マリコ先生って誰?

・東京都江東区で
小中高の個別学習塾を24年経営

・中央大学法学部

・宅地建物取引士

・児童心理カウンセラー

・認知行動療法カウンセラー

・ナリ心理学認定心理アドバイザー

・進路アドバイザー

・九星気学、タロットの認定講師

 

マリコ先生の塾

 

「先生、高校になると歯科検診ってありますか?」

ってキレイな歯並びをしている女子生徒が

そんな事を言ってきたから不思議になった…





今から10年くらい前の話です。






「高校は歯科検査ないんじゃないの?

って言ってると、

「あー、良かったー」

って心から安堵している様子。




「何で?」って聞いたけど、

その時は何も教えてもらえませんでした。




そして、その年の夏。

みんな半袖で塾に来るのに

彼女だけ長袖。




リストカットなのか?

アザを隠しているのか?

太陽にあたれないアレルギーなのか?

異常な寒がりなのか?

そんなことが頭をよぎっていたら

彼女の口から、




「あー、血がついちゃった…」

って、袖に血が付いているのを気にしていた。




「袖も血がついてるし

腕の所も血がついてるよ」

って言うと、誰もいない事を確認して

袖をめくって私に腕を見せてくれたのです。




腕から手首まで、

おびただしい数のリストカット。




「ティシュ、ティシュ」

って言いながらティシュを探している私に

「怒らないんですか?」

って言う彼女。

「なんで?怒って欲しい?」

って言うと

「別に」

って言いながら血を拭いている。

前日にリストカットをした事を告白。





「お母さんの事が嫌いなんでしょ」

って言うと、

「違います。お父さんが嫌いです」って。





リストカットは、

親や文句を言いたい相手

言いたいことを我慢して、

我慢して我慢して我慢して我慢して、

親に、暴言を吐かないように、

親に、暴力を振るわないように、

自分の身体を傷つける。





彼女との話を聞いていたら、

「先生、歯科検診の話なんですけど、

私、スプリット・タンなんです」

って告白してくれた。





スプリット・タンとは、

蛇の舌のように2枚に割れていること。




彼女は、

この本とは関係ありませんが、

スプリット・タンの俳優さんが出ています。

映画はR-15指定

彼女がスプリット・タンにした方法は

ここには書けませんが…





「スプリット・タンだから

歯科検査したくないんだー。

そりゃそうだよねー」

って言うと、

「なんとか舌を元に戻します」

って、彼女は長い時間をかけて

元の形の舌に戻したのでした。

(どうやって戻したのかここでは書けません)

完全には治らないですよ。





「それ(リストカット)に

時間を使っていたら

成績は上がらないよねー。

だから、塾を転々としてたのね」

って笑って言うと、





「みんなウザイ先生ばっかりなんです。

何で宿題やってこないんだ!とか

ちゃんと話さなきゃわからない!とか

理由を話せ!とか

声に出して読んでみろ!とか

こっちは、

スプリット・タン

バレたくないから

先生と話したくないし、

英語の発音は舌を丸めろとか言われても

丸まらないし」

って言って笑ってた。





「こっちはリストカットで忙しいんですよ!

勉強なんてしてる暇なんてないです」

って言うから、




「そりゃ忙しいはずだわ」

って大爆笑したら…

「失礼ですね。マリコ先生」

って言われたけど、

ここから彼女は変わっていった。





何でも話してくるようになった。





マスクをすれば先生と何でも話せる。

今と違って、昔は、マスクをしていると、

奇異な目で見られる時代だった。




秋から受験の日までずっとマスク。




そして、志望校に合格。




めでたし

めでたし…



に、




ならないのが思春期の子ども達なのです。

ブログ続くけどよろしく(^^)