みなさま、ごきげんよう。


 久しぶりの更新です。


 今回はJ.M.ウエストンクラシックラインのドレスシューズを紹介します。


 ウエストンと言えば、641ゴルフ、180ローファーが有名ですね。

特 にローファーは本格革靴の代表的な存在だと言えるのではないでしょうか。


 ちなみに、昔は「ゴルフ」とか「ウエストンのローファー」とか言ってましたが、最近靴マニアの間では型番を通称として使っているケースが増えてきましたね。

「やっぱり夏は180だよね~」

「なかなか641との親和が深まらなくて…」

「ディスコンしてから、無性に376が欲しくなってしまってさ」

などなど。

 気持ち悪いですね。傍から聞いてたらなんのこっちゃかわかりません。


 かつて靴のモデルとして初めて愛称を付けられたのは、エドワードグリーンのドーヴァーだという話を聞いたことがあります。

 それにならってか、ウエストンでも「ドゴール」や「ロジェ」など(日本だけだそうですが)呼ばれていましたが、今ではすっかり衰退してしまいましたね。かつては「ジスカール」などという名品もありましたが。


 さてさて、本題に戻しまして僕が愛用しているウエストンのドレスシューズは300ストレートチップ、310セミブローグ、376フルブローグです。

 3モデルともに「11」番というラストで釣り込まれています。

 この11ラスト、目立ちませんが優秀で、多くの日本人がストレスなく履けている印象があります。

本格革靴ははじめは地獄、あとから天国という、所謂修業期間がありますが、このラストに関してははじめからノンストレスだったと言われる方が多い気がします。

 僕も比較的このラストに関しては「楽」です。


 これらの3モデルの中で一番新しいのは2年ほど前に購入した310セミブローグです。



 11ラストの特徴として、ほんのりスクエアなトウ、癖のない曲線、小ぶりなヒールカップが挙げられますが、一番の特徴としては土踏まずの突き上げじゃなかろうかと思います。

 これは履いてみないと分かりませんが、このラストに関してはエドワードグリーンよりも土踏まずのフィット感が高いように思います。

 このセミブローグは3モデルの中でも一番中庸で使いやすいモデルではないかと思います。

 個体としては一番新しいからか、まだまだ革の成長過程といったところです。




 次は4年前に購入したフルブローグモデルの376です。

 これは一番気に入っているモデルで、まさに男の靴という雰囲気を醸し出しています。

 もうすでに生産中止となっており、現在ではオーダーのみ入手可能です。

 私がこれを購入した時は3モデルとも同じ価格で販売されていましたが、376だけ明らかに造りが違います。たとえば、同じグッドイヤーウェルテッド製法でも376は360度ウェルテッドの仕様となっています。




 違いが分かりますでしょうか。中心の376のみヒール部分のコバが分厚く縫い目が確認できます。

 

 また、376は全体的にコバが厚めで底材も分厚いものを使用しているようです。300と比較するとよくわかります。




ほらね。


 最後に以前の記事でも紹介した300です。

 この靴は自分の結婚式のために購入した8年目。出番は多くないですが、ここぞといった時に活躍してくれます。



300

 ウエストンに限らず、ビジネスシューズは基本的に黒が好きです。

 茶靴の楽しさも十分承知したうえで、ウエストンは黒が一番いいと思っています。

 個人的にはスーツを着ることよりもジャケパンスタイルの方が多いので、茶靴の出番が増えつつありますし、それどころか最近はマッケイ製法のベルルッティについつい手が伸びますが、それでもやはり黒靴のストイックなイメージはやはりカッコいいなと思います。

 ウエストンの黒を見るたび、それを再認識させられるのです。