3年経過したタイユアタイ別注のチェザレ・アットリーニの青紺ホップサックジャケット。
文字通りビスポークを凌駕する既製ジャケットで、今の僕のオーダージャケットの基礎になってる。

胸ポケットやボタンの位置が低く、全体的に落ち着いた印象。ノーベンツ仕様で袖ボタンは3つというのもタイユアタイ別注アットリーニの基本仕様。


3年着倒して顕れたラペルのパッカリングや袖に刻まれた屈折部の皺、もはや愛おしいレベルのエイジング。経年美化とでも言うのかしら。


特にアットリーニは上腕の可動域が広く、腕を組んでもストレスを感じない。パターンや手縫いの恩恵もあろうが、生地そのものの柔軟性も大いに寄与しているんだろうと推し量れる。


これでもか、という手縫いのアジはジャケット裏にもビッシリと。


一枚仕立てのジャケットだが、袖裏には裏地があり、空豆型のアームホールに縫い付けられた裏地と薄い肩パットを包んだ袋も手で縫われている。


もはや(家計的に)買うことが困難となったアットリーニのジャケット。手作業が多い代わりに当たり外れが大きく、近頃はラファニエロの東さんに依頼することが多いのだけれど、いずれまた、機会が在れば紺無地のホップサックを買いたいなあと。