七海良美さん (フルート奏者) 強く美しき孤高のフルーティスト
七海良美(ななうみ・よしみ)さん。
20歳頃から、フリーランスのフルーティストとして活動。
2005年オリジナルCD「Petra」ペトラを発表。
現在、スタジオワークやコンサートを行う傍ら、講師としても活動中。
1 幼少期
〇始めはエレクトーン&ピアノ
姉二人がエレクトーンを習っていた影響で、私も幼少からエレクトーンを習いまいた。
発表会では姉のエレクトーンと一緒に私はピアノを弾いた思い出もあります。
レッスンの系列がヤマハで、度々グレード試験がありました。簡単な聴音、作曲、初見演奏などのテストもありました。
子供の頃は内気で無口で人前に出るのが苦手。
一人で曲の世界観を想像しながら練習や演奏をするのが好きなタイプでしたので、他人に審査されるコンクールは結果が怖かったです。
〇フルートは小学4年生(10歳)から
同居していた祖父母は、私が練習しているとアドバイスをくれたり、一緒に歌を歌ったりして、とてもかわいがってもらいました。
10歳のとき、祖父から
「良美は音楽が向いているね。楽器で頑張ってみたら」
と言われ、フルートを買ってもらいました。
これが、私のフルート人生の始まりでした。
2 小中高時代
〇小学生
両手両足を使うエレクトーンから、単旋律のフルートに変わって、
(なんて簡単な楽器なの!?)
と、しばらくは思っていました(笑)。
フルートを習い始めて一年後(5年生)の発表会で、メンデルスゾーンの「歌の翼に」を演奏しました。
演奏後、習っていた先生からお褒めのお手紙をいただき、その中に、
「ずっとフルートを続けてください」
と書いてありました。
子供だったので、素直にその気になって、今現在もずっと続けている次第です(笑)。
〇中学生
中学入学時にフルートの先生が変わる事になり、内気な私は、新しい先生につくのが不安で一時期レッスンをお休みしてしまいました。
でも「やっぱり、私は音楽をやりたい」と思い直し、レッスンを再開しました。
中学では、地元のジュニアオーケストラに入りました。
色々な地域から集まる小中高生メンバーで、オケの練習や本番はいつでも楽しかったです。
その頃の仲間が、今はプロオケに入るなどプロとして活躍していたりするので、皆凄いなと尊敬しています。
オーケストラでの演奏を子供の頃から経験できたのは今思い返しても良い環境でした。
現在もオーケストラの生演奏を聴きたくなり、度々コンサートを聴きに行きます。
(小学校卒業時 12歳)
〇高校生
高校は、東京の音楽高校を希望していましたが、受験前に親に心配されて、地元の女子高へ変更になりました。
保育科もある学校でしたので、たくさんのピアノ練習室があり、朝はそこで練習したり、レッスンがある日は早退させてもらいました。
「コンサートを聴きに行ってきます」 と言って、帰らせてもらったこともあります。
柔軟な考え方をしてくださる担任の先生で、音楽優先の高校生活を送らせてもらえました。今でも感謝しています。
レッスンは毎月、新幹線で東京まで通いました。
当時のフルートの師匠が、NHK交響楽団員だったので、レッスンはいつもN響の泉岳寺の練習場でした。
待っている間、ソリストと指揮者のリハなども聴こえてきたりもして、良い刺激になっていたと思います。
3 大学時代の挫折
音大受験は、東京芸術大学だけに的を絞って、チャレンジしましたが、結果は・・・不合格でした。
、「芸大を落ちたら、音楽は続けられないかも・・・」
と、背水の陣で臨んだ受験だったので、この時点で音楽は諦めるつもりでしたが、当時の師匠や周りの人から、
「もったいないから続けなさい」
と説得され、別の関東地方の私立音大を急遽受験して合格し、入学しました。
ただ、結局この大学は、諸事情でやめてしまうことになりました。
この時期には本当に色々なことを考えていたように思います。
4 音大をやめてから~現在
〇仕事のきっかけと不調
音大をやめたあとは、時々友達が通う音大に遊びに行って一緒に練習したりしてましたが、そこでたまたま見つけたオーディションに参加して合格し、仕事をいただく事ができました。
その仕事で出会った人がまた違った仕事を紹介してくれたりして・・・という具合で、縁が続いて行きました。
ただ順風満帆というわけではなく、実は大学を辞めた20歳前後の頃、身体を故障していて、
「クラシックの演奏者になるの、はもう無理かな・・・」
と思った時期もありました。。
そんなこんなで悩むこともありましたが、それでも演奏する機会をいただけて、その雰囲気の中に身を置くことで、音楽の原点である「楽しむこと」を思い出せたように思います。
先輩ミュージシャンとの共演に助けられながら、もう一度人前に出て演奏する気力を取り戻していった様にも思います。
〇毎日が勝負
こうして、20歳頃から東京で演奏のお仕事をし始めました。
大学を中退し、どこにも所属してないのは不安でしたが、良い意味で自由で、なんにでも挑戦してきました。
なにより共演者にも恵まれました。同年代の方のバンドにも参加し、ライブハウスでもたくさん演奏させていただけて、マイクを使った演奏経験はその後のスタジオ仕事でとても役に立ちました。
(2011年頃)
〇一期一会の数珠繋ぎ
ありがたい事に、定期的にイベント演奏やコンサートのお話をいただいてきました。
ライブハウスにも繋がりが出来て、自分のライブを、月1回位のペースで開催していた時もありました。
良い演奏ができた時は、「また次もお願いね」という感じで声がかかり、次の仕事にも繋がりました。
仕事現場で出会った方がレコーディングのお仕事に呼んでくださったり、テレビやCM、アーティストさんの作品創りに関わる演奏もさせていただきました。
私の名前も顔も知らないのに、録音した音だけで呼んでいただけた時の嬉しさは一入(ひとしお)でした。
自分もそんな風に、学歴や受賞歴ではなく、音だけを信じて人に声をかけられるような仕事人になりたいと思いましたね。
肩書きや表面的な事で判断するのでは無く、純粋に音や演奏で人と繋がっていけたらと思っています。
〇ハードな生活の代償
何ヶ月も前から準備してコンサートをするというやり方とは違って、テレビやスタジオの仕事は、楽譜を渡されて「3日後に本番」、「初見ですぐに録音」などというやり方が普通で、コンサートとは全く違う世界がありました。
それにはまた別の能力が必要で、ソルフェージュ(音感や読譜能力を鍛える訓練。 これがないと、楽譜を読んで即座に反応できないのです)のレッスンで厳しく鍛えてくださった先生たちには、とても感謝しています。
〇音大
若い頃はよく「どこの音大出たの?」と質問されました。
現場では「なぜ今ここにいるのか」「今、どんな演奏をするのか」が基本的には全てだと思っているので、私自身は過去の大学云々はあまり関係ないかもなと感じています。
これまでたくさんの方々と演奏してきて、音大を出ずとも凄く活躍しているミュージシャンも多く出会ってきました。
逆に音大を卒業していても活躍し続けられるとは限らないということも知っているので、音大と言っても一括りには語れないなと思ってます。
大学云々などは全く関係ない、という考え方のミュージシャンの先輩方や仕事先の方にお世話になりやってこれました。
そんな人たちと出会えて仕事に繋がり、私は運が良かったなと感じると同時に、お世話になってきた方々に心から感謝しています。
5 フルート・トーク
〇フルートの魅力
フルートを吹くのは生活の一部でもあり、祈りにも似た感覚があります。
目の前にいるお客様に届けるだけではなく、遠く届かないところ・・・例えば亡くなってしまった祖父母や愛猫など、もう現実世界では会えなくなった存在へ想いを届けているような感覚になる時もあります。
演奏中にある時祖母から「魔法使いにでもなったの?」と聞かれた事がありました。きっと、日常の中でも特別な何かというのはあると思うんですよね。「届くといいな」と思いながら吹いている時もあります。
そんな気持ちで吹いていると、フルートはとても素敵な音色でこたえてくれます。音のそれぞれが「ここに居るよ」って言っている感じがして、なんとも言葉にはできない感覚にとらわれます。
言葉で伝えるのは難しいのですが、この音が好き、こんな音を出したいという理想の音が自分の頭の中ではいつも鳴っていて、昔からそれは変わりません。
私にとって音色とは、耳で聴くというよりは手触りで感じるものに近い感覚で・・・(笑)個人的には、肌触りの良いものが好きで、私の音の好みにも現れているように思います。
(飼い猫のチョコ)
〇得意・好きな演目
近現代フランスの作品がフルートには多いのですが、このあたりの作品はリズムや和声が面白くて複雑で、演奏していても聴いていても飽きなくて好きですね。
バロック時代にも作品があり、そのあたりを「パリッ」と素敵に吹ける人には素直に憧れます。
好きなクラシック作曲家で言えば、ドビュッシーやラヴェル、フォーレなどはもちろん好きなのですが、ショスタコーヴィッチやラフマニノフ、メンデルスゾーン、ブラームス、バッハ、スクリャービンなども好きで、フルートだけではそれを目一杯演奏できないのが残念だなと。
そんなプログラムの生演奏を聴きにいく楽しみは、今でもずっと続いています。
〇演奏スタイル
押し付けがましくならないようにというのは常に意識しています。
押しの強さみたいなものより、自然なため息の様なものが理想です。ナチュラルさというかわざとらしくないものが好きですね。
感覚的な部分では、「こっちだな」と思える「勘」というか「閃き」というか・・・そういうものは大事にしています。
あと、脱力と姿勢にとにかく気を付けています。
内面的には、誰かと競わず自分としっかり向き合いながら、一方で周りとのバランスをしっかりとれるように心がけています。
もう一つ大事なこととして、責任感をもって演奏するようにしています。
誰かの作品を誰かのために演奏させてもらっているので、作曲家さんや依頼主さんの理想に少しでも近づきたい、という意識で演奏しています。
あとから「もっとこうしていれば彼らの理想に近づけたのでは?」と思い返して反省することもあり、そんな悔いが残らないように常日頃から奏法の研究もしています。
奏法の研究は、自分の為でもあり、同時に私の生徒さんたちのためにもなるので一石二鳥ですね(笑)。
〇演奏でここが難しい
どうしても決めたいと思う箇所で、力を抜く事でしょうか。
あとは周りの奏者とのバランス感覚です。
〇コンクールは自己チェックの場
第20回長江杯国際音楽コンクール一般の部優秀賞。
第72回TIAA全日本クラシック音楽コンサート入選。
第28回ブルクハルト国際音楽コンクール入選。
第5回あおい音楽コンクール一般の部2位。
私にとってコンクールは、基本的には新しい楽器や奏法を試したり、姿勢や持ち方のバランスを試行錯誤したあとにチェックの意味で受けたり、というのが多いです。
もちろん思っていたほど上手くいかないこともあるのですが、そんなときはさっさと寝て忘れます(笑)。
私はアカデミックに音楽と向きってきたというより、仕事現場に出ていることが多いので、それだとなかなか本番環境で新しいことを試すのが難しいんですね。
コンクールは確かに精神的にも技術的にも鍛えられますが、生活と仕事に追われながらのトライはやはり限界があるので、しっかり結果を出したいのであれば、若い学生時代にやっておくべきかも。
ただ、いつチャレンジしても無駄というわけではなく、私の場合は若いときにそういう機会から離れてしまったのですが、私なりに意味を見つけてチャレンジして、今振り返るとそれも無駄ではなかったなぁ、と思ったりもします。
〇尊敬する音楽家
フランスに行った時に習えたジュリアン先生やベルノルド先生のナチュラルさはとても印象的でした。
過去にお世話になった師匠たちももちろん尊敬しています。私を創ってくれた方たちで。
特に気楽に話せる師匠はありがたくて、ちょっとしたことでもすぐに相談すれば答えも早く見つかりますよね。
迷った時に今でもたまにレッスンを受けますが、フルート以外の演奏者からもアドバイスをいただきます。客観的な意見をいただくことは大事だと思いますし新しい発見があります。
あとは身近な同業者を尊敬しています。
日々の生活を送りながら演奏活動を続けていくのは本当に大変で、それが長く続いている人にはそれができるだけの理由が必ずどこかにあって、そうしたミュージシャンたちは素直に尊敬できますね。
〇印象深いコンサート
2014年、復興庁主催の「心の健康サポートセミナー」で、ソロで選んでいただき東日本大震災の被災地8箇所を回りました。現地の皆様の前で演奏した時に反応がダイレクトに伝わってくるので、とても想い出に残っています。ホテルから何も無くなった津波の跡を眺め、呆然としました。
それから2019年11月23日のデュオ(&ピアノ)コンサートです。
Office Tsuchiyaさんのコンサート企画にお誘いいただけて演奏させてもらったのですが、ムチンスキーのソナタ、プロコフィエフのソナタ、ヴィドールの組曲とフォーレのシシリエンヌ、他アンコール2曲等を演奏しましたが、私史上最高にハードな日でした。自分の限界も垣間見えました(笑)。
この時は大先輩に借りた楽器で演奏したので、次は20年寄り添う自分の楽器でトライしたいとも思っています。
気力・体力を消耗したコンサートでしたが、自分が好きな作品を目いっぱい感じる事ができて「今、自分は生きているんだなぁ」と強く実感できましたし、無心で音楽に取り組んだ子供時代に戻った気持ちにもなれました。
〇印象にある会場
2012年12月30日に、大井競馬場でのトゥインクルレース、お見送りステージで吹いた事ですね。
迫力ある馬さんたちに感動したのですが、雪が降る中、外で吹いたのは初めてでした(笑)
それと東京文化会館で演奏できた時でしょうか。
響きが豊潤で、ピアニッシモでも遠くまで届いている感覚というのは初めてでした。
音の響きは、実はピアニストとのバランスがデリケートでいつも気を使うのですが、ホールの方から「普段通り吹いてもらえたら大丈夫ですよ」とアドバイスをいただいて、実際普段通りに吹いているだけなのに、なんだかとても気持ち良かったです。
〇オリジナルCD
2005年に、当時の仲間とオリジナルCDを制作し発売しました。「Petra(ペトラ)」というタイトルで私の名前(nanaumi)で出ています。
ジャンルで言えばエレクトロニカやチルアウト系で、フルートとピアノの他に海の波の音などが入っています。
3曲入りで、生楽器以外にもさまざまな音が入っているのですが全て生音で、穏やかでナチュラルな世界ですね。眠る前などにお勧めです。
↓↓↓ ご購入はこちら(笑)↓↓↓
http://nanaumino.saleshop.jp/items/2243713
銀座十字屋ハープ&フルートサロン(音楽教室)でも購入できますし、ご連絡いただければ発送します。
(「Petra(ペトラ)」のジャケット)
6 プライベート・トーク
〇外国
大学をやめたあと20歳の時に、フランスへ行きました。
何人かの先生のレッスンを受け、「フランスの大学においで」と誘ってくださった先生もいらっしゃいました。
ただ当時、体調面で不安があり、結局長期の留学は叶わずじまいで、それは今でもときどき残念に思います
(20歳の頃。パリ)
2012年にはボストンにオーケストラでの演奏で行かせてもらいました。
現地のオケは当然ですが外国人ばかりの中だったので戸惑いましたが、凄く楽しかったですね。
海外でお仕事できたのは夢のようでした。
あとアメリカだと、ニューヨークも大好きな街で、ボストンの前後はニューヨークに住む音楽仲間に会いにいったりしました。
(ボストンにある音大の練習室)
2017年にはオーストリアのウイーンでもレッスンを受けました。
絵を観るのも好きで、ウィーンは素敵な美術館がたくさんあり、まわりきれませんでしたがとても感激しました。
(ベルヴェデーレ美術館)
ウィーンで知り合ったフルート仲間と一緒に、ザルツブルグも行きました。
モーツァルトの生家に入れたり、コンサートが聴けたりと良い想い出です。
(ザルツブルグでAndras Schiffの演奏)
仕事優先の忙しい生活を続けてきて、それはそれは充実した日々でしたが、海外でその土地の語学や文化を何年もかけてじっくり感じる経験もしたかったな・・・と考えることもあります。
機会があれば、今後も海外へ行きたいです。
〇趣味・嗜好
美味しいご飯を食べること。
美術館めぐり。
静かな場所やカフェ、温泉が好きです。
〇これまで会ったスゴイ人
お世話になっているフルートのリペア職人のかたが本当にスゴイ人ですね。
おかげさまで20年近く使用していた楽器が蘇えりました。
ただのバランス調整だけではなく音色の調整もお願いしています。
その方はもともとフルート奏者の方なので、音色の微妙な違いも伝わりますし自分の理想に必ず近づけてくれるので、凄い職人技に感動します。
私の演奏活動には絶対に必要な方です。
あと、遠い繋がりのある親戚のおじさんです。
デザイナーであり、職人であり、アーティストでもあり。
それにそんなおじさんをしっかり支えているおばさん。私と同じ猫好きな素敵なご夫婦です。
度々アドバイスをくれたり、話を聞いて励ましてくれて。
何度もめげそうになった事がありますが、フリーランスというか職人としての生き方というか、そういう面ではお二人から大きな影響を受けてますね。
(おじさんがデザインしたカトラリーなどを愛用しています)
7 現在の活動
コンサートの出演、レッスンのお仕事、レコーディングのお仕事、インターネットラジオ、イベントでの演奏などなど、幅広く活動しています。
デイケアでのボランティア演奏も、もう9年目になりました。
今までどんな仕事をしてきたのか?については私のホームページやブログに載せていますので、チェックしてみてください。
〇ラジオ番組のMC
ラジオ(スマホ専用放送局『WALLOP放送局』)のMCは、お世話になっているイベンターさんに誘われて挑戦してみました。
2015年から多々お休みも挟みながら(タイトルも変わりながら)、続けていますが、おしゃべりは得意ではないので、またしばらくおやすみするかもしれません。
〇教室
『ななねこフルート教室』という音楽教室を立ち上げてレッスンをしています。
都内でスタジオを借りてレッスンを行っています。
オンラインレッスンもできるようになったので、少しでも多くの人に、音楽を身近に感じてもらえたらなぁと思っています。
楽器は初めて!というかたや、初心者のかた、子供さんも大歓迎です。ぜひ一度遊びにきてみてください。
『ななねこフルート教室』
https://nananekoflute.wixsite.com/nananekoflute
8 今後の音楽活動
演奏していれば必ず誰かが見てくださっていて「良ければ仕事が来るし、悪ければ来ないし」という考えは、仕事を始めた20歳の頃からの変わらないスタンスです。
「仕事の依頼が来なくなったら、辞めよう」とも思っていましたが、ありがたいことに現在に至ります。
肩や首が痛くて不調が続いた時もありましが、尊敬できる仲間とも出会い、励まされ、アドバイスを受けたりしながら勘や技術を取り戻して、無事に演奏活動に戻れました。私にとって周りの演奏仲間は大げさではなく命の恩人です。
人それぞれの個性やスタイル、やり方というものが必ずあるのでお互いにそれを尊重しながらやっていけたら最高ですね。
音楽とは、変に力まず自然体で向き合っていけたらなと思っています。そんなスタンスを保ちつつ、自分のやりたい音楽をさらに深めるとともに、社会とつながれる活動をしたいと思っています。
「自分らしい音色」にこだわった演奏を残して、それが社会のなかでどこかの誰かの何か素敵なことにつながっていけば、これほど嬉しいことないと思います。
いつかは必ず演奏できなくなる日が来るので、それまでは飾らずシンプルに、自然体で歩んでいけたらな、と思っています。
〇SNS
Nanaumi’s room
https://nanaumistaff.wixsite.com/nanaumi
Yoshimi Nanaumi YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCQAHtp2lp1r1rNM-9NWEEDw
Nanaumi’s blog
http://blog.livedoor.jp/nanaumineko/
(取材を終えて)
七海良美さんは、20歳の頃からフルート一本で、世間の荒波を渡ってきた強くてカッコイイ人。
その人生は、ハードボイルドでドラマチック。
これからも、この方しかできない人生ドラマを紡いでいくことでしょう。