私たちが今認識している情報というのは

実際に脳が受け取っているものの
ごく一部でしかありません。


目から視覚情報が入ってきて

この光などの情報は
自分が認識していなくても映っています。

実際に目に映って
脳がその光を認識して
そこに意味を与えます。

脳の動きというのが制限されているので
目に映っていても
見えてないようなこともあるし
忘れてしまうこともあります。

五感全てにそれが言えますし

正確に言えば
心も感覚器官なので
6つ目の感覚器官として

自分が認識していなくても
心が感じていることも含め

膨大な情報がそこにあります。

生まれた瞬間から死ぬまで
とてつもない情報がありますし
DNAの情報もあるので

私たち一人一人が
神様になるポテンシャルがある
というのはそういうことです。

全てが私たちの中にあるからです。


自分が理解できないと思っていた出来事や

見たもの、言語の音声、
手で触れるようなこの質感や味も全部

後々に回路が繋がった時に
理解できるようになる、

そういう現象は誰にでも起こるということです。


大事なことは
その現象が起きた時の
自分の内的な質感を
明確に覚えておくということです。


自分が認識できる限りの身体の状態を
再現しようとするというのが非常に重要で 
これがほとんど誰もできていません。
 

どういうことかというと

「質を上げましょう」
という話をいつもしていますが

この要素がないと

外的な要素でしか質を上げられません。


美味しいものを食べるというのは外的な事実です。

何か美味しいものを口に入れる、

でも実際には
そこで本当に美味しいなと感じた時の
自分の皮膚の内側の状態というのがあります。

脳に電極をさしていたら
その時の脳の興奮状態、
喜びの状態というのが測れるはずです。

それがあります。

それが欲しいから
美味しいものを食べたいと思うのですが

実際には美味しいものを食べている時に
その状態を観察していないので

外的な、美味しいものを食べるという動作でしか
再現できないと思い込んでいるわけです。

その動作をしながら
美味しいものを食べながら
自分の内部を観察もしないので

美味しいものを食べた
という事実だけを脳に信じ込ませて

本当はたいして美味しくなくても
美味しいと思い込んだりします。

グルメの人が目隠しで
安いものを提供されても
これは最高だ高級品だと言われたら
それを信じるようなことと同じように

勝手な思い込みです。

実際に体験している部分の
知覚能力を使っていないからです。

当然、美味しいもの以外でも全部言えて

外的な要素をいくら積み立てても

本当に自分の内部が
自分の求めている状態に
なっているかというのを検証しないと

求めるものは手に入らないですし
自分は満たされません。

過去に体験して
こういう状態になりたい
あの時の気持ちになりたい
あの時の状態になりたい

ということを
明確にしなければいけません。

明確にできるのです。

喜んでいる時の脳の状態というのは
そういう体の状態を作るので

どういう姿勢になっていて
どういう筋肉の状態になっていて
血流の状態とか
手の位置とか
足の位置とか
全部具体的にできます。

それを極力再現しようとしているのが
日本の型文化です。

ある型で、その動作をしたら
だいたいそういう意識の状態になりやすくなる。

必ずしもなるわけではありません。

本当にそれを高度にやれる人というのは

外側の型を手がかりに
内側の血液の流れや呼吸
姿勢というのを整えているから

凄いことが起こるし
外から見てても凄いとわかります。

これが型に限らず全てにおいてできます。

知覚能力が必要ですけれど
訓練すれば誰でもできます。

だから観察をします。

アサナでありとあらゆるポーズをしている時に

自分の内側がどうなっているかを
認識できるようになります。

シャバーサナの時に
すごく気持ちがいいなと感じると思います。

そのすごく気持ちがいい状態を
日常でも極力再現します。


わからないことが
ヨガが終わった後に急に分かる、
その体の状態をいつでも再現して生きていけば

ずっとわかるようになります。

そのためにクラスを使ってください。

観察というのが
とんでもない武器だということが
わかってくると思います。

もっと徹底して見ていきましょう。

思い込みじゃなくて
実際に何が起きているのかを認識してください。