬する音楽家

 フジコ・ヘミング氏。トレヴァー・ワイ先生。

 

 トレヴァー・ワイ先生は、世界中にフルート教本を出している、有名なフルーティストです。

 大学時代に出会い、東京・京都・イギリスで何回もセミナーを受講し、卒業してからもイギリスの先生の自宅でもレッスンをしていただきました。

 

 「みきちゃん!みきちゃん!」と呼んで可愛がってくださり、よく いたずらをされました(笑)。

 私のフルートの根本を作ってくださった恩師です♡

 あー、先生に会いたいーラブラブ

 

 

〇りんごユニット

①     「Apfel trio (アプフェル・トリオ)」

 2013年にヴァイオリン秋葉彩恵さん(桐朋学園大学卒)、チェロ井上文乃さん(東京音楽大学卒)と結成したユニットです。

 ユニット名のApfelとは、ドイツ語で「りんご」の意味。これは、私の出身地青森県に由来しています。

 レパートリーは、クラシックをベースに、ポップス、映画音楽、タンゴなど多ジャンルです。

 都内を中心に、ライヴ活動、パーティー・ディナーショー・クルージング・ブライダル演奏、病院・学校・施設への慰問、音楽祭などで活動しています。

 

 とあるオーケストラで意気投合して、下北沢でのライヴがApfeltrio初ステージです♪

 

 

②     あっぷるていー

 ピアニスト菅野智樹さんとのユニットです。

 名前は、青森県出身の私(MIKI)のリンゴと、静岡県出身の菅野(Tomoki)さんのお茶に由来しています。

 

 

7 プライベート・トーク

〇得意なこと

 着付けを習ってます♪

 早く綺麗に着付けして、着物でフルートを演奏したいです♪

 

             

〇趣味

 コロナ前は旅行でした♪

 海外観光では台湾!!1番ハマりました♡

 フランスのモン・サン・ミシェルも懐かしいなぁ・・・

 

 国内では、温泉行きたいー。コロナ早く終わって欲しいー

 

〇ファッション

 最近はモノトーンが好きで、アニエスベセリーヌにどハマり中。

 

〇スポーツ

 現在は、まったくしませんし見ませんが、5歳のころはバレエフィギュアスケートを習っていました。

 「可愛いレオタードを着れる」ハートという理由で、大好きな習い事でした♡

 

〇これまで会ったすごい人

 えー、なんだろ。。ウクレレとコラボの仕事でご一緒した、小錦さんかな。

 

〇アルバイト

 ウエルシア薬局で働いておりました。登録販売者の資格持ってます。

 

〇好きな食べ物・お酒

 お鮨とお鰻。日本酒、ワイン

 

    

 

〇メディア

 フジテレビ「ドッキリGP」、「放送大学」のレッスン風景のコーナー♪、etc..

 

 

     
                (ドッキリを仕掛ける)

 

〇日本史 津軽と南部

 青森といえば、「訛りがすごい」というイメージがあると思いますが、青森県は「南部」と「津軽」では言葉が違います。

 そもそも奥羽山脈を挟んだ東西で、文化・気質の違いがあり、江戸時代には「南部藩」と「津軽藩」に分かれていて・・・というくだりがよく会話に出ます(笑)。

 

 

8 大学卒業後の足跡と現在の音楽活動

 卒業後は主に関東にてソロや室内楽、オーケストラ演奏活動の他にも、パーティ演奏、バーやライブハウスでの演奏、アーティストのバックバンドやレコーディングなど、ジャンルにとらわれない音楽活動を幅広く活動しています。

 演奏以外にも、「ピアノ、フルートの講師」「脳トレピアノ®︎エグゼクティブ講師」「ボイストレーナー」「音楽療法サポート」等もしております。

 

◎今後の音楽活動について

 今後の目標は(まずはコロナが落ち着きましたらですが・・・)コロナ禍で「生音に飢えていた方々」が全国、全世界にたくさんいます。改めて音楽の良さを生音でお届けしたいです。

 そして、敷居が高いと思われがちなクラシック音楽を、YouTubeを通して、誰でも気軽に聴ける音楽ということを伝えて行きたいと思っています。

 

 今年のYouTubeの目標はチャンネル登録1万人!!w

 応援よろしくお願いします。

 

決まっているコンサートは↓

2022.2.20 フルート2本 × Piano ライヴ@本厚木マッカーサ 

 

Apfel trio

・2022.3.4  飲食コラボライヴ@五反田アルモニア

今年は大阪、福岡でもコンサート予定しています。

 

◎SNS

♪ヴァイオリンの秋葉彩恵さんと2人で始めたYouTubeチャンネル

【Sae MIKI Music channel】

https://youtube.com/channel/UCnlZY8HVDl3zFS4clT1AymQ

 

週4で更新中!

チャンネル登録よろしくお願いします♪

 

♪あっぷるてぃー1stアルバムを配信サイトにてリリース

https://music.apple.com/jp/album/last-summer/1552513084

 

 

    

(取材を終えて)

成田さんは、「名鑑」初の青森県出身。私は山口県出身。

本州の北端と西端。共に僻偶出身という点で、共通点を感じます。

田舎から都会に出るには、エネルギーが必要です。

 

しかし、成田さんには、そういう気負いはまったく感じられません。

あっけらかんとして、朗らかで明るい。

朗らかお姉さんは、これからも東京でも臆することなく、活躍されることでしょう。