あまりにも暇すぎたんでDVDを借りてきた。2枚。暇だから寝るとか、暇だから手淫とかよりは多少の文明と知性を感じる行動だ。自分で自分を賞賛してあげたい。
1.デトロイトメタルシティ
ヒロインの加藤ローサ。彼女は最高に近い。安易に神とか最高とか語彙の貧困を露呈するような賞賛の仕方はしたくないという浅ましさを勘案して、「最高に近い」。すなわち最高。かわいすぐる。
ほしのあきや倉科カナ的な色っぽさ(一昔前では吉田里深とか小向美奈子とか)は皆無。エロのェもない。それはともすれば大きな欠点になりがち。男と女は結局ナニがナニとナニっちゃうことが進化的美徳であるならば、加藤ローサのあまりの清潔感、エロスの欠如は弱点になりうる。
だがしかし。
時代は、変わった。ラガーは変わらずとも時代は変わった。過剰な性の解放、フリーセックス、肉食化・・・。巷で声高らかに喧伝されるエロスの洪水から逃げ出したくなった時、加藤ローサの清潔感は砦だ。城だ。すがるべき大きな巨木である。
作中、こんなシーンがあった。加藤ローサが渋谷のおしゃれカフェでおしゃれな服を着て、おしゃれな音楽を聴いて、おしゃれなケーキを食べる。加藤ローサが、である。
このシーン、3回くらいは見た。繰り返し見た映画なんて中学生時代に見た「らんま1/2」以来じゃないだろうか。それくらい、加藤ローサは強烈なインパクトを僕に与えたのであった。
そうそう、忘れてたけど映画はおもしろかったよ。
2.MIST
近所のレンタルビデオ屋でランキングが高かったんで借りた。紹介文には、「衝撃のラスト」とあった。でも、そんなことより何よりこの映画はホラーとか18禁(それがダメなら15禁)にジャンル分けされててほしかった。グロすぐる。人の死に方が過激。ママの作ったハニーパイとか食ってたら絶対もどしちゃうとこだったぜ。
パニック映画は得意じゃない。
その源流は2年前の冬。合コンで知り合った女の子と意気投合し、デートをすることになった。初デートである。しかも12月24日。当時童貞だった23歳の青年は、おしゃれなクリスマスイブを演出するため、周囲の既婚者先輩(当時の部署に独身の先輩はいなかった)に相談を重ね、完璧なデートプランを作成した。
(2007年12月24日至高プラン)
①麻布で待ち合わせ
②麻布のおしゃれカフェでお茶を飲む
③六本木ヒルズで映画
④ミッドタウン等おしゃれスポッツをめぐりながら散歩
⑤赤坂のベトナム料理店でディナー
プランは完璧だった。このプランをこなせば彼女も喜んでくれるはず。わりとこの時は下心もあんまなく、2人で楽しく過ごせればいいなあなんて思っていた。そんなスピッツのロビンソンが流れ出しそうな純真無垢な気持ちで作ったプラン。
落とし穴があった。
③六本木ヒルズで映画 ←ここ
完璧プランを用意したものの、見たい映画が特にないという普段からの無関心ぶりを露呈。1週間前くらいに女の子に連絡するも「特に見たい映画ないから、怖い映画でなければなんでもいいよ」との回答。
そこで僕が下した結論は、ウィル・スミス。
ウィル・スミス=黒人=エディ・マーフィみたいな実に安易なイメージがあった。エディ・マーフィ的な3枚目の役柄のウィル・スミスが近所のパーティに招かれたはいいもののずっこけてテーブルをひっくり返してディナーが台無し。そんな映画だろうと思っていた。どんな映画がチェックもせずに、ただイメージだけで大事なデートで見る映画を選択。それが失敗だった。
『アイアムレジェンド』
始まって5分で気づく。この映画には3枚目俳優もいなければ、パーティもない。笑える要素なんて何もないってことを。『アイ・アム・レジェンド』はパニック映画だった。細部は忘れたけど、人間がゾンビ化して、主人公に物凄い勢いで襲ってくる映画でした。おしっこちびりそうになるシーン満載。
思い出すのは、見たい映画あるか聞いたときの彼女の返答。
「 特に見たい映画ないから、怖い映画でなければなんでもいいよ 」
この恋、終わったな。ゾンビが大画面に大迫力で迫ってくるシーンがあるたび、そう感じた。怖い映画でなければなんでもいいと聞いておきながら、男の僕でも怖くなるような映画を初デートで見せる。
大事なのは、計画ってことですね。(武富士)
そうそう、映画はまあまあだったよ。